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「レイノー病」の初期症状・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!

 公開日:2024/11/05

レイノー病とは、どんな方にも突発的に発症しうる病気です。主に手足などの末端に発生し、皮膚が白くこわばったり痺れたりといった症状を引き起こします。

レイノー病・レイノー症候群・レイノー現象など様々な呼び名があり、同じ症状を指す場合や程度によって使い分ける場合もあるのもポイントです。

今回の記事ではレイノー病の症状の特徴や原因・受診先・治療法のほか、日常生活での注意点などをQ&A形式でご紹介します。

誰にでも起こりうるからこそ、いざという時に慌てないために詳しくチェックしておくことをおすすめします。

※この記事はMedical DOCにて『「レイノー病」を放置するとどうなるか・何科を受診するべきかご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

レイノー病とは

寒がる女性のイメージ

レイノー病はどのような病気なのか教えてください。

  • レイノー病とは、主に手足の末端などに発症する血流障害(末梢動脈疾患)の一種です。まれに舌先など手足以外の末端や、手足の関節などに症状が発生することもあります。より広いくくりの名称として、レイノー現象とも呼ばれます。
  • 血管の萎縮・痙攣により血行障害を発し、末端の皮膚が蒼白になるのが初期症状です。しばらくすると血流が回復し、反応性充血と呼ばれる赤みが見られます。寒さなどによって末端の血流が弱くなる現象が、平常時よりも強く起こる状態ともいわれます。
  • 皮膚の色の変化のほか、痺れやチクチクした感覚を伴うのも特徴です。

レイノー病は原因不明と聞きましたが…。

  • レイノー現象には「原発性(レイノー病とも呼ばれる)」と「続発性(レイノー症候群とも呼ばれる)」の2種類があり、原発性は明らかな原因が無いものを指します。
  • 原発性レイノー現象は続発性よりもはるかに多く見られるとされ、寒さや強い感情などが原因と考えられています。
  • 対して続発性レイノー現象は、全身強皮症やリウマチなどの疾患が原因です。また持病の治療などの際に、血管を収縮させる薬を服用したりした場合も発症することがあります。

どのような人が発症しやすいのでしょうか?

  • 前述のように、続発性レイノー現象は原因となる疾患が特定されているものです。全身強皮症・リウマチ・動脈硬化・甲状腺機能低下症などが原因で誘発されることがあります。
  • また、そのほかのけがなどでも一時的に血管機能が乱れ、レイノー病のような症状を発する場合があることを覚えておきましょう。基本的にはくりかえさない単発性のものです。
  • 明らかな原因の特定されない原発性レイノー現象では、その60〜90%が15〜40代の女性に集中しているともいわれます。末端の冷えやホルモンバランスの乱れによる精神的な乱れが多い女性は、ふとしたときにレイノー病を発症する可能性があるということです。

初期段階ではどのような症状がみられますか?

  • レイノー病の症状は、発症部位の色の変化で3段階に分けることができます。
  • 第1段階では発症部位の血流が滞り、皮膚が蒼白になります。チアノーゼが起こり、皮膚が紫色に見えるのが第2段階です。発症部位の血流が回復した後に第3段階として、反応性充血と呼ばれる皮膚の赤みが見られることもあります。
  • それぞれの変化は対称性で、第1段階のみで反応が終わる場合・第2段階で終わる場合・第3段階まで反応が進む場合があります。

レイノー現象が起こりやすい時期があると聞きましたが…。

  • レイノー現象の中でも特定の疾患に原因を持たない原発性のものがレイノー病と呼ばれ、末端の冷えが原因であることがほとんどです。手指の冷えによる血管の収縮が正常時よりも激しい場合、痺れやヒリつきを伴ったレイノー病を発症します。
  • よって特に体の冷えやすい冬場にレイノー病(レイノー現象)が起こりやすいといえるでしょう。

編集部まとめ

パソコンを使う女性
今回は女性や持病のある方に多く発症するとされるレイノー病(レイノー現象)について、その特徴や対処法などを中心にまとめてきました。

重篤化することは多くないとはいえ、放置すれば末端神経症や腫瘍などの原因にもなる病気です。必要以上に軽視せず、発症時はきちんとした対応を心がけましょう。

この記事の監修医師