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猫背の人は要注意! なかなか取れない「肩こり」の原因や対策を柔道整復師が解説

公開日:2023/05/21  更新日:2023/05/19
猫背の人は要注意! なかなか取れない「肩こり」の原因や対策を柔道整復師が解説

肩こり」を経験したことがない人は、あまりいないのではないでしょうか。「病気ではないし、なんとかなるだろう」と放置すると、首や頭まで痛くなって嘔吐を引き起こすなんてこともあるようです。今回は肩こりの原因や対処法について、「ひらの整骨院」の中谷先生に解説していただきました。

中谷 洋介

監修柔道整復師
中谷 洋介(ひらの整骨院)

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日体柔整専門学校(現・日本体育大学医療専門学校)卒業。その後、横浜市の整骨院に7年間勤務、2016年から「ひらの整骨院」に勤務、現在に至る。地域の子どもからお年寄りまで、幅広い患者層のケガや痛みと向き合う。産後ケアや肩こりの根本的な改善を目指した肩こり整体などを担当し施術をおこなっている。柔道整復師。

「肩こり」とは? 原因や対策を柔道整復師が解説

「肩こり」とは? 原因や対策を柔道整復師が解説

編集部編集部

そもそも、「肩こり」とはどういう状態なのですか?

中谷 洋介先生中谷先生

肩こりは正式な病名ではないので明確な定義はありませんが、一般的には肩周辺の筋肉に負担をかけ続けることで、筋肉が硬くなってしまった状態を指します。「筋肉に負担がかかる」というと使いすぎをイメージするかもしれませんが、どちらかというと動かさないでいることで肩の筋肉に負担がかかる場合が多いですね。

編集部編集部

たしかに、じっとしていると肩がこってくるイメージはあります。

中谷 洋介先生中谷先生

動かさないことで筋肉が弱くなり、腕の重さによって引っ張られてしまうため、肩が正しい位置に定まらずに肩こりが起こるケースも非常に多いと思います。一般的に、男性よりも筋力が弱い女性に肩こりが多いのもそれが理由です。

編集部編集部

なるほど。肩周辺の筋肉と関係しているのですね。

中谷 洋介先生中谷先生

そうですね。しかし、肩こりは決して肩だけの問題ではありません。肩の筋肉に負担がかかりやすい「姿勢」が根本の原因となっている場合も多いのです。

編集部編集部

姿勢が肩こりの原因なのですか?

中谷 洋介先生中谷先生

はい。マッサ―ジなどで一時的に肩こりを改善しても、歪んだ姿勢で生活していると根本解決にはなりません。根本治療を目指すのであれば、正しい姿勢を自然に取れるようにしていくことが大切です。

肩こりと姿勢の関係について解説

肩こりと姿勢の関係について解説

編集部編集部

肩こりと姿勢について、もう少し詳しく教えてください。

中谷 洋介先生中谷先生

個人差はあるものの人間の頭の重さは約5kg、腕の重さは片腕で約3kgあると言われています。5kgというとボウリングの球と同じぐらいの重さです。肩はこれらを支えながら日常生活を送っていることになります。私たちが荷物を持つときも、持ち方によって比較的楽に感じたり、辛かったりしますよね。同じように、姿勢によって肩にかかる負担も変わってくるのです。

編集部編集部

姿勢が整っていないと、余計な負担になってしまうのですね。

中谷 洋介先生中谷先生

そうですね。ただし、「不良姿勢」といっても、人によって左右のどちらかにカーブしていたり、傾いていたりなど様々です。そのなかで、近年とくに多いのが「猫背」です。

編集部編集部

猫背というと、背中が丸まった状態ですか?

中谷 洋介先生中谷先生

そうですね。背骨は本来、真っ直ぐではなくわずかにカーブしています。しかし、猫背というのは、背骨が本来持っているS字カーブから大幅に崩れ、背中が丸くなっている状態です。背中が丸くなるだけでなく、顎と肩が前に出てしまうので、肩の筋肉に大きな負担がかかってしまうのです。

編集部編集部

なるほど。知らず知らずのうちに猫背になっているかもしれません。

中谷 洋介先生中谷先生

そうかもしれませんね。現代の生活は頭を前に傾けて、手を前に出して作業をしていることが多くなっています。例えば、仕事でPC作業をしたり、スマホの操作をしたりするほかにも、料理や掃除などの家事、子どもの抱っこなど、色々な動作が猫背の状態なのです。

日常生活で肩こりを改善するための方法を紹介

日常生活で肩こりを改善するための方法を紹介

編集部編集部

肩こりになりにくくするためには、どうすればいいですか?

中谷 洋介先生中谷先生

肩に負担のかかりにくい姿勢を長く続けないことが大切です。仕事などで長時間デスクワークをする際は、30分~1時間に1回は軽く体を動かすようにしましょう。可能であればウォーキングなどの全身運動を少しでもおこなっていただくのが理想的ですが、職場環境などでそれが難しい場合は、首をゆっくりと回す、腕を大きく動かすなどの動作だけでもかなり違ってくると思います。

編集部編集部

姿勢についてはどうですか?

中谷 洋介先生中谷先生

猫背にならないように意識するのも大事ですが、椅子の高さやデスクの高さを適切なものにすることも、肩こりの緩和につながると思います。足の裏をしっかり地面につけたときに膝と同じくらいの高さに椅子を調節する、椅子に座ったとき肘と同じくらいの高さにデスクを調節するなど、できる範囲でやってみてください。また、腰やお尻にクッションを挟むのもおすすめですね。

編集部編集部

ほかにも、肩こり対策はありますか?

中谷 洋介先生中谷先生

色々と試しても肩こりが改善しない場合は、どこか特定の筋肉が弱っていたり、左右のバランスが崩れていたり、骨格や関節の位置がズレてしまっていたりするといったことが考えられます。そのような場合は、ご自身でどうにかしようとせず、整骨院などで専門家に相談してください。それぞれの身体をしっかり評価したり、アンバランスな筋肉を見つけたりして、骨格や関節を正しく整えてもらいましょう。また、施術後は維持するようなトレーニングをおこなって正しい姿勢にしていくと、肩こりの根本解決が期待できます。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

中谷 洋介先生中谷先生

肩こりは放置しても命に関わることはないものの、生活の質を下げてしまいます。姿勢の改善やストレッチで多少は楽になるかもしれませんが、根本的に解決するには整骨院などの専門家に頼るのがいいと思います。肩こりの症状でお困りの人は、一度相談してみてはいかがでしょうか。

編集部まとめ

今回は「肩こり」の原因は対策について解説していただきました。肩の筋肉のこりというイメージがありますが、筋力が弱くなって伸ばされることが原因で発症することもあるとのことでした。また、肩だけではなく、姿勢も大事であるとのことでした。今回ご紹介した対策を実践してみて、それでもよくならなかった場合は、整骨院などに相談すると根本解決が期待できるでしょう。

医院情報

ひらの整骨院

ひらの整骨院
所在地 〒201-0003 東京都狛江市和泉本町1丁目1-13
アクセス 小田急線「狛江駅」 徒歩5分
診療科目 整骨院