「石灰化上皮腫」は自分で取ることは可能なのか?再発についても医師が確認!
公開日:2025/11/04

石灰化上皮腫とはどのような病気なのでしょうか。その詳しい症状・できやすい部位・よく似た病気などを詳しく解説します。
石灰化上皮腫とは、皮下に石灰化した硬い腫瘍ができる病気です。初期の自覚症状はほとんどなく、ゆっくりと硬いしこりを自覚できるようになります。
この腫瘍は良性腫瘍なので、決して危険なものではありません。しかし、摘出するには手術が必要です。
放置すれば腫瘍が破裂して激痛に襲われたり患部が感染を起こしたりすることもあるため、注意しましょう。
この記事では石灰化上皮腫は再発するのかどうか、自分でとっても良いのかなどについて解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「石灰化上皮腫」の症状など医師が監修!触ると動く硬いしこりには要注意!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
石灰化上皮腫の再発

石灰化上皮腫は再発しますか。
基本的には外科的手術で完全に摘出することができれば、再発する心配はありません。しかし完全に摘出することができず、腫瘍が皮下に残ってしまった場合には、再発することもあります。
この場合、再手術を行い腫瘍を完全に取り除くことができれば完治します。石灰化上皮腫が、他の場所に転移する危険はありませんので安心してください。
この場合、再手術を行い腫瘍を完全に取り除くことができれば完治します。石灰化上皮腫が、他の場所に転移する危険はありませんので安心してください。
石灰化上皮腫は自分で取ってもいいですか。
石灰化上皮腫は自分で取り除くことはできません。医療機関で摘出することが必要です。多くの場合、局所麻酔により摘出することができます。しかし、幼児の場合や腫瘍が大きい場合には、全身麻酔の適用となります。傷跡に関しては、目立たないように縫合することは可能です。
しかし、傷跡がケロイドになりやすい人は傷口が赤く盛り上がってしまうこともあります。その場合は、内服薬やステロイドの塗り薬などを用いて、ケロイドの治療をおこないます。
しかし、傷跡がケロイドになりやすい人は傷口が赤く盛り上がってしまうこともあります。その場合は、内服薬やステロイドの塗り薬などを用いて、ケロイドの治療をおこないます。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
石灰化上皮腫は良性の腫瘍であり、発症したからといって身体に大きな害が及ぶものではありません。しかし、時には痛みを伴ったり感染を起こしたりすることもあります。そのため、早期に治療を行うことがおすすめです。
また、石灰化上皮腫と見た目が似ている疾患はいくつかあります。他の病気との鑑別は、一般の人が行うのは困難でしょう。
例えば、ガングリオンの場合、神経を圧迫すれば痺れや動かしにくさといった症状も現れます。生活に支障が出る前に、しっかりと検査を受けることが肝心です。
また、石灰化上皮腫と見た目が似ている疾患はいくつかあります。他の病気との鑑別は、一般の人が行うのは困難でしょう。
例えば、ガングリオンの場合、神経を圧迫すれば痺れや動かしにくさといった症状も現れます。生活に支障が出る前に、しっかりと検査を受けることが肝心です。
編集部まとめ

皮下に石灰化した硬いしこりができる「石灰化上皮腫」は良性の腫瘍ではあるものの、時に痛みやかゆみなどをもたらすこともあります。
また、放置すれば破裂して激痛に襲われる危険もあるため注意が必要です。さらに、石灰化上皮腫に似た症状の病気はいくつかあります。
確実に鑑別するためには、画像検査や病理検査が必要なこともあります。しこりがあるようであれば、医療機関へ受診するようにしましょう。