まぶたに硬いしこりができる「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」とは?検査や治療についても解説!
公開日:2025/07/06

ものもらいというと一般的にはまぶたが腫れるような症状を指しますが、病気の原因や症状によって病名が異なります。
今回は同じまぶたが腫れる病気の中でも霰粒腫という病気がどんなものであるかご紹介していきます。
霰粒腫の症状や一般的なものもらいとの違い、予防する方法などについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
※この記事はMedical DOCにて『「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」とは?症状・原因・予防法についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
松澤 宗範(青山メディカルクリニック)
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2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会
霰粒腫の検査・治療法
霰粒腫の検査方法を教えてください。
- まぶたの腫れ等で目の異常を感じた場合は、専門医に診察してもらい原因をはっきりさせることが必要です。同じまぶたの腫れの症状でも、細菌感染が原因となる麦粒腫と霰粒腫では対処法も異なります。一般的に霰粒腫は麦粒腫と違い痛みのないことが多いのですが、霰粒腫の患部が細菌に感染すると強い痛みが発生することもあります。
- 医師による診察の内容は身体状況や生活状況についての問診や、まぶたの腫れについて詳しく確認していく触診などです。また、必要に応じて膿を採取してどのような細菌がいるのかを調べることもあります。
- 稀なケースに高齢者の方などで同じような症状のまぶたのがんである脂腺がんを発症している場合もあります。特に原因のない状態で繰り返し発症する場合では脂腺がんの可能性があるため、状況によっては病理検査やがん検査が必要です。
霰粒腫の治療はどのように行うのでしょうか?
- 霰粒腫は腫れが小さいうちは自然治癒するケースも少なくありません。しかし、痛みがなくとも目の違和感が続きしこりがある状態が続くようであれば眼科に行き診断を受けたほうがよいでしょう。
- 早期の症状であれば腫れた患部に副腎皮質ステロイド薬を注射することで快方に向かうケースも多いです。
- また、患部に細菌感染が伴った急性化膿性霰粒腫の場合は抗生物質や抗炎症剤の点眼が使用されます。
手術が必要となるのはどのようなケースなのでしょうか?
- 点眼等の治療を行っても症状が続いてしまう場合や、まぶたの腫れが大きく広がっているような場合には手術が必要になることもあります。
- 霰粒腫自体は細菌に感染しなければ痛みを伴わないため、放置しても大きな問題が起こることは少ないです。しかし、まぶたが腫れた状態では見た目の問題や視野の違和感などもあるため切除したほうがよいでしょう。
- 霰粒腫の手術ではまぶたを裏返して切開し腫れた部分を取り除きます。手術で切開する部分も少ないため、術後の傷跡が気になるようなことも少ないです。
編集部まとめ
一般的にものもらいというと、まぶたが腫れて膿が溜まり、痛みがあるような症状を指すことが多いです。
そのような症状の場合は麦粒腫である可能性が高く、膿が出てしまえば快方に向かっていきます。
しかし、同じようなまぶたが腫れる症状でも長期間しこりが残る場合では霰粒腫を疑ったほうがよいでしょう。
霰粒腫の場合は痛みはほとんどありませんが、しこりがある状態が続き腫れが大きくなってしまうと手術が必要になるケースもあります。
症状を悪化させないために、痛みがない状態でも早めに眼科を受診し、専門医の診断を受けることをおすすめします。