女性に多い「慢性頭痛」の危険なサインとは?何科に受診すれば良いかも医師が解説!
公開日:2025/06/28

頭痛は、私たちにとって大変身近な病気です。その中でも慢性頭痛で悩んでいる人は2,800万人以上いるといわれています。
身近な頭痛であるからこそ、痛みを我慢することに慣れてしまったり、市販薬を使って簡単に痛みだけを一時的に軽減させたりする人も多いでしょう。
しかし、それが症状の悪化を招くこともあります。この記事では、危険サインやなりやすい人、何科に受診なのかなど、慢性頭痛に関する情報を詳しくお伝えいたします。
※この記事はMedical DOCにて『「慢性頭痛」の痛みの特徴・原因・対処法はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
慢性頭痛の危険サイン
慢性頭痛の危険サインを教えてください。
「慢性頭痛診療ガイドライン」より、危険な頭痛・他の病気に伴う頭痛のサインについてご紹介します。
- 突然の頭痛
- 今まで経験したことがない頭痛
- いつもと様子の異なる頭痛
- 頻度と程度が増していく頭痛
- 50歳以降に初発の頭痛
- 神経脱落症状を有する頭痛
- 癌や免疫不全の病態を有する患者の頭痛
- 精神疾患を有する患者の頭痛
- 発熱・項部硬直・髄膜刺激症状を有する頭痛
頭痛でこれらのサインがみられた場合は、二次性頭痛の可能性があるため、すぐ病院を受診して検査・治療を行うようにしてください。
どのような人に多く発症しますか?
片頭痛は30〜40歳代に多い症状ですが、30歳以下でもみられます。女性患者数は男性の3倍以上です。日々の疲れ・ストレスがたまりやすい人や炎天下での作業が多い人、寝過ぎの人にも多くみられます。
緊張性頭痛は、慢性頭痛の中で一番多い頭痛です。30〜40歳代に多いとされますが、それ以降の年齢にも発症します。長時間のうつむき姿勢・ストレスなどからくる筋肉の過緊張が原因で、デスクワークの多い人・ストレスの溜まっている人などに多く発症します。
群発頭痛の発症年齢は20〜40歳代で、女性より男性に多く、その数は3〜7倍です。群発頭痛が出ている期間中は飲酒で発作が誘発されることがわかっていますので注意が必要です。
緊張性頭痛は、慢性頭痛の中で一番多い頭痛です。30〜40歳代に多いとされますが、それ以降の年齢にも発症します。長時間のうつむき姿勢・ストレスなどからくる筋肉の過緊張が原因で、デスクワークの多い人・ストレスの溜まっている人などに多く発症します。
群発頭痛の発症年齢は20〜40歳代で、女性より男性に多く、その数は3〜7倍です。群発頭痛が出ている期間中は飲酒で発作が誘発されることがわかっていますので注意が必要です。
慢性頭痛は何科に行けばいいですか?
慢性頭痛で病院を受診する場合には、脳神経外科・神経内科がよいでしょう。一次性頭痛である慢性頭痛の原因として、脳腫瘍・脳血管障害などの病気が隠れていることは考えにくいです。しかし、場合によってはCT・MRIなどの検査が必要になることもあります。
頭痛は本人の自覚症状が唯一のサインであり、その痛みに対してのつらさは本人にしかわかりません。頭痛外来などの専門外来がある病院もありますので、専門医を受診してください。
頭痛は本人の自覚症状が唯一のサインであり、その痛みに対してのつらさは本人にしかわかりません。頭痛外来などの専門外来がある病院もありますので、専門医を受診してください。
編集部まとめ
私たちを悩ます慢性頭痛について、ご紹介しました。ご自身の頭痛に当てはまるタイプは見つかりましたか。
「頭痛持ち」という言葉は、慢性頭痛を表す代名詞のようになっています。日常的に繰り返す頭痛に慣れてしまい、市販の鎮痛薬で簡単に対処してしまいがちです。
しかし、慢性頭痛はしっかりとタイプを知って治療・対処することで、症状の軽減・痛みの予防ができることがおわかりいただけたと思います。
慢性頭痛に悩んでいるのであれば、迷わず専門医に相談し治療を受けることをおすすめいたします。