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「前立腺がん治療」のリスクはご存じですか? 副作用や知っておきたい基礎知識を医師が解説!

 公開日:2024/03/06
前立腺がん治療 リスク・副作用


伊藤 祐二郎

監修医師
伊藤 祐二郎(たまプラーザいとう泌尿器科)

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慶應義塾大学医学部卒業。その後、さいたま市立病院初期臨床研修医、慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室、立川病院、けいゆう病院などに勤務、東京歯科大学市川総合病院泌尿器科助教を務める。2021年、神奈川県横浜市に「たまプラーザいとう泌尿器科」を開院。医学博士。日本泌尿器科学会専門医・指導医。日本癌治療学会、日本性感染症学会の各会員。

編集部編集部

治療のリスクはあるのでしょうか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

治療法によって異なります。まず手術療法では、尿失禁と機能性障害のリスクがあります。手術の際に尿道括約筋が傷つくことにより、尿の排出を調節することが難しくなり、咳をしたときなどのふとした瞬間に尿が漏れてしまうことがあります。また、手術直後は勃起障害が起こり、完全な回復は難しいとされています。

編集部編集部

必ず勃起障害が起きるのですか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

手術の方法によっては勃起の神経を温存することもできます。ただしその場合、がんを取り残すリスクもあるため、慎重に選択する必要があります。

編集部編集部

放射線療法のリスクは?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

外照射療法のリスクは、頻尿、排尿、排便時の痛み、さらに排便時の出血や血尿などが考えられます。また、組織内照射療法では排尿困難や頻尿が起きることもあります。

編集部編集部

ホルモン療法のリスクについてはいかがでしょうか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

ホルモン療法では、のぼせやほてりなどのホットフラッシュがみられたり、性機能障害などが起きたりします。また、男性ホルモンが減少することにより相対的に女性ホルモンが増えるため、乳房が大きくなったり、乳頭に痛みが出たりすることもあります。

編集部編集部

化学療法のリスクについても教えてください。

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

使用する薬剤によって異なりますが、貧血、脱毛、食欲不振などが起こり得ます。このように、それぞれの治療法にはメリットとデメリットがあるため、その人の症状や容態、既往などによって治療法を決定する必要があります。

編集部編集部

改めて、前立腺がんの治療とどう向き合えばいいですか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

情報があふれている現代社会では、ご自分でインターネットを使って治療法について調べる人も多いと思います。しかし、医学的に正しい情報と誤った情報が混在していることは否めません。ご自分でその情報が正しいか、間違っているか判断するのは、非常に困難でしょう。また、収集する情報量ばかりが多くなり、かえって混乱してしまうこともあると思います。もし、気になる症状がみられたら、必ず医師に相談してください。結果的に、その方が治癒までの近道になることもありますから、ためらわず医療機関を訪ねてほしいと思います。

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