「親知らず」の抜歯はいくらかかる? 費用の目安や抜歯後の注意点を歯科医が解説!
「親知らず」の抜歯にいくらかかるかご存じですか? 今回は、親知らずの抜歯にかかる費用の目安や抜歯後の注意点を「ウィズ歯科クリニック」の大野先生に解説していただきました。
監修歯科医師:
大野 立人(医療法人社団オハナ会 ウィズ歯科クリニック)
編集部
親知らずの抜歯で費用はどれぐらいかかりますか?
大野先生
親知らずの抜歯には保険が適用できます。費用の目安としては、簡単な抜歯で1000円前後、難しい抜歯で1500円前後、骨に埋まっているケースでは4500円前後です(いずれも3割負担の場合)。これに初診料や再診料、検査費用、お薬代などが別途かかります。
編集部
親知らずを抜いて「すごく腫れた」という話もよく聞きますが、実際に抜歯後は腫れや痛みがでるのでしょうか?
大野先生
歯ぐきを切ったり骨を削ったりする、抜歯が難しい親知らずほど、術後の腫れや痛みはでやすくなります。ただ、痛みに関しては、抜歯後1~2日で落ち着くのがほとんどです。腫れについても抜歯後2~3日ほどがピークで、1週間程度で引いていきます。
編集部
親知らずの抜いた後、日常生活で注意しておきたいことはなんですか?
大野先生
抜歯した当日は激しい運動など、血の巡りがよくなる行為は避けるようにしてください。飲酒や喫煙も、傷が治るまではしばらく控えたほうがよいでしょう。また、抜歯後に強くお口をゆすいでしまうと、抜歯の穴にできた「かさぶた」が取れて、傷の治りが悪くなります。したがって、しばらくは軽くお口をすすぐ程度にとどめてください。一方で、お口の中が汚れていると、傷口にバイキンが入って「治ったのにまた腫れた」ということも起こりえます。ですから、抜歯後はお口の中を清潔に保つことも大切です。
編集部
では、抜歯後の「歯磨き」はどのようにしたらよいですか?
大野先生
市販の歯磨き剤は傷口にしみることがあるので、しばらくは何もつけずに磨いてください。抜いた当日は手前の歯までにとどめて、奥のほうはゴシゴシ磨かないようにします。もし、腫れや痛みでうまく磨けない場合は、「うがい薬」を活用してお口の中をなるべく清潔にするよう心がけましょう。
編集部
あらためて、親知らずの抜歯をどう考えればいいですか?
大野先生
「抜歯」と聞くとどうしても痛みや腫れが気になって躊躇してしまいますが、残しておくと周囲の歯に悪い影響を及ぼしていきます。そのリスクをよく理解したうえで、抜いたほうがよい親知らずはできるだけ早く抜いておきましょう。