「結膜炎」は市販の目薬で治せる?治療のポイントと注意点を解説!【医師監修】
公開日:2025/06/19

皆さん一度は耳にしたことがある「結膜炎」、目に関する病気の中でも件数が多い病気の一つです。
そのため、結膜炎は軽い病気と軽視されやすいです。しかし、治療が不十分な場合は再発のリスクや結膜炎の感染を広げてしまう可能性があります。
結膜炎は適切な治療を必要とする病気です。
この記事では結膜炎の検査・治療方法などについて解説しています。
※この記事はMedical DOCにて『「結膜炎」になると現れる症状はご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
結膜炎の診断方法や治療
受診の目安を教えてください。
2〜3日経過しても症状が改善しないときは眼科受診をお勧めします。また症状によっては早めの受診が必要な場合もあるために注意が必要です。
- 目の痛みがある
- 充血や目やにの程度が強い
- 周囲で結膜炎が流行っている
- 結膜炎を繰り返す
上記のような症状が出現した場合には早急な受診をお勧めします。
結膜炎はどのように診断されますか?
問診や視診による診断が一般的です。ウイルス性結膜炎はウイルスキットでウイルス感染の有無を確認し、アレルギー性結膜炎では血液検査でアレルギー反応の有無を確認します。検査結果・症状・周囲の感染状況により確定診断がされます。
どのような検査が行われますか?
ウイルス検査ではアデノウイルス検査キットが一般的です。結膜に麻酔の目薬を使用して目やにや細胞を綿棒で採取して陽性か陰性かを調べます。採血によりアレルギー検査を実施することで、対策すべきアレルギーがわかります。
結膜炎の治療方法は?
細菌性結膜炎・ウイルス性結膜炎・アレルギー性結膜炎ではそれぞれ違う治療が必要です。
細菌性結膜炎は抗生物質と抗炎症作用のある目薬を使用することで、数日で治ることが多いです。
ウイルス性結膜炎に関してはウイルスが原因であるため有効な治療方法はありません。しかし、弱った目の二次感染を予防するために、抗生物質と抗炎症作用のある目薬を使用することがあります。基本的には体を休めて免疫力を高めることが治療の第一優先です。
また治癒期間の目安は流行性角結膜炎(はやり目)で2〜3週間・咽頭結膜炎(プール熱)で2週間・急性出血性結膜炎で10日程度となります。目安となりますので症状が長引く場合や治癒が遅い場合は眼科の受診が必要です。
アレルギー性結膜炎は抗アレルギー作用のある目薬を使用します。症状が強い時期にはステロイドが入った目薬が必要です。ステロイド入り目薬は使用方法によっては副作用により視神経に障害が出る恐れがあります。使用方法は眼科医の指示に従いましょう。
目薬使用時の注意点があります。目薬の使用前後は必ず手洗いをしましょう。また薬剤が目の表面にしっかり作用するために使用後はパチパチと瞬きをせず、軽く目を閉じて待つようにします。
細菌性結膜炎は抗生物質と抗炎症作用のある目薬を使用することで、数日で治ることが多いです。
ウイルス性結膜炎に関してはウイルスが原因であるため有効な治療方法はありません。しかし、弱った目の二次感染を予防するために、抗生物質と抗炎症作用のある目薬を使用することがあります。基本的には体を休めて免疫力を高めることが治療の第一優先です。
また治癒期間の目安は流行性角結膜炎(はやり目)で2〜3週間・咽頭結膜炎(プール熱)で2週間・急性出血性結膜炎で10日程度となります。目安となりますので症状が長引く場合や治癒が遅い場合は眼科の受診が必要です。
アレルギー性結膜炎は抗アレルギー作用のある目薬を使用します。症状が強い時期にはステロイドが入った目薬が必要です。ステロイド入り目薬は使用方法によっては副作用により視神経に障害が出る恐れがあります。使用方法は眼科医の指示に従いましょう。
目薬使用時の注意点があります。目薬の使用前後は必ず手洗いをしましょう。また薬剤が目の表面にしっかり作用するために使用後はパチパチと瞬きをせず、軽く目を閉じて待つようにします。
市販の目薬でも治療できますか?
市販の目薬でも治療可能です。しかし、結膜炎の種類によって使用する目薬が変わるため注意が必要です。細菌性結膜炎やウイルス性結膜炎には抗菌・抗炎症作用の目薬を使用しましょう。
市販では「抗菌目薬」と記載されていることが多いです。抗菌目薬は抗菌作用や抗炎症作用があるため、細菌性結膜炎はもちろんのこと、ウイルス性結膜炎の二次感染予防にも効果を認めます。
アレルギー性結膜炎以外の結膜炎においては抗菌目薬が第一選択となります。アレルギー性結膜炎には抗アレルギー作用の目薬を使用しましょう。
市販では「アレルギー専用目薬」と記載されていることが多いです。アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの働きを抑制する効果があります。2〜3日使用しても症状が改善しない場合は眼科受診を検討してください。市販の目薬に比べ、眼科で医師に処方してもらう目薬の方が治癒も早まります。
市販では「抗菌目薬」と記載されていることが多いです。抗菌目薬は抗菌作用や抗炎症作用があるため、細菌性結膜炎はもちろんのこと、ウイルス性結膜炎の二次感染予防にも効果を認めます。
アレルギー性結膜炎以外の結膜炎においては抗菌目薬が第一選択となります。アレルギー性結膜炎には抗アレルギー作用の目薬を使用しましょう。
市販では「アレルギー専用目薬」と記載されていることが多いです。アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの働きを抑制する効果があります。2〜3日使用しても症状が改善しない場合は眼科受診を検討してください。市販の目薬に比べ、眼科で医師に処方してもらう目薬の方が治癒も早まります。
編集部まとめ
ここまで結膜炎について解説してきました。
結膜炎は大きく分けて3つの種類(細菌性・ウイルス性・アレルギー性)があります。
それぞれ特徴的な症状が出るため、症状に合わせて適切な対処をしましょう。
治療に関しては目薬を使用することが一般的となります。目薬は症状に合わせた目薬を選びましょう。どの目薬を使用しても良いのかわからないときは、医師や薬剤師に相談するのも一つの手です。
結膜炎は軽い病気と軽視せずに、症状が軽快しないときは早めに受診することが大切となります。
参考文献