大腸カメラ「恥ずかしい」「生理中はどうすればいい?」などの疑問に医師が回答!
大腸内視鏡検査、いわゆる大腸カメラを受けるとなると、さまざまな疑問や不安が浮かんでくると思います。「恥ずかしい時の配慮はありますか?」「生理がきてしまったらどうしますか?」といったお悩みを伴野先生にお聞きしました。
監修医師:
伴野 繁雄(中目黒アトラスクリニック)
編集部
検査とはいえ、やはり恥ずかしいという方が多いと思います。
伴野先生
そうですね。こちらも、タオルをかけたり、特に女性の場合は、女性看護師を同席させたりといった配慮はさせていただいています。また、検査の際に着用する検査着は、ゆったりとしたハーフパンツのようなデザインで、お尻の縫い目が一部あいている、といった形なので、違和感や恥ずかしさは軽減されるのではないかと思います。なお、検査中は医師に背中を向けた状態で受けていただきます。
編集部
女性の場合、急に生理になることなどもあると思うのですが。
伴野先生
生理になってしまうと大腸内視鏡検査が受けられないと思っている方も多いかもしれませんが、そんなことはありません。タンポンをつけたままでも受けられますし、検査時間も10〜20分程度とそこまで長くないので、タンポン交換などの心配もありません。また、医師が「緊急性が高い」と判断するような特別なケース以外は、検査の延期も可能です。基本的に、検査を1週間程度延期したことで、病気の予後が大きく変わることはありません。
編集部
検査費用について、教えてください。
伴野先生
費用は、保険が適用される場合、3割負担の方で6500円程度です。検査でポリープが見つかった場合などで、その場で処置した場合は検査と切除で2万1000~3万円くらいになります。健診などで自己負担の場合は、医療機関にもよりますが2〜3万円くらいになるかと思います。
編集部
最後に、Medical DOC読者へのメッセージがあれば。
伴野先生
大腸内視鏡検査は、検査時間が20分程度と短く、安全かつ比較的確実な検査です。それにもかかわらず、やはり怖さや恥ずかしさもあるのか「会社の健康診断などで便潜血を指摘されても、4割の人は大腸内視鏡検査に行かない」という報告もあります。特に、ポリープを早期に発見し、切除することは、大腸がんの予防効果が非常に高いことがわかっています。楽に検査を受けるための工夫もたくさんありますので、何か気になる症状がある場合や、健診などで指摘された場合、また、症状がなくても40歳以降の方は、一度は受けていただきたいと思います。