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『朝起きたら足首が痛い』原因・何科を受診するべきかご存知ですか?医師が解説!

『朝起きたら足首が痛い』原因・何科を受診するべきかご存知ですか?医師が解説!

朝起きたら足首が痛いとき、身体はどんなサインを発している?Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

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「朝起きたら足首が痛い」症状で考えられる病気と対処法

朝起きた時点で足首が痛くなった経験はありませんか。
しばらく様子を見ていても症状が改善しない際には、心配になりますね。
今回は、起床時に足関節部が痛くなった場合に考えられる病気とその対処法を中心に解説していきます。

朝起きたら足首が痛い症状で考えられる原因と対処法

朝起きたら足首が痛い症状で考えられる原因疾患として、「痛風」が挙げられます。
痛風は、尿酸成分が関節や腎臓のなかで結晶となってとどまる結果、関節に激しい痛みを起こす、あるいは腎機能障害をもたらす恐ろしい病気です。
痛風は、体内の新陳代謝によってできる尿酸の量が過剰になることに伴って発症することが知られています。
現代社会を反映するように「食べ過ぎ」、「ストレスが多く酒を頻繁に飲む」などといった生活習慣の乱れが大いに関係していますし、日々の多忙な生活において習慣的に運動を継続できないといった要素も少なからず影響しています。
尿酸は、そもそもプリン体と呼ばれる代謝物質が分解されることでできる成分であり、ビールに限らずエビやカニなどの甲殻類を始めとして、プリン体を多く含む食べ物やお酒を取り過ぎると、体内のプリン体は徐々に貯留していくことになります。
プリン体が体内で分解されると、最終産物である尿酸が作成されるとともに、血液中の尿酸値が上昇して、必然的に高尿酸血症が出現することになります。
痛風を予防する為には、まず生活習慣を改善することが最も重要であり、特に食べ過ぎには十分に注意しましょう。
規則正しく1日3食をとり、腹八分目を守って、カロリーを多く含む食品や料理は控えめにする、あるいは油を多く使用した料理や菓子類、そして好きなものばかりを続けて食べないように注意しましょう。
万が一、痛風に罹患した場合における治療では、まずは高尿酸血症の改善が重要です。
痛風発作の痛みに対しては、鎮痛薬を使って速やかに痛みを緩和させて、痛風発作が治まった段階で血中の尿酸値を低下させるために尿酸降下薬の服用を開始することも検討されます。
心配であれば、内科などに速やかに受診しましょう。

朝起きたら足首が痛いがすぐ治る症状で考えられる原因と対処法

朝起きたら足首が痛いがすぐ治る症状で考えられる原因疾患として、「扁平足」が挙げられます。
扁平足の代表的な症状は土踏まずが潰れてしまうことと、長時間歩いた際の足のだるさの2つになります。
この症状を引き起こす理由は、足の裏のクッションの役割を果たす筋肉が上手く働いていないためです。
土踏まずを支える筋肉は、足部内在筋と足部外在筋に分けられていて、これらの筋力不足やこわばりがあることによって扁平足になってしまいます。
扁平足の主な治療法は、トレーニング、ストレッチ、マッサージ、歩き方の改善、インソール、サポーターやテーピング、手術治療などが挙げられます。
扁平足の治療では、トレーニング・ストレッチ・マッサージなどを継続して行い改善を図る場合が多いですが、これらの治療で治らないケースでは手術を行う場合もありますので、心配であれば、整形外科など専門医療機関を受診して相談しましょう。

朝起きたら足首が痛く歩けない症状で考えられる原因と対処法

朝起きたら足首が痛くて歩けない症状で考えられる原因疾患として、「関節リウマチ」が挙げられます。
この疾患は生体に自己免疫反応の異常が引き起こされることによって、関節内部を覆っている滑膜と呼ばれる場所に炎症が引き起こされるものです。
滑膜部に炎症が起こってしまうと、滑膜が増殖して周囲の軟骨や骨組織を溶解することによって患部に長期に渡って炎症性変化が起こってしまい、関節変形や関節内癒合など関節機能に様々な障害が現れます。
一般的によく知られている関節リウマチの主な症状としては、関節のこわばりや関節部の疼痛や腫れです。
関節のこわばりとは、関節が自分で思ったように動かない機能障害であることを意味しており、特に関節リウマチにおいては朝方に通常1時間以上症状が続くことが特徴的とされています。関節リウマチの患者さんにおける原則的な治療法は、薬物療法や手術療法が挙げられます。
それぞれの治療方法にメリットやデメリットがあり、どれを選択するかは個々の患者様の病気そのものの重症度、合併症の有無、あるいは日常生活にいかに支障が起こっているかという不自由度などを多角的に評価して判断することになります。
心配であれば、膠原病内科など専門医療機関に相談しましょう。

子供で朝起きたら足首が痛い症状で考えられる主な原因と対処法

子供で朝起きたら足首が痛い症状で考えられる原因疾患として、「骨腫瘍」が挙げられます。
骨腫瘍の中でも、子供に多く重症度の高い骨肉腫の場合には、長期間の入院を必要とし、四肢切断を余儀なくされる場合もありますが、骨腫瘍の中には治療の必要のない良性のものもあり、骨腫瘍とひとくくりにいっても様々なものがあります。
骨腫瘍の初期症状は軽い痛みや腫れといったありふれたもので、かなり悪化してから発覚することも多いと言われています。
気になる症状がある方は、早めにお近くの整形外科への受診をおすすめします。

すぐに病院へ行くべき「朝起きたら足首が痛い」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

痛風発作の症状の場合は、内科へ

痛風発作の特徴は、突然足の親指や踵などの関節が赤く腫れて激痛が起きることです。
就寝時に横になることで溜まった尿酸が体内で関節に結晶化しやすいために、痛風発作は夜中から明け方に起きることが多いと考えられています。
多くの場合、痛風発作の痛みのピークは発症後約2~3日続き、その後1~2週間程で症状は治まってきます。
しかし、痛風発作は再発することも多く、また痛風や高尿酸血症の悪化と共に、痛風発作が治まってから次の痛風発作が起きるまでの期間が徐々に短くなっていく場合もあります。
痛風発作を繰り返すと、関節の変形や生活習慣病などの合併症を引き起こす懸念がありますので、痛風発作の症状がみられたら、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。

受診・予防の目安となる「朝起きたら足首が痛い」ときのセルフチェック法

  • ・朝起きたら足首が痛い以外に発熱症状がある場合
  • ・朝起きたら足首が痛い以外に患部が腫れる症状がある場合
  • ・朝起きたら足首が痛い以外に患部が赤い症状がある場合

「朝起きたら足首が痛い」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「朝起きたら足首が痛い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

痛風

痛風は、体内の新陳代謝によってできる尿酸の量によって発症します。
尿酸の体内量はほぼ一定に保たれており、一日に作り出された尿酸量とほぼ同量が毎日排泄されていますが、何らかの原因で体内の尿酸量が増えてしまうと高尿酸血症に繋がります。
尿酸値の正常値は成人男性が血中に4.0~6.5mg/dl、成人女性では3.0~5.0mg/dlと規定されており、7.0mg/dlを超えると高尿酸血症です。
また、血液検査などの数値的には8.5mg/dlを超える状態になると、いつ痛風発作が起きてもおかしくないと想像されます。
高尿酸血症になると、血液中に溶けきれない尿酸が結晶となって関節に沈着し、痛風発作を起こすと言われています。
痛風の前駆的な症状として、患部の違和感やむずむずした感じを訴える方が多いです。
痛風の前兆が現れた段階で治療ができなかった場合には同部に痛みが生じ、通常24時間以内に痛みのピークを迎えることになります。
痛風発作の痛みは耐え難いほどの激痛で、日常生活が困難になるケースもあります。
普段の食生活や運動習慣などを特に注意することによって高尿酸血症や痛風にはなりにくい体になります。症状が改善しない際には、内科など専門医療機関を受診しましょう。

関節リウマチ

関節リウマチという疾患は生体に自己免疫反応の異常が引き起こされることによって、関節内部を覆っている滑膜と呼ばれる場所に炎症が惹起されるものです。
過去の1980年代の時点ですでに本疾患においては発症してから数年以内に急速に関節の破壊性変化が進行することが報告されていました。
実際、1990年頃までは関節リウマチに対して有効な薬物治療が存在せず、本疾患は進行する関節破壊に伴う骨格系の機能障害が日常生活における動作能力を極めて低下させる病気と捉えられていました。
現在のところ、関節リウマチはわが国では人口の約1%程度の方々が罹患すると言われている全身性の自己免疫疾患であり、男女比はおよそ1:3であり女性のほうが男性より多くかかりやすい病気と言われています。
関節リウマチにおいては、本来であれば自己を守って保護するはずの免疫機能が何らかの異常過程によって生体の一部分である関節部位に対して攻撃的に働き、同部の疼痛や炎症を惹起すると考えられています。
いったん破壊されてしまった軟骨や骨関節は元の正常な状態に戻すことができませんので、この疾患に対しては早期診断治療および事前予防が重要な観点になります。
まずは、関節リウマチという病気がいかなるものかを理解して、適度な運動と安静のバランスを考えながら、食生活などを含めて規則正しい生活習慣を送ることが重要です。
心配であれば、膠原病内科など専門医療機関を受診しましょう。

「朝起きたら足首が痛い」ときの正しい対処法は?

朝起きたら足首が痛い原因が痛風の場合には、まず肥満にならないように注意して日常的に食べ過ぎやお酒の飲み過ぎには気をつけて適度の運動を心掛けて痛風を予防するようにしましょう。
生活習慣を改善することが最も重要な痛風予防法になるので、食べ過ぎに注意しましょう。
規則正しく1日3食をとり、腹八分目を守って、カロリーを多く含む食品や料理は控えめにしましょう。
油を多く使用した料理や菓子類、そして好きなものばかりを続けて食べないように注意する必要があり、摂取カロリーを抑えて肥満を解消することで尿酸値の低下は期待できます。
肉や魚の内臓や干物にはプリン体が多いので、一気に食べ過ぎないようにしましょう。

また、アルコール自体に尿酸値を上げる作用がありますので、日常生活においてお酒は適量に抑えるようにして、水を普段から2リットル以上飲むように心がけましょう。
水やお茶を1日2リットル以上飲めば、たくさんの尿が自然と作られて尿酸物質を腎臓から排泄してくれます。
痛風などに伴って患部が赤く腫れあがっている場合には、炎症を鎮めるために湿布、貼り薬や冷却スプレーなども一時的に使用することも可能ですが、症状が改善しない際には、専門医療機関を受診しましょう。
起床時に足首が痛い原因が関節リウマチの際には、喫煙歴や歯周病の有無が関節リウマチという病気の活動性に影響していると考えられているため、患者さんが喫煙している場合には禁煙することが重要です。
薬物療法については関節リウマチにおける治療の中心的存在となっており、関節リウマチ患者における関節部位の炎症を抑えて、症状改善を目指すために施行されます。
具体的な治療薬としては、まずは抗リウマチ薬であるメトトレキサートなどが検討されます。間質性肺炎など他の病気を合併している場合には別の抗リウマチ薬が処方されることもあります。
早く治したい時や応急処置をしても症状が収まらない場合は、最寄りの専門医療機関を受診しましょう。

「朝起きたら足首が痛い」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「朝起きたら足首が痛い」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

朝起きたら足首が痛いときは何科に行けばいいですか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

朝起きたら足首が痛む際には、痛風などの可能性が考えられます。まずは最寄りの内科クリニックなどを受診して相談しましょう。

大人で寝起きに足首の痛みがひどいのは痛風なのでしょうか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

大人で寝起きに足首の痛みがひどくなるのは痛風発作を発症している可能性があります。患部を冷やして安静にして様子観察し、万が一症状が改善しない際には、早急に専門医療機関を受診しましょう。

朝、足首が痛いけどすぐに治ります…リウマチの可能性はありますか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

朝に足首が痛いがすぐに治る際には、関節リウマチが潜んでいる可能性も否定できません。心配であれば、膠原病内科など専門医療機関を受診しましょう。

朝起きたら足首が痛いことがあるのですが対処法はありますか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

朝起きたら足首が痛い場合には、患部を安静にしながら鎮痛剤などを服用してある程度状況を観察して、症状悪化する際には迷わず出来るだけ早めに専門医療機関を受診して相談しましょう。

まとめ 朝起きたら足首が痛いときは痛風などの可能性あり

朝起きたら足首が痛い場合には、痛風、関節リウマチ、扁平足、骨腫瘍などの疾患が隠れている可能性があります。
セルフケアを実施しても症状が改善しない際には、我慢せずになるべく早めに最寄りの専門医療機関を受診しましょう。
今回の情報が参考になれば幸いです。

「朝起きたら足首が痛い」症状で考えられる病気

「朝起きたら足首が痛い」から医師が考えられる病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

内科の病気

膠原病内科の病気

整形外科の病気

足首というと主に整形外科に関連する疾患であると思われがちですが、関節リウマチや痛風など内科の疾患も十分考えられます。ご自身で対処しても改善がない場合は一度医療機関で調べてみましょう。

「朝起きたら足首が痛い」に似ている症状・関連する症状

「朝起きたら足首が痛い」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

「朝起きたら足首が痛い」症状のほかにこれらの症状がある場合も、「痛風」「関節リウマチ」「骨腫瘍」といった疾患が疑われます。該当する症状が複数みられる場合は、医療機関で早めに調べることを勧めます。