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【漫画付き】ニキビ跡がなかなか消えない…これって治せるの?

 更新日:2023/03/27
【漫画付き】ニキビ跡がなかなか消えない…これって治せるの?

ニキビ跡がなかなか消えず、困惑したことがある方もいらっしゃると思います。赤みや黒ずみになってしまったり、クレーター状の跡になってしまったりした場合、「一生消えないのではないか……」と不安に思う方も多いと思います。そこで今回は、アジアン美容クリニックの鄭先生に、なかなか消えないニキビ跡の原因と対処法を伺いました。正しいニキビケアを理解し、ニキビ跡のできない肌を手に入れましょう。

鄭 憲

監修医師
鄭 憲(アジアン美容クリニック)

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韓国の延世大学医学部卒業後、日本の医師免許を取得。東京大学医学部附属病院形成外科・美容外科に入局、同愛記念病院形成外科医長や湯河原厚生年金病院(現・JCHO湯河原病院)形成外科医長を経て、2005年にアジアン美容クリニックを開院。「きれいになりたい全ての人に貢献出来るクリニック」を理念とし、スタンダードな美容医療を患者様へ提供している。日本形成外科学会認定専門医の資格を持つ。日本美容皮膚科学会、日本肥満学会、日本抗加齢医学会ほか各学会所属。

残るニキビの跡の正体は傷だった

残るニキビ跡の正体は傷だった

編集部編集部

ニキビって治ってもたまに跡が残るものがありますよね? その違いはなんですか?

鄭先生鄭先生

残ってしまうニキビの跡というのは、傷なのです。ニキビは肌の表面が炎症を起こして膿を持ち、丸く膨らんだもので、通常は肌から0.1mmくらいの深さの表皮にでき、そのまま治れば跡は残りません。

編集部編集部

では傷になるニキビとはなにが違うのですか?

鄭先生鄭先生

ニキビは表皮の段階で治れば、傷にはなりません。ニキビの炎症が悪化すると、肌の奥の真皮にダメージを与えます。真皮とは肌の表面から0.4mmくらい奥にある深い場所で、ここにダメージを与えてしまうとクレーター状の凹みや赤みとなって、肌に残ってしまいます。

編集部編集部

つまりニキビは初期で治せば傷にならず、跡は残らないのでしょうか?

鄭先生鄭先生

その通り。悪化する前にきちんと治せば、傷跡になることはありません。初期の段階での適切な治療を行うことが最も重要なのです。

とにかく早めの治療が大切

とにかく早めの治療が大切

編集部編集部

ではニキビができたら、どのように治療するのがよいのですか?

鄭先生鄭先生

おすすめは皮膚科に行くことです。適切なぬり薬や抗生物質をもらって、早めに治療することが大切です。セルフケアでは、肌を清潔に保つことを心がけましょう。

編集部編集部

しっかりと洗顔することが大事なのですね!

鄭先生鄭先生

もちろん適度な洗顔は必要ですが、洗いすぎもよくありません。皮膚の脂を落としすぎると、肌が乾燥してしまいます。そうすると肌は脂が不足していると感じ、もっと脂をつくろうとします。脂を過剰につくってしまうと、その結果ニキビが悪化してしまうのです。

編集部編集部

なるほど。過度の洗浄はよくないのですね。ほかに気をつけたほうがいいことはありますか?

鄭先生鄭先生

当たり前のことですが、ニキビができても決して自分でつぶさないようにしてください。傷が広がる原因になってしまいます。また、食事や睡眠など、日常生活も注意しましょう。

編集部編集部

どのように気をつけたらいいでしょう?

鄭先生鄭先生

食事であればバランスの良いメニュー、特にビタミン類が多く含まれる食材を摂取するようにしましょう。人参や小松菜、ほうれん草などがオススメです。また、睡眠不足は肌に必要な栄養が送られなくなるので、7時間以上の睡眠を心がけましょう。

治療は可能だが大事なのは傷をつくらないこと

治療は可能だが大事なのは傷をつくらないこと

編集部編集部

ニキビにより傷跡ができてしまった場合、どうしたらいいのですか?

鄭先生鄭先生

皮膚の再生を誘導していくことが必要となります。そのひとつがレーザー治療です。肌内部のコラーゲンを生成し、細胞の再生を促していきます。

編集部編集部

ほかにも治療法はありますか?

鄭先生鄭先生

肌にヒアルロン酸を注入する水光注射という方法もあります。ヒアルロン酸と肌の悩みに合った薬品を注入することで、肌にうるおいやハリを取り戻します。ほかにも光治療など美容外科で治療できる方法はあると思います。

編集部編集部

そのような治療を行えば、傷跡を消すことができますか?

鄭先生鄭先生

治療は1回では終わりません。回数を重ねて地道に治していくことになると思います。完全に消すのは難しいかもしれませんが、気にならない程度にはなると思いますよ。大切なのは傷を治すことではなく、傷にしないことです。ニキビができたときは、早めの治療を心がけるようにしましょう。

編集部まとめ

すべてのニキビに跡ができるわけではなく、悪化して真皮にまで達すると傷となるようです。傷になってしまうとレーザー治療や水光注射などによる、数回にわたる治療が必要となります。大切なのはニキビを悪化させず、傷跡をつくらないこと! ニキビができたら皮膚科で早めに治療するようにしましょう。

医院情報

アジアン美容クリニック

アジアン美容クリニック
所在地 〒110-0005 東京都台東区上野2-11-10 小島ビル3F
アクセス 東京メトロ千代田線「湯島駅」1番出口より徒歩1分
診療科目 美容外科

この記事の監修医師