【闘病】「アンジェルマン症候群」 病名確定まで2年かかった母親の想い(2/2ページ)

珍しい病気でも、周囲の理解があれば乗り越えられる

編集部
現在のリッキーさんはどのような様子ですか?
アップルビーさん
現在5歳のリッキーは伝い歩きができるようになり、夜も6~8時間寝るようになりました。保育園では友達の輪に入り、友達が遊んでいるのを楽しそうに見たり、ものを渡したりなど、上手になってきました。入院の頻度もかなり減りました。けいれん重積だけが心配ですが、今のところ後遺症もなく元気に過ごしています。
編集部
もし昔の自分に声をかけるとしたら何を伝えますか?
アップルビーさん
障害児を育てる自信などないと不安を感じていましたが、無事に育てられています。心配しなくても大丈夫、肩の力を抜けばどんな子どもでも育てられる。なんとかやってるよと伝えたいですね。
編集部
医療関係者に伝えたいことはありますか?
アップルビーさん
遺伝子検査までがとても長い道のりでした。日本では遺伝子検査を積極的に受け付けてもらえないのかもしれません。でも親にとって、わが子が何の病気に苦しんでいるのかわからないという日々は想像を絶する苦しみがあります。確定診断を求める親には、遺伝子検査をできるようにしてほしいですね。
編集部
読者に向けてのメッセージをお願いします。
アップルビーさん
日本では病気と健常児を分けて育てますが、病気の有無に関係なくいろんな子どもや人がいることが当然という環境で育てば、差別や偏見が今よりなくなるのではないでしょうか。アンジェルマン症候群は英語だと「Angelman Syndrome」となり、名前の中にエンジェル(Angel/天使)が入っています。この病気を抱える子どもたちは本当にいつもニコニコしていて、天使のような存在です。希少疾患のため知られていませんが、1人でも多くの人にこんな病気があることを知っていただきたいです。
編集部まとめ
アンジェルマン症候群はとてもまれな疾患の1つです。そのようなまれな疾患があることを周囲が知り、理解し、協力しあって1人の人間として一緒に生活する。これらが今の私たちに求められている姿勢ではと気づかされました。





