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「うつ病の治療で使用される薬の副作用」にはどんな症状がある?【医師監修】

 公開日:2024/11/19
「うつ病の治療で使用される薬の副作用」にはどんな症状がある?【医師監修】

訳もなく悲しかったり、何もやる気が起きなかったりするような症状が長期間出るのが、うつ病の特徴です。
うつ病の治療には薬を使うこともあることを知っていますか。
精神に効くお薬と聞いて、漠然と怖いイメージを抱く方もすくなくないでしょう。
そこで本記事では、抗うつ薬の副作用についてご紹介していきます。薬の種類や治療方法についても併せて解説しているので、うつ病治療に踏み出す第一歩にしていただけますと幸いです。

※この記事はMedical DOCにて『「うつ病の治療で使用される薬の副作用」にはどんな症状がある?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

大迫 鑑顕

監修医師
大迫 鑑顕(医師)

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千葉大学医学部卒業 。千葉大学医学部附属病院精神神経科、袖ヶ浦さつき台病院心療内科・精神科、総合病院国保旭中央病院神経精神科、国際医療福祉大学医学部精神医学教室、成田病院精神科助教、千葉大学大学院医学研究院精神医学教室特任助教(兼任)、Bellvitge University Hospital(Barcelona, Spain)。主な研究領域は 精神医学(摂食障害、せん妄)。

うつ病の治療で使用される薬の種類・副作用

体重計に乗る女性

うつ病の薬物治療で使用される薬の種類を教えてください。

抗うつ薬の種類は以下のものがあります。

  • SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)
  • SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
  • NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)
  • S-RIM(セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬)
  • 三環系抗うつ薬
  • 四環系抗うつ薬

SSRIはセロトニンを増強し、SNRI・NaSSAはセロトニンとノルアドレナリンを増強することで抗うつ作用を発揮します。
三環系・四環系抗うつ薬は古い薬であり、三環系は作用が強いものの副作用も強く、四環系は副作用が少ないものの作用が弱い特徴があります。

どのような副作用が出ますか?

抗うつ薬の副作用には以下のものがあります。

  • 吐き気
  • 体重増加・減少
  • 眠気・不眠
  • 性機能障害
  • ふらつき・めまい
  • 血圧上昇・頭痛
  • 口渇・便秘・尿が出にくくなる
  • 不整脈
  • セロトニン症候群
  • 賦活症候群(アクティベーション・シンドローム)

吐き気は飲み初めや増量時に多く見られ、胃腸に存在するセロトニン受容体の刺激で起こります。
体重増加は、ヒスタミンの働きをブロックして代謝が抑制されるために生じます。
眠気は四環系やNaSSAに多く、不眠はSSRI・SNRIで起こることがあります。
性機能障害はSNRIやSSRIで多く、ふらつきや血圧上昇、便秘などの副作用も見られることがあります。

副作用は徐々に出にくくなるのでしょうか?

多くの副作用は、身体が薬に慣れてくるにつれて徐々に軽減していくといわれています。副作用が気になっても、独断で薬を中止せず、医師に相談することが大切です。

編集部まとめ

相談する
抗うつ薬の種類は6つ程あり、神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンの働きに作用するものが主です。
うつ病の治療は薬物療法のほか、精神療法・カウンセリング、休養を組み合わせて行われます。
うつ病の治療に使用される薬の副作用は、吐き気・体重増加・眠気などさまざまあります。
飲み始めは、副作用の症状が気になることも少なくありませんが、多くは徐々に軽減していくといわれています。
副作用が気になっても、独断で中止せず、主治医に相談することが大切です。

この記事の監修医師