「日帰り白内障手術」の注意点はご存じ? 医師が事前の「洗顔」を勧める理由とは
「日帰り」での白内障手術を受ける人が増えてきています。ここで言う日帰りとは、あくまで手術当日の話であって、所要日数が1日ということではありません。そこで、クリニックでの手術当日までに必要なことなどをシオノアイクリニックの塩野先生に教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【“日帰り”白内障手術の注意点、「事前の点眼や術後の経過観察が必要、仕事や生活のスケジュールに余裕をもって」】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
塩野 陽(シオノアイクリニック)
編集部
最近は、日帰りで白内障の手術が受けられるようになってきましたね?
塩野先生
はい。もはや、日帰り手術の方がメジャーになってきた印象です。ただし、手術には予約が必要ですし、事前に「目の状態を確認しておく」ことも欠かせませんので、「急に来院して、その日のうちに手術が終わる」わけではありません。まずは、事前検査の予約を入れていただくことからはじめる必要があります。
編集部
そもそも、白内障ではない場合もありますからね。
塩野先生
そうですね。見えの不具合が、緑内障のような「ほかの疾患」によることも大いにあり得ます。また、仮に白内障だったとしても、コンタクトレンズの多用などで「角膜が傷んでいる人」は、手術を見送ることがあります。こうした確認を事前検査でおこなっています。
編集部
事前検査で問題がなかったら、「手術日の予約」ができるようになるということですか?
塩野先生
そうなります。ただし、手術日の予約がすぐに取れるかどうかは、クリニックによって違ってくると思います。また、「片目ずつ別日程で手術する医院」と「両目同時におこなう医院」があります。これは、どちらの方法が良い・悪いという話ではなく、感染症に対するドクターの考え方によるものでしょう。片目ずつの場合、基本的に1週間ほど期間を空けてから、もう片方の手術をおこないます。
編集部
手術日までにしておいた方がいいことはありますか?
塩野先生
白内障手術で目に挿入する眼内レンズは日々、進化していますので、ぜひ最新事情を医師から聞いておくといいでしょう。また、当院では手術の3日前から感染症予防のため、抗生剤の点眼をお願いしています。それ以外の「術前の制限」はとくにありません。強いて言うなら、手術後は顔を洗えなくなるので、それまでに洗っておくといいと思います。