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相談ごとも治療の選択も、すべては安心の提供から【大阪府吹田市 べる皮ふ科形成外科】

 更新日:2023/10/03

相談ごとも治療の選択も、すべては安心の提供から
相談ごとも治療の選択も、すべては安心の提供から

陥没乳頭とは、乳頭(乳首)がへこんでいたり、乳輪の内側に沈みこんでいたりする状態のこと。成人女性の10人に1人は、片方または両方の乳頭が陥没乳頭だといわれている。「へこみ」「沈みこみ(埋没)」あるいは「平坦」など、陥没乳頭はさまざまな言葉で表現されているため、「自分の乳頭は正常なのだろうか」と不安を抱える女性は少なくない。そんな人の悩みはもちろん、ライフスタイルにも耳を傾け、適切な治療の選択肢を提案している「べる皮ふ科形成外科」の谷川知子院長に話をうかがった。

Doctor’s Profile
谷川 知子(たにがわ ともこ)
べる皮ふ科形成外科 院長

2001年、東京女子医科大学医学部を卒業。その後、東京女子医科大学附属第二病院(現・東京女子医科大学附属足立医療センター)、北里大学病院形成外科・美容外科、大阪大学医学部附属病院形成外科、MAクリニック心斎橋での院長業務を経て、2023年べる皮ふ科形成外科を開業。丁寧なカウンセリング、適切な治療の提案、細やかなアフターフォローで患者に安心を提供している。日本形成外科学会専門医、美容外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。

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軽度や重度がある陥没乳頭の治療の選択肢

「陥没乳頭」というと、どのような状態を指すのでしょうか?

陥没乳頭は、乳頭が突出せずに、乳輪よりも内側に引き込まれている状態を指します。軽度と重度とがあり、指で乳輪のまわりを押すなどして、乳頭が出てくるような状態なら軽度。刺激を与えても内側から出てこないような場合は、重度の陥没乳頭と診断します。

軽度や重度がある陥没乳頭の治療の選択肢

陥没乳頭の患者さんは、やはり何らかの治療を求めて受診されるケースが多いのでしょうか?

手術を視野に入れて受診される方もいらっしゃいますが、多くの患者さんは、乳頭の小ささなどから、「自分の乳頭は正常なのだろうか」という不安を抱えて来院されます。
当院の場合、陥没乳頭で来院される患者さんのうち、手術が必要になるような重度の方は総数の半分くらいです。

軽度の陥没乳頭と重度の陥没乳頭、それぞれ治療の選択肢にはどのようなものがありますか?

大きく2つの選択肢があります。ひとつは手術ですね。もうひとつは、乳頭吸引器などで乳頭を吸引する装具療法です。
刺激を与えても、装具をつけても出てこないような重度の陥没乳頭の患者さんには手術を提案します。やはり、手術なしでは治療の目的が達成されないという判断からです。軽度の陥没乳頭であれば、乳頭吸引器で治療を完結できる可能性があるため、まずは1年ほど装具を装着していただくことをオススメしています。
寒さや指の圧迫、下着のこすれといった外部からの刺激で、乳頭が出たりへこんだりするようなケースがありますが、それも軽度の陥没乳頭だといえるでしょう。これらの場合は、手術を行わないことがほとんどです。

軽度や重度がある陥没乳頭の治療の選択肢

軽度であれば装具療法、重度であれば手術の適応と考えていいのでしょうか?

「手術が必要かどうか」の判断基準は、軽度か重度かにはありません。患者さんが陥没乳頭の治療を考えるきっかけのひとつに、「赤ちゃんに授乳させたいから」というものがあります。この目的を持った軽度の陥没乳頭の患者さんであれば、赤ちゃんが乳頭に吸い付く力で、十分に乳頭が外側に出てくることが見込まれます。
こうしたケースでは、患者さんに「治療をしなくても、赤ちゃんの吸う力で治る可能性がありますよ。治療も行えますが、どちらを選びますか?」とお聞きして、2つの選択肢からひとつをお選びいただいています。同じ目的を持つ重度の陥没乳頭の患者さんがいらっしゃれば、手術なしでは治療目的を達成するのは難しいため、手術の適応となります。
このように、陥没乳頭の治療は、軽度か重度かではなく、患者さんのお悩みの根っこと治療の目的、そしてその目的達成のために手術をしたいかどうかの希望に応じてご提案するケースがほとんどです。

丁寧なコミュニケーションから始まる治療の流れ

丁寧なコミュニケーションから始まる治療の流れ

患者さんの目的に応じて治療方法を提案するとのことですね。それでは、陥没乳頭を放置しているとどうなるのでしょうか? それによるリスクなどはありますか?

陥没乳頭との関連で、乳腺炎などの疾患が挙げられることもありますね。ただ、私は医学部を卒業してから現在まで、実際にたくさんの陥没乳頭の患者さんと乳腺炎の患者さんを診てきましたが、今のところ「陥没乳頭だから乳腺炎が起こる」という印象はありません。

「患者さんのお悩みの根っこと治療の目的、手術をしたいかどうかの希望」を聴くために、貴院ではカウンセリングを大切にしているとうかがいました

わかりやすい丁寧なカウンセリングは、当院としては常に心がけています。患者さんのなかには、陥没乳頭の手術に挑戦したにも関わらず、再発してしまったというお悩みで来院される方もいます。
不安のほか、場合によっては少しばかり不審も抱えていらっしゃる患者さんに、余すことなくご希望を語っていただくには、やはり安心できる場を提供することが不可欠だと思います。
診察室が患者さんにとって安心できる空間であるように、患者さんの乳頭の状態に始まり、治療の選択肢、選んだ治療方法によって起こりうる可能性や、手術後のフォローまで、すべての情報をオープンにしています。

手術を行う場合、カウンセリング後はどのような治療の流れになっていくのですか?

カウンセリング後に手術を希望なさった患者さんについては、その日のうちに血液検査を受けてもらっています。それで、次にお越しいただくのは手術する当日となります。
手術は局所麻酔で行います。手術時間は、乳頭の陥没具合にもよりますが、片方の乳頭手術に平均30~40分といったところです。皮ふの状態によっては出血の可能性があるため、手術の翌日にも必ず受診をしていただくことになります。
個人差はありますが、手術後2週間の時点で抜糸。再陥没しないよう乳頭を守る保護器は、手術後4カ月間は装着していただき、この間はワイヤーのないソフトブラジャーを着けていただくようにお願いをしています。

手術後、シャワーや入浴などについてはどうでしょうか?

シャワーについては、手術の翌々日から浴びていただいて大丈夫です。ですから少しだけ我慢していただくことになりますね。

丁寧なコミュニケーションから始まる治療の流れ

気軽に医師に相談。それが不安を晴らす最善策

気軽に医師に相談。それが不安を晴らす最善策

陥没乳頭の治療を行う上で、先生が大切にしていらっしゃることは何でしょうか?

繰り返しになりますが、患者さんにすべての情報をオープンにするということ。これが第一です。
たとえば再手術の可能性について述べるならば、乳頭とそのまわりの組織の状態によっては、手術後に乳頭の中心がくぼんだり、あるいは乳頭のまわりが持ち上がりづらかったりする可能性があります。これらは事前に予測がつくこともあれば、手術中に「想定以上に上がりづらい」と予測を修正しなければならない場面にも遭遇します。
「すべてをオープンにする」とは、事前にわかっている点は事前にすべてお話しし、手術中に起こった認識の修正も、手術中に患者さんにお伝えするということなのです。予測も経緯もすべて説明し、ご自身の目でも確認してもらうことで、患者さんが安心して治療に臨める場をつくるように心がけています。

陥没乳頭の治療について、患者さんに知っておいていただきたいようなことはありますか?

乳頭や、そのまわりの組織の状態によっては、「2回の手術が必要なケースがある」ということです。アトピー性皮膚炎などがある患者さんについては、乳輪まわりの皮ふが硬くなっていたりするため、アトピー性皮膚炎の治療を先行する場合もあります。
お仕事柄、手術後の乳頭を守る保護器の装着が難しい方もいらっしゃいますが、そうなると、どうしても再陥没の確率は増してしまいます。

気軽に医師に相談。それが不安を晴らす最善策

ちなみに、貴院での陥没乳頭の手術にかかる費用について教えていただけます?

保険適応のため、手術当日の本人負担分は、両側で約4.5万円、麻酔料・薬剤や点滴などで約2.4万円、合計は約6.9万円程度となります。ただしし、重症度によっては特別な手術を併用して行う場合があるため、その場合は約8.6万円前後となります。個人によって異なるため、まずはお気軽にクリニックに相談ください。

それでは最後に、陥没乳頭の治療を検討している方、Medical DOCのサイトを訪問している読者の方に、メッセージをお願いいたします。

もしも「私は陥没乳頭なんだろうか」と悩んでいらっしゃるのなら、お気軽に当「べる皮ふ科形成外科」へ相談にいらしてください。しっかりお話をうかがって、適切な解決策を提案いたします。私にとっては、患者さんが不安から解放され、そのお顔が晴れ晴れとしていく様子を見つめるのが何よりの喜びなんです。

編集部まとめ

取材を進めていくなかで、改めて感銘を受けたのは、打てば響くような谷川院長のお答えです。「2回の手術が必要なケースには、どのような事例がありますか」と質問すると、本文中で紹介したアトピー性皮膚炎の患者さんをはじめ、いくつもの事例をお話ししてくださいました。多くの女性の不安を晴らし、陥没乳頭の治療に携わってこられたからこそのスピードレスポンスは、まさに院長の専門性の高さを表しています。陥没乳頭の相談や治療は、谷川院長のような実績豊富な医師にお願いするのが適切だと思えた時間でした。

べる皮ふ科形成外科

医院名

べる皮ふ科形成外科

診療内容

陥没乳頭治療 形成外科 美容皮膚科 美容外科 など

所在地

大阪府吹田市青山台4-6-25

アクセス

阪急千里線「北千里」駅より徒歩8分

この記事の監修医師