目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「何も刺さってないのにチクチクする」症状で考えられる病気はご存知ですか?医師が解説!

「何も刺さってないのにチクチクする」症状で考えられる病気はご存知ですか?医師が解説!

 公開日:2024/11/27

何も刺さってないのにチクチクするのは帯状疱疹や神経障害性疼痛が原因?MedicalDoc監修医が病気の可能性や何科へ受診すべきか・対処法等を解説。

※この記事はMedical DOCにて『何も刺さってないのにチクチクするのは皮膚や神経が原因?医師が対処法や考えられる病気や原因を徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

村上 友太

監修医師
村上 友太(東京予防クリニック)

プロフィールをもっと見る
医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。

「何も刺さってないのにチクチクする」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「何も刺さってないのにチクチクする」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

帯状疱疹

帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症する病気です。子供の頃に水痘(水ぼうそう)に感染した後、ウイルスは体内(特に神経節と呼ばれる部位)に潜んでいます。病気や過度なストレスなどで免疫力が低下したときにウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症します。皮膚に痛みとともに赤い発疹や水ぶくれを引き起こします。主に胴体や顔に帯状に現れるのが特徴です。早期治療が重要で、抗ウイルス薬が効果的です。重症化すると「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる合併症が起こり、長期間にわたる痛みを引き起こすことがあります。予防には、ワクチン接種が効果的です。

神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)

神経障害性疼痛とは、神経の障害により出現した痛みを指す病名です。神経障害性疼痛が出現する原因は、物理的に神経が圧迫されることなどによる圧迫性ニューロパチーや、糖尿病性ニューロパチー、帯状疱疹などさまざまです。治療には、神経を傷害している原因を取り除くことが重要です。
圧迫性ニューロパチーでは、症状が出るような姿勢を避けるなど原因ごとで治療が異なります。例えば、長時間の正座で足が痺れますが、正座をくずすと改善します。一方で、腫瘍や炎症によって部分的に浮腫が起こっている場合には、その病気に応じた治療が必要です。
骨折などの痛みと比べて市販の痛み止めは効きづらく、治療には原因を調べる必要があるため、しびれや痛みが強い場合には、脳神経内科や整形外科を受診してください。

糖尿病

糖尿病とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が相対的に不十分になり、血液中の糖の濃度が高くなる病気です。糖は栄養源などとして重要な役割を担いますが、濃度が高くなると血管を傷つけて動脈硬化などの原因です。バランスの取れた食事(食事療法)と適度な運動(運動療法)を組み合わせて行うことが治療の一歩目となります。
それでも血糖値が高い場合には、薬物治療が必要となります。放置すると目や腎臓、神経に障害を与えて機能が低下してしまうため、健康診断などで異常がある場合には症状がなくても内科や内分泌内科を受診してください。

痛風

痛風とは、血液中の尿酸値が高くなり、関節に尿酸の血症ができることで炎症が起きる病気です。足の親指の付け根が腫れることが多いのですが、膝関節や足首の関節などが腫れることもあります。
腎機能の低下や暴飲・暴食、肥満、激しい運動などが原因と言われており、水分をしっかりとる、魚卵などの尿酸値を上げやすい食事を避ける、適度な運動などで対策ができます。それでも尿酸値が下がらない場合には内科を受診してください。

モートン病

モートン病とは、足の骨同士をつなぐ靱帯と地面の間で神経が圧迫されることで、足の中指と薬指に痛みやしびれがでる病気です。ハイヒールをいつも履いている、つま先立ちの姿勢が長い場合に症状が出やすくなります。
対処法は足底挿板(インソール)を使うなど地面との間に緩衝材を使用する、つま先立ちなど圧迫されやすい姿勢を避けることです。症状が治らない場合には、整形外科を受診してください。

「何も刺さってないのにチクチクする」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「何も刺さってないのにチクチクする」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

何も刺さってないのに全身がチクチクする症状は何が原因でしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

感覚神経の障害により起きることが多いです。またコリン性蕁麻疹など皮膚の異常で起こることもあります。

何も刺さってないのにチクチクする原因はストレスでしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

過度のストレスによって帯状疱疹を発症することがあり、その場合にチクチクする痛みが生じることがあります。この場合には、帯状疱疹に対する薬物治療をしながら、原因となっているストレスを軽減できるように工夫する必要があります。

体の片側がチクチク・ピリピリ痛いのは帯状疱疹でしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

片側に帯状にチクチク・ピリピリと痛む場合には帯状疱疹の可能性があります。痛みがある位置に皮疹(水ぶくれなど)を伴うことが多いのですが、痛みだけが先行することもあります。

何も刺さってないのにチクチクする症状があるとき、入浴中に気をつけることを教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

コリン性蕁麻疹では入浴などによる体温上昇で症状が出現・悪化することがありますが、多くの場合には入浴との関連はありません。

外傷がないのに皮膚がヒリヒリします。神経の病気なのでしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

帯状疱疹や糖尿病などの病気は、外傷(けが)がなくても発症して痺れや痛みの症状が生じます。一度医療機関を受診して相談するのが良いかと思います。

指先にトゲは刺さっていないのにチクチク痛いです。治療法はありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

原因が判明すればそれに応じた治療法が存在します。症状が改善しない場合には、医療機関を受診して相談するのが良いでしょう。

まとめ 何も刺さってないのにチクチク痛むときは病院へ

何も刺さっていないのにチクチクと痛む原因の多くは、神経や皮膚に問題があります。症状が出る状況を避けることで改善することもありますが、痛む場所によって原因はさまざまで、原因ごとに有効な治療も異なります。症状が治らない場合には、脳神経内科を受診してください。

「何も刺さってないのにチクチクする」で考えられる病気と特徴

「何も刺さってないのにチクチクする」から医師が考えられる病気は26個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

脳神経内科の病気

整形外科の病気

皮膚と神経が関係する症状であるため、原因に考える疾患は非常に多くなります。既往歴や病歴などを医師へ詳しく伝えることも、診断の上で役立つでしょう。

「何も刺さってないのにチクチクする」と関連のある症状

「何も刺さってないのにチクチクする」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

「何も刺さってないのにチクチクする」の他に、これらの症状が見られる際は、「糖尿病性ニューロパチー」「三叉神経痛」「手根管症候群」「坐骨神経痛」「全身性エリテマトーデス」などの病気の存在が疑われます。
複数の症状が現れた場合やなかなか治らない場合は、早めに医療機関への受診を検討しましょう。

この記事の監修医師