「おしっこが出にくい」ときに考えられる疾患とは? 男性と女性それぞれ解説
「おしっこが出にくい」状態で考えられる原因は、男性だと「前立腺肥大症」、女性の場合は神経因性膀胱や「子宮脱」などが考えられるそうです。逆におしっこの悩みには頻尿という状態も存在します。そんなときに受診すべきなのが泌尿器科。果たして、どんな診療科なのでしょうか? 佐々木クリニック泌尿器科 芝大門の佐々木先生に教えてもらいました。
監修医師:
佐々木 裕(佐々木クリニック泌尿器科 芝大門)
編集部
そもそも泌尿器科とはどんな専門科なのでしょうか?
佐々木先生
泌尿器科は尿および泌尿器に関連する診療科目です。泌尿器とはその名の通り尿を分泌する器官で、腎臓・尿管・膀胱・前立腺・尿道・精巣などが泌尿器にあたります。
編集部
どういう時に泌尿器科へ行くのですか?
佐々木先生
おしっこが何回も出るいわゆる頻尿であったり、逆におしっこが出にくい症状がみられたりした場合や、排尿痛がある、尿もれしてしまう、尿に血が混じるなどの場合は泌尿器科の受診をお勧めします。
編集部
頻尿の定義は?
佐々木先生
一般的には、朝起きてから寝るまでの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいますが、排尿回数には個人差もあります。8回以下の排尿回数であっても、最近急に排尿回数が増えたと感じる場合や、トイレに行ってもまたすぐに行きたくなってしまうなどは頻尿と考えてもよいと思います。
編集部
では、逆におしっこが出にくいとは?
佐々木先生
例えば、トイレに行っても自分でお腹に力を入れないと排尿できなかったり、勢いが弱く排尿に時間がかかったりするのは「おしっこが出にくい」状態だと思います。原因は色々ありますが、男性で最も頻度の高いものは「前立腺肥大症」です。女性の場合は神経因性膀胱や「子宮脱(子宮の一部または全部が腟から脱出してしまうこと)」などでも排尿障害になることがあります。