歯医者さんの子どもは虫歯にならないの?

こんにちは。千葉県習志野市大久保にある「メープルデンタルクリニック大久保」院長で日本歯周病学会認定医の剣持正浩と申します。
 
歯周病や口の中の健康への関心が高まりつつあります。そんな歯周病と同様に、子供や孫を持つ親や家族の関心ごとと言えば、「お子さんや、お孫さんの虫歯や歯並び」ではないでしょうか?
当クリニックにおける患者様の年齢は、1歳未満のお子様から90歳代の方まで、幅広くいらっしゃいます。そんな患者様から、お子さんやお孫さんに関する質問として、「虫歯にならないようにするには、なにが一番効果的ですか?」「フッ素を塗ってください」「うちの子供の歯並びは大丈夫でしょうか?」、はたまた、「先生のお子さんに虫歯はありますか?」「歯医者さんの子供は、虫歯になんかならないでしょ?」などと聞かれることがよくあります。
 
まず、1つお答えするならば、私には小学生と幼稚園児の子供がいるのですが、今のところ、二人とも虫歯はありません。しかし、自分は子供の頃、虫歯がありました(1〜2本あったと思います・・・)。ちなみに、うちの父も歯科医師です。
ご両親のどちらかが、歯科医師である大学時代の友人を思い返してみても、あまり虫歯が多い印象はありません。親が歯科医師であるかないかで、比較検討した訳ではないので、いい加減なことは言えませんが、歯科医師の子供に虫歯は少ないかもしれませんね。
子供の頃、寝る前に「もう歯は磨いたか?」と、よく父に言われていたのは覚えています。
 
今回は、子供の虫歯予防をテーマにお話をさせて頂きますので、「お子様の歯の健康」に役立てて頂ければと思います。

執筆歯科医師
剣持 正浩(日本歯周病学会認定医)

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《保有資格》
日本歯科麻酔学会認定医。日本歯周病学会認定医等。東京歯科大学歯科麻酔学講座非常勤講師等。
《自己紹介》
劒持 正浩です。皆様のお口の健康の改善に努めることをお約束いたします。 

 虫歯(う蝕)とは?

虫歯菌が、糖分から酸を産生し、歯を溶かす疾患です。
虫歯ができる大きな要素は4つあります。虫歯の原因菌である「ミュータンスレンサ球菌」という細菌と、プラーク(歯の表面や歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目などにある、ぬめっとした白い付着物のこと)中の細菌が酸を産生するエネルギー源となる「糖」、「歯の質(酸に対する強度)」、「時間」が関連して虫歯になります。

 虫歯を予防するには?

虫歯予防で一番大切なことは、もちろん歯磨きとなります。つまり、歯磨きにより、プラークコントロール(プラークを除去し、再付着を防止することにより、口腔内を清潔に保つこと)を確立することになります。
 

 歯が生える前

親が口腔内を清潔に保っていれば、虫歯の原因菌であるミュータンスレンサ球菌が伝播しても、子供の細菌数は少なくなります。
生まれたばかりでも、顔や口の周囲を優しく撫でたりすることで、歯磨きの準備を心がけることが重要です。
 

 歯が生え始めたら

少しずつ、歯磨きを始めましょう。歯をガーゼで拭うことや、歯ブラシをいきなり口の中に入れるのではなく、口の周りから優しく触れていき、徐々に口の中に入れていきましょう。
乳歯が生えそろう3歳ごろまでは、仕上げ磨きが中心になりますが、3歳以降からは、自分で歯磨きができるようになるための練習の時期となります。小学校低学年ぐらいまでに自立できるようになるのが目標です。
当院では可能な限り、一緒の時間に歯磨きをすることや、歯磨き後のチェック・仕上げ磨きをお勧めしています。
 
「子供の虫歯は、自分の責任」と考える親御さんが多いと思いますが、まずは肩の力を抜きましょう。思いつめてしまうと、仕上げ磨きの時に、怖い顔になっているかもしれませんよ。一日の終わりとなると疲れてしまっているとは思いますが、笑顔でできれば良いですね。
一緒の時間に歯磨きをしたことや、仕上げ磨きをしてもらったことは、親子のつながりを深める大切な思い出になります。また、歯を磨くという習慣を子供の頃からをつけることができれば、生涯にわたり、健康な口腔内を保つことができる可能性が高くなります。

 歯磨き以外の虫歯予防って?

自分の仕上げ磨きだけでは、不安なお母さんやお父さんに併用して頂きたい歯磨き以外の虫歯予防があります。
日本歯科医学会や厚生労働省から、適正なフッ化物の応用は、虫歯予防に有用であると声明が出されています。フッ化物を応用は「歯を強くすること」に繋がります。また、食生活を改善(必要あれば、おやつや飲み物の内容や回数の改善や、代用甘味料の使用など)することは、虫歯ができる要素の「糖」と「時間」に、関係しています。
 
また、歯科医院にてブラッシング指導やシーラント(子どもの奥歯の溝をフッ素配合の白いプラスチック素材で埋めることで、虫歯を予防する方法ですが、永久にもつわけではないため、やり直しが必要になります)を受けることや、定期的にメンテナンスを受けることも大事だと思われます。
 

 まとめ

虫歯予防に一番大事なのは、歯磨きとなります。子供の頃に歯磨きを習慣化することができれば、この先も健康な口腔内を維持することができます。
しかし、1人1人生活習慣や、環境は違いますので、それぞれのお子さんに合った虫歯予防があります。また、子供に虫歯ができてしまったことを「子供の虫歯は自分の責任」と、自分を責めるだけでは解決になりません。そのために、歯科医師がいますから、まずは、歯科医院を受診して、相談してみましょう。