「胃がん」の検査法をご存じですか?治療法について解説!【医師監修】
公開日:2025/07/04

日本人に多いがんの1つが胃がんです。
食べ物を消化し腸に食べ物を送り出す働きを持つ胃は、私たちの健康な生活において重要な臓器です。
大切な臓器の1つであるからこそ、胃がんについて理解しておくことが健康な体・生活の維持につながります。
本記事では胃がんの検査・治療などについて詳しく解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「胃がん」のサインとなる症状や原因はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
胃がんの検査と治療について
胃がんの検査について知りたいです。
胃がんの主な検査は、X線検査・内視鏡検査の2つです。
X線検査はいわゆるレントゲン検査で、造影剤のバリウムを飲んで検査を受けます。内視鏡検査では、食道・胃・十二指腸を直接観察することが可能です。粘膜の小さな変化も鮮明に見えることから、小さな病変・出血なども確認できます。
内視鏡検査で胃の内部を見たり、拡大画像強調観察や色素散布を行ってがんが疑われる場合はその部分を採取し、胃がんかどうかを確定するための病理検査を行います。
胃がんであることが確定した場合は、造影剤を使用したCT検査・MRI検査・PET検査・がんの深さを判定するための超音波内視鏡検査などをして、がんの進行状況・転移を調べる場合が大半です。
腹膜への転移が疑われる場合は、大腸が狭くなっていないか調べるために注腸検査・大腸内視鏡検査・審査腹腔鏡を行う場合もあります。
X線検査はいわゆるレントゲン検査で、造影剤のバリウムを飲んで検査を受けます。内視鏡検査では、食道・胃・十二指腸を直接観察することが可能です。粘膜の小さな変化も鮮明に見えることから、小さな病変・出血なども確認できます。
内視鏡検査で胃の内部を見たり、拡大画像強調観察や色素散布を行ってがんが疑われる場合はその部分を採取し、胃がんかどうかを確定するための病理検査を行います。
胃がんであることが確定した場合は、造影剤を使用したCT検査・MRI検査・PET検査・がんの深さを判定するための超音波内視鏡検査などをして、がんの進行状況・転移を調べる場合が大半です。
腹膜への転移が疑われる場合は、大腸が狭くなっていないか調べるために注腸検査・大腸内視鏡検査・審査腹腔鏡を行う場合もあります。
内視鏡治療が可能なのはどのようなケースですか?
内視鏡治療は、口から内視鏡を挿入し、内視鏡用のナイフで病変を剥がしていく治療方法です。
がん細胞の広がりが胃の粘膜で留まっている早期がんの場合は、内視鏡で治療可能な場合があります。
内視鏡による治療が可能かどうかは、組織型・大きさ・深達度、潰瘍合併の有無などで総合的に判定されます。開腹手術ではないため、全身麻酔不要で入院期間が短く済むメリットがあります。
がん細胞の広がりが胃の粘膜で留まっている早期がんの場合は、内視鏡で治療可能な場合があります。
内視鏡による治療が可能かどうかは、組織型・大きさ・深達度、潰瘍合併の有無などで総合的に判定されます。開腹手術ではないため、全身麻酔不要で入院期間が短く済むメリットがあります。
手術について教えてください。
内視鏡による治療が難しい場合は、開腹手術を行います。手術では、病変部分を含む胃の切除・転移しやすいリンパ節を取り除く方法が一般的です。
胃がんは、がんの進行の程度によってI期・II期・III期・IV期に分類されます。I期~III期の場合、手術による治療が可能です。
一方、IV期となると手術が適さない病状と判断され、化学療法による治療を行います。
胃がんは、がんの進行の程度によってI期・II期・III期・IV期に分類されます。I期~III期の場合、手術による治療が可能です。
一方、IV期となると手術が適さない病状と判断され、化学療法による治療を行います。
化学療法もあると聞きましたが…
薬を用いた化学療法は、目的が大きく分けて2つあります。1つは手術によってがんを取り切ることが難しい進行がん・再発がんに対する治療、もう1つは、手術後の再発予防を目的とした術後補助化学療法です。
手術が適さないとされた進行がんの場合、化学療法によってがんが切除可能になったと判断されれば手術による根治的な治療を行うケースもあります。
化学療法で用いられる主な薬は、細胞障害性抗がん薬・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬です。これらの薬を単独または組み合わせて、点滴・内服によって化学療法をすすめていきます。
手術を行うことなく治療ができる点は化学療法のメリットです。一方で、副作用というデメリットもあります。
細胞障害性抗がん薬は、がん細胞だけではなく正常な細胞にも影響を与えるため、口内炎・吐き気・脱毛・下痢・肝機能の低下・腎機能の定価・白血球や血小板の減少などの副作用が起こる場合があります。分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬も、薬によって様々な副作用があらわれます。
近年、副作用を予防する薬の開発によって吐き気・嘔吐などの副作用を予防できるようになりました。しかし、副作用には個人差があるため、医師と相談しながら化学治療を行うことが重要です。
手術が適さないとされた進行がんの場合、化学療法によってがんが切除可能になったと判断されれば手術による根治的な治療を行うケースもあります。
化学療法で用いられる主な薬は、細胞障害性抗がん薬・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬です。これらの薬を単独または組み合わせて、点滴・内服によって化学療法をすすめていきます。
手術を行うことなく治療ができる点は化学療法のメリットです。一方で、副作用というデメリットもあります。
細胞障害性抗がん薬は、がん細胞だけではなく正常な細胞にも影響を与えるため、口内炎・吐き気・脱毛・下痢・肝機能の低下・腎機能の定価・白血球や血小板の減少などの副作用が起こる場合があります。分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬も、薬によって様々な副作用があらわれます。
近年、副作用を予防する薬の開発によって吐き気・嘔吐などの副作用を予防できるようになりました。しかし、副作用には個人差があるため、医師と相談しながら化学治療を行うことが重要です。
編集部まとめ
多くの人が、がんは命を脅かす怖い病気と思っているかもしれません。
一方で、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は男性で約65%、女性で約50%といわれています。
現代社会に生きる私たちにとって、がんは他人事ではなく身近な病気の1つといえるのです。
胃がんは、がん罹患総数の中で3番目に多い病気です。しかし、医療の発達によって死に直結する病気ではなくなりつつあります。
健康な生活を維持していくためにも、胃がんにならないための予防・早期発見のための検診が大切です。
胃がんについてしっかり理解し、まずはリスクを下げる生活習慣を心がけていきましょう。