閉経後の女性に多い「萎縮性膣炎を放置するリスク」とは?医師が解説!
公開日:2025/12/07

萎縮性膣炎とは膣の粘膜に起こる炎症で、閉経後の女性に多い疾患です。おりものや出血があり、気になっている人も多いのではないでしょうか。 今回は萎縮性膣炎の放置することでのリスクを紹介しています。
※この記事はメディカルドックにて『「萎縮性膣炎」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
萎縮性膣炎のリスク
萎縮性膣炎は自然に治ることもあるのでしょうか?
萎縮性膣炎は放置しても自然に治ることはありません。多くは加齢にともなう女性ホルモンの分泌低下が原因です。放っておいて女性ホルモンの分泌が向上することはありません。気になることがあれば、早めに婦人科を受診して適切な治療を受けることが大切です。
放置するリスクを教えてください。
おりものが増えたりかゆみや痛みがあっても、病院で相談することも気恥ずかしいので、つい放置してしまいがちな疾患が萎縮性膣炎です。そのまま放置しても治ることはありません。放置することで症状を悪化させることもあります。
放置することで細菌性膣炎を発症し、尿道や膀胱に細菌感染する可能性も大きいです。それによって膀胱炎や頻尿を起こしてしまうこともあるでしょう。また始終患部が気になってストレスを感じることで、心身の病気を引き起こしかねません。
閉経期以降の女性に多く発症し、60歳以上の女性では約半数が萎縮性膣炎の症状に悩んでいるのです。勇気を出して受診し、必要なら治療を受けてください。適切な治療を受けることで症状の軽減が十分期待できます。
放置することで細菌性膣炎を発症し、尿道や膀胱に細菌感染する可能性も大きいです。それによって膀胱炎や頻尿を起こしてしまうこともあるでしょう。また始終患部が気になってストレスを感じることで、心身の病気を引き起こしかねません。
閉経期以降の女性に多く発症し、60歳以上の女性では約半数が萎縮性膣炎の症状に悩んでいるのです。勇気を出して受診し、必要なら治療を受けてください。適切な治療を受けることで症状の軽減が十分期待できます。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
萎縮性膣炎は加齢にともなって起こる女性ホルモンの分泌低下のため、膣の浄化作用が低下してしまいかゆみや痛みが現れる疾患です。少しくらい…と我慢してしまう人も多いのですが、放置しても治る病気ではありません。受診して医師の診断を仰ぎましょう。
そして治療することで症状が軽減される可能性は高いです。最近おりものが多くなった・膣に違和感がある・痛みやかゆみがひどくなった、などという症状があれば一人で悩まず、まずは受診してください。
そして治療することで症状が軽減される可能性は高いです。最近おりものが多くなった・膣に違和感がある・痛みやかゆみがひどくなった、などという症状があれば一人で悩まず、まずは受診してください。
編集部まとめ
閉経後の女性に多くみられるため、老人性膣炎とも呼ばれることもあるのが萎縮性膣炎です。
女性ホルモンの分泌の低下により、膣粘膜が薄く弱くなり自浄作用も低下することから発症する病気です。
症状は乾燥による外陰部の痛みやかゆみ、おりものの増加などで、つい放置してしまいがちな疾患ですが、しっかりと治療することで症状が軽減します。
放置して自然治癒する可能性はありません。受診して女性ホルモン(エストロゲン)の補充を行うことが必要になります。
一人で悩むことの多い疾患といえますが、多くの女性が同じ悩みを抱えています。勇気を出して受診し適切な治療を受けるようにしてください。
参考文献