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足の指がどのくらい曲がったら「外反母趾」?治療法についても解説!【医師監修】

 公開日:2025/07/04
足の指がどのくらい曲がったら「外反母趾」?治療法についても解説!【医師監修】

足の親指の付け根が大きく出っ張り痛みをともなう外反母趾は、進行すると歩行が困難になってしまいかねない病気です。
この記事をご覧の方の中にも足にさまざまな違和感を感じ、不安に思われている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからは辛い症状が表れる外反母趾の原因や検査方法・治療方法を詳しく解説していきます。
外反母趾に関する疑問や不安を解消し、改善を目指すお役に立ててください。

※この記事はMedical DOCにて『「外反母趾」とは?治療法・原因・予防法についても解説!医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

小池 達也

監修医師
小池 達也(医師)

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大阪市立大学医学部卒業。現在は白浜はまゆう病院整形外科所属、骨リウマチ疾患探索研究所所長、大阪市立大学大学院医学研究科高齢者運動器変性疾患制御講座を兼務。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本整形外科学会認定スポーツ医。

外反母趾の検査と治療

患者に説明する医師

どのような検査をしますか?

  • 外反母趾は外見から比較的顕著な症状がみうけられるため見た目での診断が可能です。さらに見た目の診断と「痛み」の度合が判断基準となり、拇指(足の親指)の付け根を押されると痛む・靴を履くと痛む・靴を履かず触ってもいないのに痛むといった症状によって判断します。
  • そのほか、拇指(足の親指)の状態をレントゲンで調べることによって症状の進行具合をみる場合もあります。足の親指の骨(第1基節骨)と、足の親指につながる足の甲の骨(第1中足骨)が重なる角度(外反母趾角)を調べることによって症状の進行具合を把握し、治療方法を検討したり手術適応があるかどうかを調べることが可能です。
  • 見た目や痛み・レントゲンといった検査をしたうえで総合的に治療方法を検討します。外反母趾を疑う症状が見受けられたら、整形外科や外反母趾専門の医療機関を受診してください。

外反母趾の治療方法を教えてください。

  • 外反母趾の治療方法はじつにさまざまな方法があり、まずは医師の診断を仰ぐことが重要です。
  • 比較的軽度な外反母趾には保存療法(手術をしない治療方法)が適応されることが多く、足に負担が少ない靴の選び方を学ぶことや足の指の筋力を鍛えたりストレッチをしたりすることが有効です。例えば、足の指の部分にゆとりがあって柔らかな靴を選ぶ・床に敷いたタオルの上に足を置き足の指を使ってタオルを手前にたぐり寄せ、足底の筋肉を鍛える運動(タオルギャザリング)・足の指でグー・チョキ・パーをつくるあしゆびジャンケンなどがあります。
  • また外反母趾が軽度から中等度で痛みがあり生活に支障を感じる場合は、装具を装着して足の補正や痛みの緩和を目指す装具療法という方法もあります。これにはテーピングや医療用インソールなどを用いた方法などがありますが、患者様お1人おひとりの症状によって方法も効果も異なります。必ず医師の診断や処方にしたがって治療していくことが大切です。

手術が必要なケースもあると聞きます…。

  • 先述した医師の指導による保存療法や装具療法で痛みや変形の改善がみられない場合は、手術が有効な治療方法のひとつとして選択肢にあがります。患者様1人ひとりの足の症状にもよりますが、手術で足の形を正常に戻すことにより外反母趾の根本的治療が目指せるのがメリットです。
  • 外反母趾の術式はおよそ150種類以上も存在するといわれており、それらの術式を患者様の症状に合わせて組み合わせることにより治療を行います。一般的な目安としては手術に要する時間はおよそ1時間以内で、状態が良ければ翌日から歩行可能・普通の靴を履いて歩けるようになるまでは2ヵ月ほどです。
  • しかし手術にかかる時間や入院、術後のリハビリテーションにおいても患者様の症状によってさまざま異なります。術後の再発を防ぐためにも足の外科手術をよく行っている病院で受診し、手術をすすめられた場合は医師によく相談のうえご検討なさってください。

編集部まとめ

快調にウォーキング

外反母趾は遺伝による足の形や筋肉のつき方・関節リウマチなどによる影響や、ハイヒールのように先が細くかかとが高いなど足に負担がかかる靴を履き続けることによって引き起こされてしまう病気です。
足の親指の付け根が痛い・腫れるような症状を感じたら、早めに医療機関を受診して治療・予防を心がけることで改善が望めます
また、外反母趾にならないためには自分の足に合う靴の選び方を知り、足の筋肉を鍛えるトレーニングや体操・ストレッチを行うことが有効です。
日々の生活の中で外反母趾の予防・治療を心がけながら、健やかな歩みを手に入れてください。

この記事の監修医師

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