「脳ドックのメリット・デメリット」を医師が解説 健康診断を受けていても脳ドックはやるべきなのか
脳の疾患が気になる場合、「脳ドック」を受けることで病気の有無や発症リスクを調べることができます。そんな脳ドックですが、毎年健康診断を受けていても、受診した方がいいのでしょうか。「上田クリニック」の上田先生に伺いました。
監修医師:
上田 啓太(上田クリニック)
編集部
会社の健康診断を毎年受けていても、脳ドックを受診した方がいいですか?
上田先生
そうですね。血圧や血液検査、心電図などは、一般的な健康診断でもできると思いますが、それだけでは脳の状態や血管の様子まではわかりません。頭部MRIやMRA検査、頸動脈エコー検査をおこなって初めて、脳のチェックができるのです。
編集部
「MRI検査は狭いところに入るので怖い」と聞いたことがあります。
上田先生
たしかに、MRI検査は「狭い空間に頭から入り、長いことじっとしていなければならない」というイメージが強く、「怖い」と感じる人も多いようです。しかし、最近のMRI検査機器は急速に技術が進歩しており、例えば当院で採用している「オープンMRI」は、従来の筒の中に入るタイプではなく、開かれた空間で検査を受けることができるため、閉鎖感と圧迫感を軽減できます。
編集部
脳ドックを受ける際、デメリットや注意点などはありますか?
上田先生
脳ドックは保険適用ではなく自費での受診となるので、費用がややかかってしまうことが挙げられます。受ける医療機関や脳ドックの種類によって費用は異なりますので、事前に調べておきましょう。また、タトゥーや義歯・入れ歯、コンタクトレンズをしていると検査が受けられません。加えて、妊娠中や妊娠の可能性がある人も検査できないことがあるので、必ず確認したうえで受診してください。
編集部
脳ドックにも種類があるのですか?
上田先生
はい、検査内容によってコースが異なります。それぞれのご予算やお時間の都合などもあると思いますので、ご自身の目的やニーズにあった脳ドックを選びましょう。
※この記事はMedical DOCにて【「脳ドック」は40歳から? 毎年受ける? 医師が推奨年齢や受診頻度を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。