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「うつ病」を発症すると「顔の表情」はどのように変化する?行動の特徴も解説!

 公開日:2025/07/01
「うつ病」を発症すると「顔の表情」はどのように変化する?うつ病の方が使う言葉も解説!

うつ病とは、脳の働きの低下や不調が原因で、落ち込みなどうつ症状が目立つ疾患です。症状はさまざまですが、行動の変化の1つとして顔つきや表情にも出ます。

思春期から中高年まで誰でもなりうる病気であるにも関わらず、その症状や対処法はあまりよく知らないという方も少なくありません。

今回の記事では、うつ病の方の顔の表情の特徴について、行動やよく使う言葉の特徴も併せて解説していきます。

心身の変調を感じて心療内科への受診を検討しているという方、身近な家族や友人にうつ病を疑う症状があるという方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

※この記事はMedical DOCにて『「うつ病」を発症すると「顔の表情」はどのように変化する?うつ病の方が使う言葉も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 有毅

監修医師
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)

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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医

うつ病の方の顔の表情・行動・よく使う言葉の特徴

悩む女性

うつ病の方の顔の表情の特徴を教えてください。

うつ病にかかると気分が落ち込みます。そのため、無表情でぼんやりとした表情など、感情の表出が乏しくなるのが特徴でしょう。うつ病の人の顔の特徴には、以下のようなものがあります。

  • 無表情
  • ぼんやりしている
  • 作り笑いしているように見える
  • 悲しげで泣き出しそうに見える
  • 元気消失
  • 顔色が悪い

よく笑っていた方が笑わなくなったり、口角が下がったりするといった特徴もあります。笑っていたとしてもどこか不自然で、悲しげで泣き出しそうに見えることもあるかもしれません。夜眠れない・何度も起きるなどの症状から、目の下にクマができたり、顔色が悪くなったり、疲れた表情を見せることもあります。

うつ病で表情に変化が表れる理由を教えてください。

うつ病にかかると脳の働き全般が本調子ではなくなるため、顔つきや表情にも以前とは違う変化が現れます。また、うつ病では感情を表に出すことが難しくなるため、顔から表情が消えたようになって無表情になります。何をしても楽しいと思えない無気力感から、ぼんやりした顔つきになることもあるかもしれません。このような脳機能全般の不調が、うつ病で顔つきが変化する主な理由と考えられるでしょう。

うつ病の方の行動の特徴を教えてください。

うつ病は気分障害の一種で、脳の機能低下によって心身や行動にさまざまな症状が現れる精神疾患です。うつ病の方の行動には、以下のような特徴があります。

  • 周りの人とコミュニケーションしなくなる
  • 仕事などでミスが増える・遅刻や欠勤が増える
  • 夜眠れなくなる・朝起きられなくなる
  • アルコール・タバコなどに依存するようになる
  • 自宅に引きこもり外出しなくなる
  • 急に泣き出す・怒り出すなど感情の起伏が激しくなる

うつ病は、適応障害のように「会社に行きたくない」といった何か特定のストレスが原因となって発症するわけではありません。自分でも原因がはっきりとはわからないまま、「何もやる気が起きない」「生きているのが辛い」といった言動も多くなるため、それに続く行動にも注意が必要です。早めに精神科・心療内科での適切な検査・診断が必要となります。

うつ病の方がよく使う言葉の特徴を教えてください。

うつ病の方は何事も悲観的にとらえてしまいがちになり、生きることに意味を見出せずに「自分は不幸だ」「絶望的だ」など否定的な言葉をよく使うようになります。「絶対~だ」「~しなければいけない」「こうしなければだめ」 といった断定的な言葉使いも増えるでしょう。ネガティブで否定的な言葉・決めつけるような断定的な言葉のほかにも、視野が狭くなるため「わたしは」「ぼくは」「自分は」など一人称単数で話すことが多くなります。なかには、死を意識する方もおり、マイナスな言葉や消極的な言葉をよく使うようになるのも特徴でしょう。

編集部まとめ

落ち込む男性
今回は、うつ病の方の顔の表情の特徴・行動やよく使う言葉の特徴などを解説しました。

うつ病は、患者さんが心身の変調を自覚していないこともあり、治療が遅れる傾向があります。

今回お伝えしたようなうつ病の表情や顔つきは本人にはわからないため、心療内科を受診するまでには、相当の時間を要することもあるかもしれません。

表情の変化やうつ病特有の顔つきや言動が現れた場合には、早めに精神科や心療内科を受診することをおすすめします。

受診を焦る必要はありませんが、家族や周りが顔の表情や行動の変化に気付くことで、症状が重くなる前に治療を開始できることも覚えておきましょう。

この記事の監修医師

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