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「子宮内膜症」の発症が増加している原因は?なりやすい人についても医師が解説!

 公開日:2025/06/30
「子宮内膜症」の発症が増加している原因は?なりやすい人についても医師が解説!

子宮内膜症は妊娠・出産適齢期の女性に多くみられる病気で、特に近年は発症者が増加しています。

子宮内膜症は不妊症や卵巣がんに発展することもあるため、症状に気づいた時点でできる限り早めに病院を受診することが大切です。

子宮内膜症のサインとなる症状にはどのようなものがあるのでしょうか。本記事では子宮内膜症が増加する原因、なりやすい人の特徴、検査についてご紹介します。

※この記事はMedical DOCにて『「子宮内膜症」になると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

前田 裕斗

監修医師
前田 裕斗(医師)

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東京大学医学部医学科卒業。その後、川崎市立川崎病院臨床研修医、神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科、国立成育医療研究センター産科フェローを経て、2021年より東京医科歯科大学医学部国際健康推進医学分野進学。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

子宮内膜症を発症する人は増えている?リスクや診断・検査

スマホで検索する女性

子宮内膜症になる方が増えているのは何故ですか?

一因として、生涯の月経回数の増加が指摘されています。より具体的にいえば、子宮内膜症の発症者の増加は、妊娠経験の無い女性が増えていることと深い関わりがあります。子宮内膜症は月経回数が多いほどリスクが高くなる病気です。
では、どうすれば生涯の月経回数を減らせるのでしょうか。答えの1つが「妊娠」です。妊娠中は月経が止まります。つまり単純に考えると、月経が止まる回数が多い方=妊娠した回数が多い方ほど子宮内膜症の発症リスクは下がるというわけです。
現代は晩婚化などの影響により、妊娠経験のない女性が増加しています。そのぶん生涯の月経回数が増えやすいため、それに伴って子宮内膜症の発症者も増加していると考えられています。
近年は初潮の低年齢化が進んでいることも、生涯の月経回数が増加している要因の1つです。

進行するとどうなりますか?

個人差はありますが、子宮内膜症は進行するにつれて月経痛が重くなることが一般的です。月経のたびに痛みで寝込み、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。
子宮内膜症は重症化すると不妊を引き起こすこともあります。さらに、稀にですが子宮内膜症から卵巣がんに移行するケースも認められています。
日常生活の質を高く保つためにも、強い月経痛などがある場合は放置せず、婦人科を受診してください。

子宮内膜症は大体何歳くらいの方がなりやすいのでしょう?

子宮内膜症の好発年齢は20代後半から40代で、ピークは35歳くらいと考えられています。なかには10代で発症する方もおられます。
基本的に、初潮~閉経までリスクがつきまとう病気だと考えてかまいません。裏を返せば、閉経後は発症リスクが下がる病気です。
すでに子宮内膜症を発症している方でも、閉経後は症状が軽くなることが多いです。

なりやすい方の特徴があれば教えてください。

生理がある20代後半~40代の方や出産経験がない方は発症リスクが高いと考えてください。
その他にハッキリしたことはいえませんが、次のような方は発症しやすいと考えられています。

  • 月経周期が短い
  • 1回あたりの月経期間が長い
  • 血縁に子宮内膜症の発症者がいる

子宮内膜症の検査内容が知りたいです。

子宮内膜症を診断する際は、次のような検査が行われることが一般的です。

  • 内診
  • 超音波検査
  • 血液検査
  • MRI検査
  • 腹腔鏡検査

程度にもよりますが、子宮内膜症と診断された場合は治療が必要です。治療方法は次項で解説します。

編集部まとめ

ハートのクッションを持つ女性
子宮内膜症は妊娠・出産適齢期の女性に多い病気です。ときには不妊症やがんの原因となるため、症状に気づいたらできる限り早めに病院で治療を受けましょう。

特に近年は発症者が増加傾向にあるため、不安な症状がある場合はすぐに医師に相談することをおすすめします。

この記事の監修医師

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