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人間ドックは何歳から受診すべき?健康のプロアクティブな維持のために、人間ドックの適性年齢や検査項目など解説!

 公開日:2023/12/14

健康状態が不安だけど、人間ドックって何歳で受けるものだろう?と気になっていませんか?
本記事では、人間ドックを受ける年齢について以下の点を中心にご紹介します!
・人間ドックに適した年齢
・人間ドックの項目と目的
・人間ドックの費用
人間ドックを受ける年齢について理解するためにご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

人間ドックは何歳から受けるべき?

人間ドックは何歳から受けるべき?

人間ドックを受ける年齢について、最低年齢と、適した年齢層に分けて解説していきます。

人間ドックを受けるべき最低年齢はありますか?

最低年齢については、一般的には18歳以上とされています。
ただし、病院によっては年齢制限が異なる場合があります。
例えば、特定の疾患に対する遺伝子検査を行う場合は、成人に達する前に行うことがあります。
また、定期健診の一環として子供の健康診断が行われることもありますが、これは人間ドックとは異なります。
したがって、人間ドックを受ける最低年齢については、病院によって異なる場合があるため、事前に確認することが重要です。

人間ドックを受けるのに適した年齢層

人間ドックは、健康状態の検査を行うための医療検査の1種ですが、適した年齢については、一般的には30歳以上が推奨されています。
これは、30歳を過ぎると生活習慣病などの病気にかかるリスクが高まるため、定期的な健康診断が必要になるからです。
また、40歳を過ぎるとがんの発生率が高くなるため、がん検診を含めた健康診断が重要となります。
ただし、個人差や病歴によっては、30歳未満でも人間ドックを受けることを推奨される場合があります。
さらに、年齢だけでなく、生活習慣や職業によっても受けるべき検査が異なります。

人間ドックの検査項目とその意味

人間ドックの検査項目とその意味

人間ドックではどのような検査が行われているのでしょうか。
ここでは代表的な検査項目と血液検査で気をつけるべき数値についてご紹介します。

人間ドックで行われる代表的な検査項目

人間ドックの代表的な検査項目は、以下のとおりです。
身体計測:身長、体重、腹囲、体脂肪率などを測定します。
血圧:血圧を測定し、高血圧や低血圧の有無を調べます。
心電図:心臓の電気信号を計測し、不整脈や心筋梗塞などの病気を調べます。
眼科検診:眼の病気や視力の異常を調べます。
聴力検査:聴力の異常を調べます。
呼吸機能検査:肺機能を調べて、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの病気を調べます。
胸部エックス線:肺や心臓、大血管などを撮影して、肺炎や肺がん、心臓病などを調べます。
上部消化管エックス線(もしくは上部消化管内視鏡):胃や食道の内部を検査し、胃潰瘍や胃がんなどを調べます。
腹部超音波検査:肝臓、膵臓、胆嚢、腎臓などの内部を調べます。
血液検査:貧血、糖尿病、脂質異常症などの病気を調べます。
尿検査:腎臓の状態や糖尿病などを調べます。
便潜血検査:大腸がんなどの病気を検査します。
内科検診:身体の状態を総合的に検査します。
これらの検査項目は、病気の早期発見や予防に役立ちます。
ただし、医療機関や個人の状況によって、実施される検査項目が異なる場合があります。

人間ドックで血液検査をする場合、気をつけるべき数値

人間ドックで血液検査をする場合、気をつけるべき数値は以下のとおりです。
血糖値:
空腹時の血糖値が高いと、糖尿病の可能性があります。
2型糖尿病は、初期に症状が出にくいため、血糖値の定期的なチェックが重要です。
通常、空腹時の血糖値は70~100mg/dLが正常範囲とされています。
コレステロール:
コレステロール値が高いと、動脈硬化や心疾患のリスクが上昇します。
特に、LDLコレステロールが高い場合は注意が必要です。
トリグリセリド:
高いトリグリセリド値は、動脈硬化や膵炎のリスクを高めます。
食事や飲酒の影響を受けやすいため、正しい生活習慣を心がけることが大切です。
尿酸:
高い尿酸値は、痛風の原因となります。
肥満や飲酒、過剰な肉類の摂取などが原因となることが多いため、生活習慣の見直しが必要です。
肝機能:
肝臓の状態を調べるAST、ALT、γ-GTP、アルブミン、総ビリルビン、直接ビリルビンなどの数値が高い場合は、肝疾患の可能性があります。
肝臓の状態をチェックすることで、早期発見が可能となります。
貧血指標:
貧血の程度を評価するために、赤血球のサイズや形状、ヘモグロビン濃度などの指標が測定されます。
主な指標としては、赤血球平均容積(MCV)、赤血球平均ヘモグロビン量(MCH)、赤血球平均ヘモグロビン濃度(MCHC)があります。
これらの数値は貧血の原因を特定する上で重要な役割を果たします。
炎症指標:
炎症反応が起こっている場合、血液中に炎症反応を示すタンパク質が増加します。
主な指標としては、C反応性タンパク質(CRP)や白血球数があります。
これらの指標が高値を示す場合は、炎症反応が起こっている可能性があります。
炎症指標が異常な場合は、疾患の早期発見に役立ちます。
以上のように、血液検査で気をつけるべき数値はさまざまあります。
異常が見つかった場合は、専門の医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。
また、定期的な健康診断を受け、生活習慣を見直すことで、病気のリスクを減らせます。

人間ドック受診の適切な時期

人間ドック受診の適切な時期

人間ドックは、いつ受けに行くのがよいのでしょうか。
ここでは混雑していない時期や気候についてご説明します。

人間ドックを受ける適切な時期

一般的に人間ドックは、年度末や年度初めに受けることが推奨されます。
この時期は企業の業務がピークを迎えるため、多忙でストレスや疲れがたまり、健康状態に悪影響を与える可能性があるためです。
また、この時期には人間ドックを受ける人が少なくなる傾向があり、検査や診察の予約が取りやすくなるため、適切な時期と言えます。
ただし、仕事の都合や健康状態に合わせて、他の時期に受診することも可能です。
健康診断は、定期的に受けることで健康管理に役立ちますので、自身のスケジュールに合わせて適切な時期に受診することが大切です。

人間ドックを受ける際に考慮すべき季節や天候

人間ドックを受ける際には、季節や天候についても考慮する必要があります。
例えば、夏場には暑さや熱中症に注意が必要で、十分な水分補給や適切な休憩をとることが重要です。
また、冬場に人間ドックを受ける場合、屋外での待ち時間や検査中に低体温症になるリスクがあります。
寒い日には、暖かい服装や着替えを持参し、十分な保温対策を心がけましょう。
また、風邪、インフルエンザなどの感染症に注意が必要です。
人間ドックを受ける前に風邪やインフルエンザにかかっている場合、検査結果が正確でなくなる可能性があります。
特に、人混みや密閉された場所での待ち時間が長い場合は、感染症予防のためにマスクの着用や手洗い・消毒などの対策が必要です。
また、花粉症などのアレルギーに悩んでいる場合には、受診前に医師に相談することが重要です。
季節や天候によって、受診時の環境や体調に影響を与えることがあるため、受診前には必ず気象情報や季節的な情報を確認し、適切な対策を講じることが大切です。

人間ドックの費用と保険適用について

人間ドックの費用と保険適用について

人間ドックに必要となる、費用や保険適用について解説します。

一般的な人間ドックの費用相場

人間ドックの費用相場は、選ぶ検査内容やコース、受診する地域によって大きく異なります。
日帰りコースであれば、3万円~7万円程度が一般的であり、1泊2日コースでは4万円~10万円前後が相場となっています。
ただし、検査項目の内容・数が同じであっても、地域や医療機関によって大きな差が出ることもあります。
また、特定の保険に加入している場合は、費用が割引されることもあります。

人間ドックの費用を保険適用させる

一般的に、人間ドックは健康診断としては保険適用外となりますが、国民健康保険の被保険者で保険料の滞納がない場合は、自治体によって人間ドックに関する補助金・助成制度を受けられる場合があります
また、会社で加入している健康保険においても、人間ドックに対する補助制度を導入している場合があります。
ただし、補助金・助成制度の条件や内容は自治体や会社によって異なるため、詳細は各自治体や会社のウェブサイト等で確認することが必要です。

人間ドックの費用が高額になる理由とその対策

人間ドックの費用が高額になる主な理由は、検査項目の多さや高度な医療技術の必要性によるものです。
対策としては、自分に必要な検査項目をしっかりと選択することや、地域や医療機関を比較して、費用が抑えられる場所を探すことが挙げられます。
また、保険適用や自治体の補助金・助成制度を活用することも有効です。
予防医療に対する需要が高まっている現在、各地で手軽に受けられる低価格な人間ドックも増えてきています。
適切な選択と情報収集が必要です。

人間ドックの受診前の準備

人間ドックの受診前の準備

人間ドックの受診前には、どのような準備が必要なのでしょうか。
ここでは、人間ドック前日の飲酒や睡眠時間について解説していきます。

人間ドックの受診頻度について

人間ドックの受診頻度は、個人の健康状態やリスクファクター、年齢などによって異なります
一般的には、健康な人であれば年に1回、定期的に受診することが推奨されています。
しかし、高齢者や既往症のある人、家族にがんなどの疾患歴がある人は、受診頻度を増やす必要があります。
また、健康状態が悪化した場合や新たな症状があらわれた場合には、随時受診することが重要です。
医師と相談しながら、適切な受診頻度を設定することが必要です。
定期的な健康管理を行うことで、早期発見・治療が可能となり、健康維持につながります。

人間ドックを受ける前に禁止される飲食物や薬剤について

人間ドックを受ける前には、検査結果に影響を与える可能性があるため、以下のような飲食物や薬剤の摂取は控える必要があります。
食事面では、アルコール、コーヒーや紅茶、刺激の強い食品や飲料、ジュース、脂っこい食事は控えましょう。
薬剤については、各種の医薬品、サプリメント、漢方薬、健康食品、ビタミン剤なども、検査結果に影響を与える可能性があるため、指示された場合を除いて受診前には避けるようにしましょう。
なお、特に必要性がある場合は、医師の指示に従い、特定の薬剤や飲食物を摂取できます。

人間ドックを受ける前に行うべき運動や睡眠時間の目安

人間ドックを受ける前には、運動や睡眠に気を配ることが重要です。
特に、検査前日には激しい運動を控え、軽いストレッチやウォーキング程度の運動が適しています。
また、十分な睡眠を確保し、身体を休めることも大切です。
睡眠時間の目安は、普段よりも1~2時間程度長めにとることが推奨されます。
さらに、検査当日は空腹で臨む必要があるため、朝食を抜く場合がほとんどです。
また、医師から特別な指示がない限り、飲み物は水以外控えるようにしましょう。

まとめ

まとめ

ここまで人間ドックは何歳から受けるべきかについてお伝えしてきました。
人間ドックの適齢期の要点をまとめると以下の通りです。
・一般的に、人間ドックを受ける最低年齢は18歳であり、30歳以上であれば人間ドックを受けるのが推奨されている
・人間ドックを受ける時期は、年度初めや年度末がねらい目である
・人間ドック前日は、飲酒や睡眠不足に気をつける
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修医師

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