大口弘歯科クリニック

なんらかのトラブルでインプラント周囲の骨が吸収（インプラント周囲炎）してインプラント体を除去する、もしくは吸収した骨を再生する治療を行っています。

インプラント治療は患者さんの自己免疫力によって成立しています。インプラント体はチタン金属でできており生体はチタン金属に対して異物反応を示しません。そのため、インプラント体は骨に取り込まれ自分の歯のように機能することができます。ただし、加齢などで免疫力が低下、もしくは、口内にある自分の歯が歯周病に罹患し歯周病原因細菌がインプラント体に伝播してインプラント周囲炎を引き起こすと、インプラント周囲の骨が吸収してしまうこともあります。

そのような時にインプラント体の除去、あるいはインプラント周囲炎の治療を行い、再び機能させる治療を行っています。

具体的な救済方法

① インプラント体を除去して骨の再生治療を行い、再びインプラント体を植立する方法

② インプラント体は除去せずに吸収した骨の部分に新たな骨を作る方法

③ 複数本のインプラントの場合には骨植のよいインプラント体を残してそのインプラント体を維持装置としてインプラントオーバーデンチャーに取り換える方法

なお、「①」と「③」については当院（岐阜本院、名古屋駅前院）でインプラント治療を受けていただいた方には、第三者機関によるインプラント保証制度が適用されます。

インプラント体を除去して骨の再生治療を行い、再びインプラント体を植立する方法

専用器具を使用してインプラント体を撤去した後、人工骨などを使用して骨を再生します。撤去に至った骨の吸収度合によって違いますが、骨の再生治療を行ってから3ケ月～半年後にインプラントを再埋入します。その半年後位に上部構造を装着することができます。

インプラント体は除去せずに吸収した骨の部分に新たな骨を作る方法

インプラント周囲の骨吸収がそれほど著しくない場合にはインプラント体を撤去せずに骨の再生治療を行います。吸収度合にもよりますが軽微であれば洗浄と薬用ジェルによるマッサージで回復することもあります。そうでない場合にはインプラント体周囲に骨造成手術を行います。

インプラント体を維持装置としてインプラントオーバーデンチャーに取り換える方法

複数本のインプラント体を支台としてインプラントブリッジを装着していた場合にすべてのインプラント体が撤去に至るほどのインプラント周囲炎になることはほとんどありません。そのような場合、撤去をしなくても問題がありインプラント体にインプラントオーバーデンチャ用のアバットメントを装着してインプラントオーバーデンチャを装着することができます。インプラントオーバーデンチャはいわゆる一般的な入れ歯とは違いインプラント体を維持装置として外れにくい入れ歯にする方法です。したがって、金属のバネもありません。また、インプラントオーバーデンチャーは患者さん自身で脱着ができるため、インプラントオーバーデンチャはもちろん、インプラント周囲の清掃も歯ブラシなどで簡単に行えます。

また、インプラントを入れて数年後に歯磨きなどの細かな清掃が難しくなった場合にもインプラントブリッジからインプラントオーバーデンチャーに変更していただくことで清掃が容易になり、インプラント周囲炎を予防することもできます。