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「基底細胞がんの放置するリスク」はご存知ですか?再発も医師が解説!

 公開日:2025/11/05
「基底細胞がんの放置するリスク」はご存知ですか?再発も医師が解説!

基底細胞がんは、加齢とともに発症しやすく、紫外線とも関係が深いといわれている皮膚がんの一種です。ほくろによく似ているため、放置されやすいがんでもあります。

顔や首など、普段から日差しを浴びやすい箇所に、いつの間にかほくろのようなものができていたという経験はありませんか。

今回は、基底細胞がんがどのような病気なのか、再発・放置するリスクなどのさまざまな観点から詳しく解説いたします。

※この記事はメディカルドックにて『「基底細胞がん(皮膚がんの一種)」の初期症状・生存率はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

基底細胞がんの再発とリスク

首を触る女性

基底細胞がんは再発しますか?

基底細胞がんは、手術でがん細胞を完全に取り除ければ根治も望めます。
しかし術後2年以内におよそ半数で同じ箇所での再発がみられ、5年以内にはおよそ80%もの方に再発がみられるため、再発しやすいがんだといえるでしょう。
そのため、日常生活では紫外線対策を行ったりスキンケアを怠らないようにしたりなど、再発リスクを減らすよう心がける必要があります。また、病院などで定期的に検診を受けることで、早期発見・早期治療に繋がります。
  術後は再発を意識して積極的に対策をとるようにしましょう。

生存率を教えてください。

リンパの流れや血流のない表皮で発症することが特徴の基底細胞がんは、転移する可能性が非常に低いがんのため、早期に治療を行えれば治療効果も良好です。
5年生存率は初期の場合では90%以上、進行して範囲が広がった場合でもおよそ66%と、予後も良好だといえるでしょう。
ただし、転移がみられるほど進行している場合の5年生存率はおよそ17%と格段に下がってしまうため、早期発見早期治療は非常に重要です。

基底細胞がんを放置するリスクを教えてください。

基底細胞がんを放置し皮下組織にまで進行すると、筋肉や骨を侵し細胞を破壊してしまいます。
また、血流やリンパの流れる箇所にまで侵食すると遠隔部位に転移してしまう可能性もあるのです。
先述したとおり、がんが他の箇所へ転移した場合の生存率は低くなります。
治療効果の高い早期に発見できるよう、気になる斑点などがある場合には早めに医療機関で受診しましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

基底細胞がんは日本人に多く長期間紫外線を浴びることで発症のリスクが上がります。
早期に治療を行えば完治も難しくありませんが、ほくろによく似ていることから進行するまで見落とされやすい傾向があるのです。
顔や頭など、普段から紫外線を浴びやすい箇所にほくろのようなものがあらわれたら、よく観察し早めに皮膚科などで相談するようにしましょう。
また、普段から紫外線対策を行うことで発症リスクを抑えられます。日焼け止めクリームや日傘などを使い、日ごろから予防に努めるようにしましょう。

編集部まとめ

日焼け止めを塗る女性
基底細胞がんは転移の可能性が低く予後が良いとはいえ、再発の可能性も高いため、注意が必要ながんです。

長期間紫外線に晒されることが原因の一つのため、日焼け対策を徹底して、予防に努めるようにしましょう。予防は早く始めるに越したことはありません。

また、見た目から自己判断することが難しいため、気になる症状がある場合には早めに医療機関へ相談することが大切なポイントです。

日差しを浴びる時間が長い方やご年配の方は、普段から肌の様子に注意して、早期発見・早期治療を目指しましょう。

この記事の監修医師

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