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「口唇口蓋裂」は聞こえや言葉に影響はあるのか?予後について医師が解説!

 公開日:2025/11/26
「口唇口蓋裂」は聞こえや言葉に影響はあるのか?予後について医師が解説!

口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)は、赤ちゃんの上くちびるや上あごがふさがっていなかったり、割れがあったりする先天的な病気です。 古くは大人になってもその症状が残っていることが多かったですが、最近は手術やリハビリによって治療が可能となりました。 適切な治療を受ければ、治療跡も目立つことなく、口や鼻の機能も健康な人と変わらないくらいで回復することができるようになっています。 今回は口唇口蓋裂の経過について解説いたします。

※この記事はメディカルドックにて『「口唇口蓋裂」とは?症状・原因・治療法についても解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

口唇口蓋裂の経過

歯ブラシを噛む赤ちゃん1

聞こえや言葉に影響はありますか?

  • 上あごに割れのあるお子さんは中耳炎になりやすく、検査が必須です。浸出液が耳の中に溜まる滲出性中耳炎は、耳の中に水が入っているような感覚で、声が聞き取りづらいなど難聴の症状を引き起こすことがありますので適切な治療が必要です。
  • この症状のお子さんは、軟口蓋とのどの間を閉鎖する機能が不完全ですので、手術や言語訓練を行わないと言葉を正確に発音することが困難となります。
  • 手術後4歳ぐらいからリハビリテーション科で言語療法を開始し、個人差はありますが7歳ごろまでにはほぼ正常な発音ができるようになるでしょう。

歯並びや噛み合わせに影響することがあると聞きます…。

  • 口蓋裂のお子さんは上あごの発育がよくないことが多いため、受け口やかみ合わせに問題が出ることもあります。その場合は手術後に、歯科で歯列矯正を受けることがおすすめです。
  • また口蓋裂部が歯の生えてくる部分にまで及んでいる場合、その部分の骨が欠けているので、身体のほかの部分から骨を移植する手術を行うこともあります。
  • そのほか、くちびるやあごが完全に閉じていないお子さんは唾液の分泌など口の自浄作用が働きにくく、虫歯になりやすい傾向があります。虫歯予防のための指導やケアをしっかり行うことが必要です。

適切に治療を受ければ将来への影響を少なくできるのですね。

  • くちびるやあごの割れは部位や症状が人によって個人差が激しく、場合によっては複数回の手術が必要なこともありますが、発育に合わせた治療を行えば健康な人とほぼ同じ程度まで回復できます。
  • そのためには多岐にわたる診療科が、チームとなって症状を抱えるお子さんを治療サポートしていくことが必要です。お子さんが生まれてすぐ、しっかりと治療に関する説明を受け、スケジュールを立てることをおすすめします。

最後に、読者へメッセージがあればお願いします。

    口唇口蓋裂は見た目に関する病気ですので、お子さんの将来を思って自分を責めるご両親もいらっしゃいますが、この病気の原因ははっきりとわからないことがほとんどです。そして、生まれてすぐ検査と治療を開始し適切な治療を受ければ、手術跡も目立たず各機能も健康な人と遜色ない程度にまで回復します。保護者の方はあまり悲観・心配せずに、しっかりとお子さんをサポートしてあげてください。

編集部まとめ

マタニティフォト 口唇口蓋裂は妊娠中のエコー検査か、生まれてすぐに発覚する先天性の病気で、上くちびるや上あごに割れが見られることが特徴です。 上くちびるに裂があることを口唇裂、上あごに裂があることを口蓋裂と呼び、裂の範囲や症状は大きく個人差があります。 場合によっては顔貌障害のほか、耳の聞こえや言語障害、歯並び・咬合不全にまで症状が及ぶケースがありますので、複数の診療科で長期的な手術・リハビリを行うことが必要です。 ただ現在の医療では、適切な治療を受ければ、見た目や各機能はしっかりと回復することができます。 この病気の手術は生まれてすぐに開始され、青年期に渡って数回実施されることがあります。 口唇口蓋裂を持つお子さんに対しては、生まれてすぐ診察を受け、発育に合わせて適切な治療を受けさせることが大切です。

この記事の監修医師

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