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何らかの原因で小腸や結腸が詰まる「イレウス」その検査方法とは?【医師監修】

 公開日:2025/07/04
何らかの原因で小腸や結腸が詰まる「イレウス」その検査方法とは?【医師監修】

腹部の手術後や腸管の炎症によって腸管同士が癒着し塞がってしまうことがあります。

この状態はイレウス(腸閉塞)と呼ばれ、腹膜炎によって命にかかわる恐れもあるため注意が必要です。

イレウスは絶食と点滴によって軽快することが多いのですが、イレウスの状態や原因によっては緊急手術を行うことがあります。

イレウスの検査方法についてご紹介します。

※この記事はMedical DOCにて『「イレウス(腸閉塞)」とは?症状・原因についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

武井 智昭

監修医師
武井 智昭(高座渋谷つばさクリニック)

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【経歴】
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。

日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属

イレウスの検査方法

カルテ 医師

検査は複数しますか?

  • イレウスの検査の際は血液検査と同時にX線検査やCT検査を行います。
  • イレウスが起きているときは大腸での水分再吸収が行われず、脱水が起きている可能性があります。そのためイレウスが疑われる場合は血液検査で脱水症状の有無を確認することが重要です。
  • 脱水症状が確認できたらX線検査やCT検査によって腸管の閉塞が起きている箇所・腸管が閉塞している原因・腹水の有無・血行障害の有無を特定します。
  • 例えば、機械的イレウスの場合は腸管の閉塞している箇所は内容物やガスで膨らんでいるのが特徴の1つです。また、X線検査では二ボーと呼ばれる腸管内の内容物(液体)とガス(気体)が作り出す水平面を見ることができます。
  • これらの検査は手術の必要性を判断する目的にも非常に有効です。複数の検査結果を踏まえて、イレウスの治療方針を決定していくのです。

検査結果はどのくらいで出るのでしょうか?

  • イレウスや腸閉塞が疑われた場合は腸管が塞がっている場所や原因を調べるため、複数の検査を必要とする場合があります。
  • 全ての検査を必ず行うわけではありませんが、腸管の癒着状況や原因によっては検査結果が出るまでに数日かかる可能性もあるのです。

編集部まとめ

お腹に手を当てる女性
イレウスを発症する原因はさまざまですが、最も多いのが腹部の手術後に起こる腸管の癒着です。

特に消化器の手術を受けたことのある人は、普段から腸に負担をかけないような生活習慣を目指しましょう。

イレウスは放っておくと腹膜炎による腸の破裂など命にかかわる病状となる恐れがあります。

イレウスを疑うような症状がある場合はなるべく早めに医療機関を受診するようにしましょう。

腹痛や吐き気などの症状が軽いうちに腸管の閉塞を解消させることが大切です。

この記事の監修医師

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