意外と知らない!?電動歯ブラシの使い方

公開日:2018/12/28  更新日:2020/02/05

こんにちは、たまプラーザの日本歯周病学会認定歯周病専門医が在籍する歯医者「美しの森デンタルクリニック」院長の村野嘉則と申します。
歯周病や虫歯の予防には、その原因となるプラーク(歯垢)を除去する事が大切になります。そのために歯ブラシやデンタルフロスなどを使用して毎日ブラッシングを行う必要があるのですが、ただ闇雲にやるのではなく、正しいブラッシングの方法を習得し実践しなければ、あまり予防効果が出ないことも多いのです。
私ども歯周病専門医の在籍する歯科医院では、歯周病の予防や治療のために来院された患者様には必ず歯ブラシやデンタルフロスなどの正しい使用方法を説明し、トレーニングする時間を設けています。なぜなら、これら「プラークコントロール」と言われる歯の清掃方法を正しく身につけていただき、プラークをご自身である程度取り除くことができなければ、歯周病の治療効果が得られず、歯周病の再発やさらなる進行に繋がってしまうからです。
このブログをご覧の方たちの中には、すでに何度か歯科医院で歯ブラシの指導を受けたことのある方も多いと思いますが、なかなかブラッシングが上達せずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。「電動歯ブラシなら綺麗に磨けるのでは?」とお考えの方や、「電動歯ブラシって興味はあるけど、実際の効果はどうなの?」という方も多いと思います。今回は「電動歯ブラシ」について詳しく説明したいと思います。

 電動歯ブラシの種類

現在、日本で売られている歯ブラシには「高速運動電動歯ブラシ」、「音波歯ブラシ」、「超音波歯ブラシ」の大きく分けて3種類の電動歯ブラシがあります。

高速運動電動歯ブラシ

電動歯ブラシが開発された初期からある型で、ブラシが内蔵されたモーターにより振動や回転運動(2000〜7500回転/分)をすることでプラークを除去します。比較的安価な機種もあり、手磨きのようにブラシを動かす必要はありません。

音波歯ブラシ

電動ブラシの上位機種に多く見られるタイプで、ブラシ部分に音波振動(3万回〜4万回/分)を発生させてプラークを除去します。音波振動に加え、細かな気泡や水流を発生させることで歯垢を除去する機種もあります。ブラシを動かす必要はありません。

超音波歯ブラシ

ブラシ部分に超音波振動(100万回〜150万回/分)を発生させてプラークを破壊、浮き上がらせて除去します。超音波振動は非常に細かい振動なため、ブラシを当てるだけではプラークの除去効果はなく、手磨きと同様に動かす必要があります。
 

 電動歯ブラシのメリットとデメリット

基本的に、手磨きのブラシで上手に磨けている方には必要ない道具だと思います。しかし、電動歯ブラシは複雑な動かし方が必要なく、短時間でプラークを除去できるメリットがあります。どうしても手磨きが上手にできない方や歯ブラシに時間をかけられない方にとっては非常に効果的なものではないでしょうか。
電動歯ブラシには高価なものも多く、購入したけれどうまく使えないため使用をあきらめる方や、音波振動により生じる「むず痒いような違和感」を感じ使用できない方などもいらっしゃいます。
歯科医院によっては、トレーニング用の電動ブラシを揃えている医院もありますので、購入前に実際に電動ブラシを体験することが可能です。使用方法のトレーニングも大切ですので、購入を検討する前に歯科医院で相談してみるのも良いでしょう。
 

 電動歯ブラシの使用方法

電動歯ブラシは基本的に(超音波歯ブラシを除いて)て磨きのように動かす必要はありません。使い方で重要なポイントをいくつかに分けて説明していきましょう。

  1. 歯を磨く順序を決めましょう!
  2. 手磨きと同様に電動ブラシでも歯にブラシを当てる順序をしっかりと決めて行いましょう。これは磨き忘れを防止するために欠かせないことで、全ての歯の面にブラシを当ててプラークの取り残しを防ぐために非常に重要なポイントです。
  3. 優しい力で、ゆっくりとずらすようにブラシを移動させましょう!また、手磨きのように細かく動かす必要はありません。歯ブラシ自体が振動し動いてくれますので、歯に当てる順序を守りゆっくりと奥歯から一本一本ずらすように移動させれば大丈夫です。
  4. ブラシは毛先の部分でプラークを掻き取ります。ブラシを強く押し付けてもプラークは効果的に除去できません。振動がうまく歯に伝わるように、ブラシの毛先が広がらない程度の圧力で歯に当てるようにしましょう。
  5. ヘッド部分は定期的に交換が必要
  6. 通常の歯ブラシと同様に、電動歯ブラシも使用することによって毛先が開いてきてしまいます。毛先が開くと清掃効率が下がってしまいますので、定期的な交換が必要です。機種によって変わりますが大体の目安は3ヶ月に一度です。ブラシのヘッドには交換時期を示す機能(ブラシの変色など)が設定されていることも多いので参考にすると良いでしょう。
  7. 電動歯ブラシでも歯と歯の間の清掃が必要です!
  8. いくら電動歯ブラシといえども、歯と歯の間のプラークを完全に除去することは不可能です。歯の間にはデンタルフロスや歯間ブラシなどを用いて清掃することが必要ですので注意しましょう。

 

 電動歯ブラシに使う歯磨き粉は?

  1. 基本的に歯磨き粉を使用しなくてもプラークを除去することは可能です。
  2. 歯磨き粉を使うとさっぱりとした爽快感が出るため、磨き残しがあっても磨けている気になってしまうデメリットがあります。また、研磨剤の配合されているものですと歯が削れていってしまったり、泡立ちの良いものですと磨きづらかったりします。
  3. 歯磨き粉を使用する場合は?
  4. 研磨剤の配合が少なく、泡立ちの少ない低発泡の歯磨き粉を使用すると良いでしょう。研磨剤や発泡剤の含まれていないジェルタイプのものなど電動歯ブラシに適した様々な製品がありますので、不安な場合は歯科医師や歯科衛生士にご相談いただくと安心です。また、歯磨き粉の中にはフッ素が配合されていますので、虫歯予防の観点からは欠かせないものです。

 まとめ

普通の歯ブラシで上手に磨ける方には絶対に必要なものではないですが、使い方を間違わなければ、手磨きに比べ短時間で清掃効果も高い道具です。うまく使用することで歯周病予防にも大きな効果を得ることができます。しかし、電動歯ブラシでも歯と歯の間の清掃(デンタルフロスや歯間ブラシ等)は必要ですので注意しましょう!