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「菊池病の治療法」はご存知ですか?検査方法や何科を受診すればいいかも解説!

 公開日:2024/08/08

菊池病とは、首のリンパ節の腫れが起こるリンパ節炎です。

あまり馴染みのない病気ということもあり、リンパ節の腫れと聞くと悪性のリンパ腫などを思い浮かべる方もいるでしょう。

しかし、この病気は良性のリンパ節炎であり治すことも不可能ではありません。ご自分がかかった時に備えるためにも、正確な病気の情報を把握しておくことが大変重要です。

そこで本記事では、菊池病の症状とはどのようなものかを解説します。原因・受診する科・治療方法・完治するのか・再発するのかも詳しく解説するので、参考にしてください。

※この記事はMedical DOCにて『「菊池病」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

菊池病の治療

女性首

何科を受診すれば良いでしょうか?

菊池病を患った場合には症状によっても異なりますが、形成外科・耳鼻咽喉科・血液内科・呼吸器科などが挙げられます。また、大きな総合病院であれば、複数の診療科目が連携して治療にあたってくれるケースもあります。
しかし、治療に専門的な知識や経験が必要なため、すぐに専門医が見つからないかもしれません。その場合は、まずはかかりつけ医に相談して、専門医へ紹介してもらうとスムーズに見つけられるでしょう。

どのような検査を行いますか?

この病気の検査は、次のような方法が挙げられます。

  • 血液検査
  • 超音波検査
  • 生検

1つ目の検査方法が血液検査です。血液検査では、白血球の減少量・LDHの上昇量・異形リンパ球を確認します。
LDHとはブドウ糖をエネルギーに変化させる時に使われる酵素のことで、異形リンパ球とは病原体に反応する物質です。これらの変化を確認して良性リンパ腫であるかを確認します。
また、超音波検査も良性リンパ腫かどうかを見分けるために行います。しかし、血液検査と超音波検査の療法を行っても悪性リンパ腫といいきれない場合には、生検の実施が必要です。
生検では、リンパ腫の一部を採取して検査を行い、良性か悪性化を確定させます。

治療方法を教えてください。

菊池病は、ほとんどの場合自然に治癒します。しかし、症状が重い場合や再発などの際には、以下のような対症療法が必要です。

  • ステロイド薬による治療
  • 免疫抑制剤による治療

この病気は、ステロイド薬による治療が一般的です。そのため、軽度な症状であってもステロイド薬を使った治療を積極的に使う場合があります。薬の効果には炎症を抑える効果があり、腫れの軽減効果が期待できます。ステロイド薬の使用量については、患者様の症状の度合いなど状況に合わせて調整するため、医師と相談しながら治療を進めましょう。
その他の治療方法としては、免疫抑制剤による治療が挙げられます。この薬は、ステロイド薬だけでは効果が見られない場合やステロイド薬の副作用が強すぎる場合などに使用します。
ほとんどのケースで薬が効かないということはないため、手術が検討されることは非常に少ないです。

ステロイドが効果があると聞きましたが…。

この病気には、ステロイド薬が効果があります。過去の症例でも、ほとんどのケースでステロイド薬が使われて症状が改善されてきました。ステロイドの一種であるグルココルチコイドなどは特に治療に良く反応し回復を早めた実績があります。
一方ステロイドには副作用もあるため注意が必要です。例えば、高血圧・糖尿病・脳卒中のリスクを高めてしまうなどの副作用が挙げられます。
またステロイド薬にはリンパ球の数や形態を変化させる効果があり、悪性リンパ腫や他の疾患との鑑別を困難にしてしまうケースがあります。そのため、ステロイドを使用するタイミングにも注意が必要です。
患者様の状態に合わせて適切な量を使用すれば高い効果が期待できますが、副作用や使用上の注意点などもあるため、きちんとリスクを把握した上で使用しましょう。ステロイド薬を使用する際は、医師と相談しながら正確な情報を理解した上で進めるのが非常に大切です。

編集部まとめ

医師
菊池病は稀な病気であり、いまだ原因も詳しく分かっていない病気です。過去の症例はありますが、根本的な治療方法も分かっていません。

しかし、効果が期待できるステロイド薬による治療などはわかっているため、医師の指示に従って治療を行えばほとんどの場合治ります。

正しい治療を進めて完治させるためにも、病気についての正確な情報を把握しましょう。また、万が一症状が現れた場合にはすぐに専門の医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師