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角膜ヘルペスの症状・原因・治療方法とは

角膜ヘルペス(読み方:かくまくへるぺす)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
小島 孚允医師 小島眼科医院 院長

角膜ヘルペスとは

単純ヘルペスウイルスによる角膜感染症を角膜ヘルペスと呼びます。ちなみに、このウイルスは口唇こうしんヘルペス(熱の華)を引き起こすウイルスと同じです。大部分の人は成人になるまでに、このウイルスに感染していますが、発症はあまりしません(不顕性感染)。
引用:公益社団法人日本眼科医会
http://www.gankaikai.or.jp/health/18/02.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
ヘルペスウイルスが角膜に感染することにより発症する目の病気です。人に感染するヘルペスウイルスには、主として水痘・帯状ヘルペスウイルスと単純ヘルペスウイルスとがありますが、角膜ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」による感染です。角膜ヘルペスには、角膜表面の上皮に病変がみられる「上皮型」と角膜深部の実質の病変がみられる「実質型」があります。ひとたび治癒しても繰り返し再発することがあり、実質型では角膜に白濁が残り、視力が著しく低下することがあります。

角膜ヘルペスの症状

目の異物感や充血、角膜の濁りといった症状があらわれます。

引用:医療法人社団 博陽会 ひらと眼科
http://www.hiratoganka.com/info/kakumakuherupesu/

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長ドクターの解説
初期には目に異物感を感じ、強い痛みを覚えることもあります。光をまぶしく感じ、涙が出やすくなります。また結膜(白目)が充血します。一旦治癒しても再発することがあり、再発した場合には、角膜(黒目)が白く濁って、視力が低下します。このような症状があったら初発、再発にかかわらず早めに医療機関を受診することが大切です。

角膜ヘルペスの原因

多くの場合、以前に感染し、三叉神経節などに潜んでいたヘルペスウイルスが、紫外線、外傷、風邪、疲労などのストレスやステロイド薬の投与をきっかけに再発し、角膜ヘルペスを発症します。
引用:千寿製薬株式会社
http://www.senju.co.jp/consumer/note/disease_zoster.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
単純ヘルペスウイルスは、知らない間に感染していることがほとんどで、成人になるまでに約70%の人が感染しているといわれています。普段は目の周りにある三叉神経という知覚神経(痛みや触覚を感じる神経)に潜んでいて、過労や睡眠不足その他の原因で体の抵抗力が低下すると潜んでいたウイルスが活性化して発病します。

角膜ヘルペスの検査法

上皮型角膜ヘルペスでは、細隙灯顕微鏡検査で特徴的な所見が確認できれば臨床診断が可能であるが、非典型例や角膜ヘルペスの既往が明らかでない患者に偽樹枝状角膜炎や角膜実質炎がみられた場合にはウイルス学的検査が必要である。病巣部の角膜擦過物を用いたHSVの証明が診断の基本である。
一方、実質型、内皮型角膜ヘルペスの確定診断は難しく、涙液や前房水を検体とした定量的PCR法を行う場合もある。いずれの病型でも検査結果に加え、臨床所見や上皮型角膜ヘルペスの既往などを勘案して診断する。
引用:マルホ株式会社
https://www.maruho.co.jp/medical/famvir/support/hs/hs04.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
細隙灯顕微鏡検査で角膜を観察して診断します。上皮型では、角膜上皮の傷が枝分かれした樹木の様にみられるのが特徴です(樹枝状角膜炎)。上皮の傷が融合して地図状にみえることもあります。一方実質型では角膜の実質が丸く円盤状に白濁して腫脹します(円盤状角膜炎)。角膜ヘルペスでは角膜の知覚が低下するので、角膜知覚検査を行うこともあります。

角膜ヘルペスの治療方法

治療の基本は抗ウイルス薬の投与ですが、実質型にはステロイド薬の点眼も行います。
引用:千寿製薬株式会社
http://www.senju.co.jp/consumer/note/disease_zoster.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
アシクロビルという効ウイルス剤の眼軟膏を点眼します。一度治癒しても繰り返し再発することがあるので注意が必要です。実質型では、免疫反応による炎症を伴っているのでステロイドの点眼薬を併用します。治療中はコンタクトレンズの装用は中止します。治療開始後も、薬の効果や再発の有無をしっかり観察する必要があるので医師の指示をよく守ってください。また、身体の免疫力が低下している可能性があるので、体をゆっくり休めて、栄養バランスの良い食事をとり、十分な睡眠を心がけることも大切です。


この記事の監修ドクター

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長小島 孚允医師
小島眼科医院院長

PROFILE

昭和40年 埼玉県立浦和高校卒
昭和47年 群馬大学医学部卒・東京大学眼科入局
昭和50年 大宮赤十字病院眼科勤務
昭和61年 帝京大学市原病院眼科助教授
平成 3年 大宮赤十字病院(現さいたま赤十字病院) 眼科部長
平成14年 さいたま赤十字病院副院長
平成24年 小島眼科医院院長 兼任 埼玉医科大学眼科客員教授
所属学会 日本眼腫瘍学会顧問・日本眼科学会・日本眼科手術学会・国際眼腫瘍学会(ISOO)