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「黄色いあざ」の対処法はご存知ですか?医師が解説!

 公開日:2025/03/13

Medical DOC監修医が黄色いあざの対処法などを解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「黄色いあざ」ができる原因はご存知ですか?医師が考えられる病気も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

プロフィールをもっと見る
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

「黄色いあざ」の正しい対処法は?

あざの症状や合併症の有無などによって治癒期間も様々です。
ただし、年齢によって回復力には差があって、若い人の方が年配の方に比べて自然治癒力が高く、あざが出来ても早く正常の状態に戻りやすいです。
打撲の場合には、外力を受けて、受傷した直後は痛めた患部が炎症を起こして腫れが強く出ている場合がありますので、まずは患部を冷却してアイシングするように努めましょう。
打撲や外傷の際には、患部が熱感を持った状態で湯船に浸かって温めると、炎症を起こしている部位に余計に血流が増加してあざが引かない場合があるので注意しましょう。
内出血や黄色いあざは、基本的には時間が経てば治りますが、少しでも早く治したい時には医師の指示のもと処方されるヘパリン類似物質を用いることもあります。
ヘパリン類似物質には、「保湿」「血行促進」「抗炎症作用」の3つの働きがあります。
ヘパリン類似物質は、脆弱な皮膚の保湿力やバリア機能を取り戻して、新陳代謝を促す成分が含有されていて、血液の凝固を阻止する働きがあるため内出血のあざを早期的に治癒させる効果を期待することができます。
常日頃から十分なビタミンを取ることも重要であり、凝固因子の働きをサポートするビタミンKや血管の組織を丈夫にするビタミンCを十分に摂取することで、些細な衝撃で内出血をできにくい体質に変化させることができます。
偏った食生活は出来る限り回避して、栄養バランスの優れた食事メニューを摂取するように意識しましょう。
また、運動時などにはなるべく肌の露出を控えて、気付かないうちに打撲や怪我をして内出血を作らないように心がけましょう。
加齢に伴って、代謝機能や免疫機能が低下するため、保湿クリームやボディクリームなどで日常的にお肌のケアをして、皮膚の潤いと弾力を保持できるように努めましょう。

セルフケアを実施しても症状が改善しない場合には、できるだけはやく専門医療機関を受診しましょう。

「黄色いあざ」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「黄色いあざ」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

黄色いあざを早く治す方法はありますか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

黄色いあざの対処方法としては、安静にすることが第一であり、より早い回復を目指して、ヘパリン類似物質などの市販薬を用いると効果的に働く場合もあります。

体にできた黄色いアザは通常どのくらいの期間で治りますか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

打撲などが原因で身体に黄色いあざが出現している場合には、早ければ1週間~数週間程度であざは自然に吸収されていくでしょう。

黄疸とはどんな症状ですか?黄色っぽい痣ができるのも黄疸ですか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

黄色っぽいあざが出来る際にも黄疸の可能性があります。黄疸では、血中にビリルビン(黄色の色素)が過剰になって高ビリルビン血症を発症することで、一般的に皮膚や眼球粘膜が黄色くなる症状が現れます。

ぶつけていないのに黄色いあざがあるのですが白血病なのでしょうか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

ぶつけた記憶がないのに、身体に黄色いあざが認められる際には、白血病も検討する必要があります。白血病は、血液を作り出す造血幹細胞に異常が生じ、正常な血液を作る細胞が作られなくなる病気ですので、心配であれば専門病院で検査を受けましょう。

まとめ 黄色いあざが気になったら専門医療機関を受診しましょう

黄色いあざが出来る原因は、何かに体をぶつけて打撲するなどの外部からの衝撃が体内に入ることによって、皮膚や皮下組織を壊してしまい、出血が体の中にとどまることで起きます。
また、高齢者は老人性紫斑など弱い外力でも内出血を起こしてしまいますし、肝臓が悪い方の場合には黄疸が出現して身体の皮膚などに黄色いあざ所見が認められることがあります。
心配であれば、整形外科や皮膚科、消化器内科、血液内科、膠原病内科など専門医療機関を受診して相談するように努めましょう。
今回の情報が参考になれば幸いです。

「黄色いあざ」症状で考えられる病気

「黄色いあざ」から医師が考えられる病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

皮膚科の病気

  • 老人性紫斑

整形外科の病気

消化器内科の病気

  • 黄疸
  • 肝機能障害

膠原病内科の病気

血液内科の病気

何かに体をぶつけて打撲するなどの外部からの衝撃を受けると、皮膚や皮下組織を壊れて出血することが原因で黄色いあざは起こりえます。そのようなケガのエピソードがない場合には、何らかの病気が潜んでいることがあります。

「黄色いあざ」に似ている症状・関連する症状

「黄色いあざ」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

「黄色いあざ」症状の他にこれらの症状がある場合でも「老人性紫斑」「打撲」「黄疸」「肝機能障害」「血管炎」「白血病」などの疾患の可能性が考えられます。発熱や立ち眩み、出血症状がある場合には、早めの医療機関への受診を検討しましょう。

この記事の監修医師