「小脳出血の治療とリハビリ法」はご存知ですか?医師が監修!
ひどい頭痛・めまい・ふらつきなどが頻繁に起こると、脳の病気ではないかと不安になる方もいるでしょう。
脳で起こる脳血管障害(脳卒中)には、脳出血・脳梗塞・くも膜下出血があります。
そして脳出血は出血の部位によってさらに分類されます。なかでも、小脳で起こる脳出血が小脳出血です。
こちらでは、小脳出血の原因・前兆・症状・治療方法などについて詳しくご紹介します。小脳出血について知りたい方はぜひチェックしてください。
※この記事はMedical DOCにて『「小脳出血」の前兆となる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
小脳出血の治療とリハビリ
小脳出血の治療方法を教えてください。
ただし、小脳の場合には比較的少量の出血でも手術に踏み切ることも多いです。出血は数週間で吸収されるため、降圧剤による血圧のコントロールを行い、止血剤や脳のむくみを抑える薬を使用するのが一般的です。
また、出血の部位や血腫の量によっては、外科的手術が行われることもあります。血腫を取り除く手術方法は、全身麻酔で行う開頭血腫除去術や内視鏡的血腫除去術などです。
入院期間はどのくらいでしょうか?
軽度の場合は数週間程度と比較的早く退院できると考えられますが、重度の場合には入院期間が長期に及ぶこともあります。
リハビリが必要な場合にはリハビリのできる病院に転院することになり、入院期間も長くなりがちでしょう。
生存率を教えてください。
脳出血全体の5年生存率は、約50~60%程度と考えられます。
どのようなリハビリを行うのでしょうか?
リハビリの内容は作業療法・理学療法・言語聴覚療法などが行われることが多く、症状に合わせて行っていきます。回復期に入ったら、歩行など日常的な動作ができるようになることを目標に行います。
リハビリは、小脳出血による後遺症を少なくするために有効です。基本的には入院中のみではなく退院してからも行われることが多いでしょう。
編集部まとめ
頭痛・めまい・ふらつき・吐き気などが突然起こり、明らかに普段と違うと感じたら脳血管障害(脳卒中)を疑う必要があります。
小脳出血は脳出血のひとつで、小脳で起こる出血です。死亡率は脳出血の中でも比較的高めです。
原因は多岐にわたりますが、大きな原因となるのが高血圧です。高血圧が続くことで脳の血管がもろくなり、脳内で出血が起こってしまいます。
重症の場合には後遺症が残ることもあり、最悪の場合寝たきりになったり、死に至ったりする危険もあります。
塩分の多い食事は高血圧につながるため、心当たりのある方は食生活を改善し、生活習慣・飲酒・喫煙などにも注意しましょう。
いつまでも健康的な生活を送るために、小脳出血の発症予防を心掛けてくださいね。
参考文献