指定難病34「レックリングハウゼン病」を疑ったら何科に受診?【医師監修】
公開日:2025/06/26

レックリングハウゼン病は、主に色素斑と神経線維腫がみられる遺伝性の病気です。
世間ではあまり知られていない病気で、生まれた赤ちゃんに薄いシミがあっても気に留めない方が多いのが現状です。
乳児健診で指摘されて初めて知り、不安にかられる親御さんも少なくありません。インターネットで検索して出て来る情報は、まれな重い症状だからです。
ここでは、レックリングハウゼン病の受診と検査についてご紹介します。
※この記事はMedical DOCにて『「レックリングハウゼン病(神経線維腫症Ⅰ型)指定難病34」とは?症状・原因についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
武井 智昭(高座渋谷つばさクリニック)
プロフィールをもっと見る
【経歴】
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属
レックリングハウゼン病の診断・検査内容
レックリングハウゼン病は何科を受診すると良いのでしょうか?
- 乳児健診などでカフェ・オ・レ斑がみつかった場合は、医師に紹介された科を受診しましょう。通常は、カフェ・オ・レ斑や神経線維腫は皮膚科での診察、あるいは小児科の遺伝・奇形などの先天異常を専門としている医師の診療となります。
- 複数の症状がみられる場合は、複数の診療科の医師が、チームで患者さんのケアにあたることもあります。さまざまな症状があるため「どの病院で、どの科で診てもらうか」と悩む方も少なくありません。
- 病院や診療科でお悩みの方は、日本レックリングハウゼン病学会に相談することをおすすめします。患者さんの相談にのってくれるだけでなく、この病気を専門としている医師や病院を紹介してくれます。
レックリングハウゼン病の検査内容を教えてください。
- レックリングハウゼン病は、特徴的な症状の有無が重要なポイントです。しかし、生まれたときには症状がカフェ・オ・レ斑のみということが多く、診断が難しいケースもあります。
- 骨の変形や神経系の腫瘍などを診断するため、レントゲン・MRI・CTといった検査を行うこともあります。目に虹彩小結節と呼ばれる病変が現れることもあるため、眼科の検査も必要です。また、遺伝病であるため、家族の病歴も需要な診断材料になります。
- 成長するにつれて新たな症状が現れる病気のため、カフェ・オ・レ斑の形状や数が診断基準を満たして疾患が疑われる場合には、担当医の指示で経過観察となります。
編集部まとめ
レックリングハウゼン病は、指定難病の1つです。すべての患者さんが対象ではありませんが、医療費の助成が出る場合もあります。
また、小児慢性特定疾病にも指定されています。症状が重い方は、主治医に相談してみましょう。
この病気には有効な治療法がないことにより、軽症の方は次第に受診されなくなる方も少なくありません。
定期的な通院はせずに「神経線維腫が気になれば、形成外科や美容外科で切除する」という方が多いと考えられています。
しかし、薬の開発が進んでいる今、信頼のおける医療機関での受診がおすすめです。神経線維腫ができないようになる日も近いかもしれません。