目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. 医科コンテンツ
  4. 訪問診療はどう選ぶ?選び方のポイントや医療機関を探す方法

訪問診療はどう選ぶ?選び方のポイントや医療機関を探す方法

 公開日:2024/09/30

体調が崩れて通院が難しくなった場合、患者さんにはどのような治療の選択肢があるでしょうか。

医療サービスの選択肢はいくつかありますが、今回は訪問診療について解説します。

訪問診療は、総合的な医療サービスを在宅で受けることが可能です。

治療とQOLのバランスを重視したい方は、訪問診療の概要や選び方、注目すべきポイントを確認して理解を深めましょう。

石田 隆雄

監修医師
石田 隆雄(久光クリニック)

プロフィールをもっと見る
鳥取大学医学部医学科卒業。その後、草津総合病院(現・淡海医療センター)、国立国際医療研究センター病院で経験を積む。2014年、東京都足立区に位置する「久光クリニック」の院長に就任。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。

訪問診療について

訪問診療について
訪問診療は在宅診療のひとつです。
在宅診療とは、患者さんの住居や療養している施設で医療を提供するサービスの総称です。訪問診療は、医師が中心となり看護師・理学療法士・薬剤師など知識を持った医療スタッフが連携して治療にあたるため、通院とほぼ同じ品質の医療サービスを受けられます。
訪問診療は、患者さんを中心に据えた包括的ヘルスケアシステムです。患者さんを中心とした医療システムは、これからますます進む高齢化社会を支える医療体制として注目されています。

訪問診療と往診の違い

訪問診療と往診は、どちらも患者さんの自宅や滞在している施設に医師が出向いて診療を行うことをいいます。では、訪問診療と往診の違いはどこにあるのでしょうか。
訪問診療と往診は、根本的な医療システムが異なります
訪問診療では、計画的かつ定期的な訪問を土台として医療が提供されます。訪問の頻度は約1〜2週間に1回となるのが一般的です。
対して往診は、患者さんの依頼を受けてその都度、ホームドクターが訪れる診療を指します。往診では突発的な病状の急変や、救急車を呼ぶ程ではない症状に対応します。

訪問診療の対象となる人

訪問診療の対象は、原則的に住居または施設で療養を行っており、病気や怪我の症状などが原因で通院が難しい方です。
具体的には、以下のような患者さんが訪問診療を受けています。

  • 病院への通院が困難である
  • 寝たきりの状態にある
  • がん治療を受けている
  • 退院後に自宅や施設で療養生活をしている
  • 自宅や施設での医療管理が必要である
  • 自宅や施設での緩和ケアを希望している
  • 自宅や施設での療養を強く希望している

訪問診療の対象となるか否かは、かかりつけ医が判断します。訪問診療を希望する場合は、まずはかかりつけ医に相談しましょう。

訪問診療でできる診療・検査内容

訪問診療では、以下の医療サービスが自宅または施設で受けられるようになります。

  • 訪問診療
  • 訪問歯科診療・訪問歯科衛生指導
  • 訪問看護
  • 訪問薬剤管理
  • 訪問によるリハビリテーション
  • 訪問栄養食事指導

訪問診療は全身状態の診察を基本として、必要な医療管理・リハビリテーション・歯科診療・栄養管理などを包括的に受けられます。また、採血検査や心電図検査も受けることが可能です。

訪問診療の費用の目安

訪問診療は保険適用となります。
訪問診療費用は、患者さんに必要な診療内容や医療保険の負担割合によって異なりますが、月に約8,000~30,000円程度です。
特殊な検査を行う場合や特殊な医療機器を使用する場合、がん治療を行う場合などは別途料金が発生することがあります。

【訪問診療の選び方】確認するべきポイント

【訪問診療の選び方】確認するべきポイント
近年、訪問診療に対応している診療所や病院の数は増加傾向にあります。診療所においては全体の約20%、病院においては全体の約30%が訪問診療に対応できるようになりました。今後ますます訪問診療の提供が可能な医療施設が増加し、患者さんの選択肢も増えるかもしれません。
では、患者さんが広い選択肢のなかから自分にあった訪問診療を選ぶためには、どのようなポイントに注目すればよいでしょうか。以下で解説します。

対象エリア

自宅または在宅する施設が、訪問診療を行っている医療機関の対象エリアとなっているか確認しましょう。
訪問診療の対象エリアは、基本的には診療を行う医療機関から半径16km以内と定められています。規定エリアを超えて訪問した場合は保険適用にならず、自由診療扱いになります。
ただし、次のような場合は例外として保険が適用されます。

  • 半径16km以内に対応できる保険医療機関がない
  • 半径16km以内に対応できる保険医療機関が存在しているが往診を行っていない
  • 難しい小児疾患で近隣に対応できる医療機関を自ら見つけられず、往診を依頼された保険医療機関側も近隣の対応医療機関の実態がわからない場合

診療科目

訪問診療の診療科目は、患者さんの状態に合わせて対応するため多岐にわたります。
例えば、定期的な健康チェックやリハビリテーション、生活習慣病の管理などがあります。
診療や治療、薬の処方、点滴、経管栄養、中心静脈栄養、酸素療法、人工呼吸器の管理、床ずれの処置、認知症のケア、療養上の相談・指導など、患者さんの希望・ご家族の介護力・経済的な事情を踏まえた診療計画・訪問スケジュールを立てます。
さらに、プライマリ・ケアのスキルを持った医師であれば、さまざまな症状に悩む患者さんでも不安なく訪問診療を受けられるでしょう。プライマリ・ケアでは、診療科目の垣根に囚われずに、患者さんの抱える問題の大部分をカバーできる診療を行います。また、患者さんとの継続的なパートナーシップの確立・患者さん家族や地域との連携・受診のしやすさなどもプライマリ・ケアの特徴です。

対応可能時間

訪問診療は定期訪問が基本となりますが、夜間や急変時にも対応してくれる医療サービスは必要不可欠です。24時間体制の訪問診療であれば、緊急時でも安心でしょう。

看取り対応の可否

看取り対応してくれる医療機関は増加傾向にありますが、病院においても診療所においても、全体の約5%に留まっています。看取り対応してくれる医療機関はまだ少ないのが現状です。
検討している医療機関が看取り対応してくれるか、事前に確認しておきましょう。

【訪問診療の選び方】医療機関を探す方法

【訪問診療の選び方】医療機関を探す方法
訪問診療は、患者さんの自宅や施設で治療を受けられる医療システムです。そのため患者さんの治療への満足度向上や、患者さんおよび家族のQOL向上が期待できます。以下では、訪問診療サービスを行っている医療機関を探す方法を具体的に解説します。

ケアマネジャーに相談

総合的、継続的に訪問診療のアドバイスが欲しいならば、ケアマネジャー(介護支援専門員)に相談してみましょう。
ケアマネジャーは介護や支援が必要な方が医療サービスが受けられるように計画を作成したり、市町村や医療機関への連絡窓口となります。
ケアマネジャーは居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)や介護予防支援事業所(地域包括支援センター)などに勤務しています。

かかりつけ医や病院に相談

通院から訪問診療に切り替えたい場合は、かかりつけ医や病院に相談しましょう。開業医院の場合、外来で診療してくれていた先生が、そのまま訪問医として診療を続けてくれるケースも少なくありません。
通院先が大きい病院である場合は、訪問診療に対応していないケースが多いです。しかしその場合も、病院の相談室などでアドバイスを受けられることがあるので、ぜひ活用しましょう。

住んでいる市区町村の支援担当者に相談

訪問診療は地域と連携した医療サービスです。そのため、地域の窓口に相談することもおすすめです。地域の窓口には以下のような施設があります。

  • 地域の医師会
  • 市区町村の介護保険担当窓口
  • 訪問看護ステーション
  • 地域包括支援センター

特に医療機関が少ない過疎地域の場合は、上記のような地域の窓口で情報収集することをおすすめします。

インターネットで探す

手軽に情報収集したい場合は、インターネットで探す方法があります。ただし、情報の真偽が確かめにくいことに注意が必要です。信頼できる機関が出している情報から判断する、病院や地域の窓口に確認を取るなど、工夫して情報を集めましょう。

緊急往診や看取りに対応しているかも重要!

緊急往診や看取りに対応しているかも重要!
訪問診療の医療機関を選ぶ際は、複数のポイントに気を配って選ばなければなりません。特に緊急往診と看取りに対応しているかは、重要なチェックポイントです。なぜならば、訪問診療の基本はあくまで計画的・定期的な訪問による診療であり、すべての訪問診療サービスで緊急往診や看取りに応じてくれるわけではないためです。
患者さんの状況をよく理解している先生に、急変時や看取りの対応もしてもらいたいのならば、事前に確認しておきましょう。

訪問診療のことなら久光クリニックにご相談を

久光クリニック
東京都足立区で訪問診療サービスを受けたいなら、久光クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

久光クリニックでは、石田隆雄院長が中心となり、心のつながりを大事にした温かい医療の提供を目指しています。

久光クリニックは訪問診療の取り組みが認められた、強化型在宅療養支援診療所です。患者さんが住み慣れた自宅や施設で楽しく過ごせるよう、先進的な医療知識や地域医療機関との連携で手厚くサポートしてくれます。

以下は久光クリニックで可能な医療対応の一部です。

  • 床ずれ管理
  • 在宅酸素療法
  • 在宅ターミナルケア(看取りを含む)
  • 肥厚爪・白癬などの皮膚トラブル

プライマリ・ケアを実践する久光クリニックならば、さまざまな症状を抱える患者さんにも対応可能です。

緊急往診にも対応!24時間体制の訪問診療

久光クリニック
久光クリニックは外来往診と在宅医療の両軸で活躍されているクリニックです。地域のプライマリードクターとして、訪問診療にも精力的に取り組まれています。

久光クリニックの訪問診療は医師複数名での体制を敷いているため、急な往診や看取り対応も24時間対応可能です。

通院で診療してくれていた医師に訪問診療もお願いしたい患者さんや、緊急時もいつも診てくれている医師にお願いしたい患者さんにおすすめです。

クラウドを活用した情報共有で質の高いチーム医療

訪問診療には、病院・医院・訪問介護ステーション・ケアマネジャー・ホームヘルパーなど、複数の医療機関と医療スタッフが関わります。

質の高い訪問医療を提供するためには、医療機関や医療スタッフのスムーズな連携が欠かせません。

そこで久光クリニックでは、クラウドを活用して情報共有を行っています。

無駄のない連携で、患者さんの療養をサポートします。

訪問リハビリテーションで診療・介護・リハビリをワンストップで提供

久光クリニックには理学療法士が在籍しています。

そのため、訪問診療・訪問看護・訪問リハビリテーションまでがワンストップで受けられます。

複数の医療機関とのやり取りが必要なくなり、患者さんとクリニックの関係性も深めやすい点がメリットです。

患者さんのニーズにしっかり寄り添ってくれる訪問診療を希望されるならば、久光クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

久光クリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用

つくばエクスプレス 六町駅より徒歩3分

東京都足立区六町2-6-24

診療時間
9:00~12:00
14:00~17:00

★:電話対応
※受付は診療終了30分前までとなります。

【費用】
月額8,000~30,000円

この記事の監修医師