「頚椎症」を発症しやすいのは40代や50代?症状や原因も解説!【医師監修】

頚椎症は首の骨や周囲の組織が加齢の変化に伴い、症状が出現してくる病気です。高齢社会の日本では、多くの方が頚椎症になる可能性があります。
頚椎症が進行すると後遺症が残る危険性があります。しかし早期より適切な治療・対処をすることで治癒できる病気です。
本記事では頚椎症の症状・原因・なりやすい方などについて解説しています。正しい知識を身につけ、誰もが発症する可能性のある頚椎症について考えていきましょう。
※この記事はMedical DOCにて『「頚椎症」を発症する原因・発症しやすい年齢層はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
目次 -INDEX-
頚椎の役割・頚椎症とは?
頚椎とはどのような役割を担っているのでしょう?
中は空洞になっていて、中を通っているのが脊髄です。椎間板は頚椎と頚椎の間にクッションのような形で存在します。上から順に第1頚椎(環椎)・第2頚椎(軸椎)で上位頚椎、第3〜第7頚椎が下位頚椎と呼ばれます。頚椎の大きな役割は以下の通りです。
- 脊髄を守る
- 頭や腕を支える
- 身体を動かす
特に脊髄は手足を動かすなどの指令を送る重要な神経となるため、脊髄を守る役割はとても大切です。さらに頚椎の中を通る脊髄は頚椎の間から末梢神経へと伸び、手の動きに関与します。そのため、頚椎に問題が生じると脊髄や末梢神経に影響が出る危険性があります。
頚椎症とはどのような症状が特徴の病気なのでしょうか?
頚椎症を発症する原因が知りたいです。
- 頚椎が変形して棘(とげ)ができる
- 椎間板が潰れて頚椎同士の間が狭くなる
- 靭帯が硬くなる
加齢により、さまざまな変化が起きます。クッションの役割をしている椎間板は、20歳頃から徐々に潰れてくるといわれています。
大体何歳くらいから発症する人が多いのでしょうか?
10代でも発症することはありますか?
また頚椎症と間違えられやすい病気として、平山病(若年性一側上肢筋萎縮)があります。発症は10代〜20代の男性が多く、特徴は手の筋力が低下することです。頚椎症との違いは痺れなどの感覚の異常が出ないことです。違いが少しわかりにくいため、注意して観察する必要があります。
編集部まとめ
頚椎は脊髄や神経を守るなど、人体において大切な役割があります。頚椎症は加齢の変化に伴い徐々に症状が出現してきますが、初期の症状が出現した際に早期から対応することが重要です。
日常生活での観察も怠らないようにしましょう。また頚椎への負担を減らすための生活の工夫・環境の調整をすることで、発症・進行の予防に繋がります。
頚椎症は早期より適切な対応をすることで、完治が可能な病気です。症状が出現した際には早期の受診も忘れないようにしましょう。