「過活動膀胱」の治療に市販薬を使うのは逆効果!? 日常生活の注意点も解説
過活動膀胱を改善する市販薬には有効なものもありますが、逆効果になる薬もあるそうです。さゆりクリニックの藤谷先生に過活動膀胱の改善のためのアドバイスをもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【「もしかしたら頻尿かも…」泌尿器科を受診する目安と医療機関での検査内容を教えて!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
藤谷 桜子(さゆりクリニック)
編集部
過活動膀胱を放置するとどうなるのですか?
藤谷先生
膀胱の筋肉が弱くなり、低活動膀胱の状態になってしまいます。つまり膀胱がうまく収縮できなくなり、排尿するときにもスッキリ出せなくなってしまいます。
編集部
ストレスが過活動膀胱の原因になることはありますか?
藤谷先生
確かにストレスが原因となって膀胱と脳をつなぐ神経がうまく働かなくなり、結果的に過活動膀胱が起きることもあります。
編集部
市販薬などを使って自力で治すことはできますか?
藤谷先生
過活動膀胱を改善する市販薬もあり、有効に作用するものもあります。ただし、なかには膀胱の筋肉が緩むことで排尿する力も落ちてしまい、排尿困難になるなど、逆効果になるリスクを含んだ薬もありますので、できれば泌尿器科など専門医を受診しましょう。場合によっては漢方薬を利用することもできます。
編集部
日常生活で気をつけるべき点はありますか?
藤谷先生
・夕方からコーヒーなどカフェインの摂取量を減らす
・夕方から水分の摂取量を減らす
・減量する
・便秘を予防する
・慢性的に咳がある場合は、喉を加湿したりのど飴を利用したりして解消する
編集部
最後に、Medical DOC読者へのメッセージがあれば。
藤谷先生
過活動膀胱は以前に比べて治療薬も増えており、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法のような以前にはなかった治療もあります。過活動膀胱は悪性の疾患ではなく、良性のものではありますが、放置するとQOLを著しく低下させ、健康的でアクティブな生活を奪ってしまいます。ぜひ、長く健康的な人生を歩むためにも、過活動膀胱で悩んでいる方は、専門医を受診してほしいと思います。