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「貧血」を予防する可能性が高い果物はご存知ですか?管理栄養士が解説!

 公開日:2025/12/25
「貧血」を予防する可能性が高い果物は何かご存じですか?医師が徹底解説!

貧血に良い食べ物とは?メディカルドック監修医が貧血の原因・予防する栄養素・予防・改善する可能性の高い食べ物などを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「貧血に良い食べ物」はご存知ですか?コンビニで売っている貧血に良い食べ物も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

堀越 千聡

監修管理栄養士
堀越 千聡(管理栄養士)

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病院で委託栄養士として調理業務を担当。その後管理栄養士の資格を取得後身体障害者支援施設で、多職種と連携しながら食事介助やミールラウンドを通じて、利用者の食事状況を観察し、直接的にフィードバッグを得ることで、利用者一人ひとりに合わせた食事を提供し、より適切な栄養管理を行っています。

「貧血」とは?

「貧血」とは?

貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態です。ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ重要なはたらきをしているため、その量が少なくなると運べる酸素の量も少なくなって全身が酸欠状態となり、めまいや立ちくらみ、頭痛などの様々な症状が現れるようになります。
特に女性は月経で血液を失うため貧血になりやすいです。一般に血液の濃さは血中のヘモグロビン濃度で表されますが、男性では13.0g/dl、女性では12.0g/dl以下になると貧血と診断されます。

貧血の原因

貧血の原因

貧血の原因の約60~80%はヘモグロビンの材料となる鉄分が不足することで起きる鉄欠乏性貧血が占めています。このほかビタミンB12や葉酸の不足で赤血球が減少して起こる巨赤芽球性貧血、さまざまな原因で赤血球が寿命よりも早く壊れやすい溶血性貧血、血液を作る役割を持つ骨髄の働きが低下することによって起きる再生不良性貧血、赤血球の産生を高めるエリスロポエチンという造血因子が腎臓が悪くなることでエリスロポエチンの産生が低下して起きる腎性貧血などが挙げられます。

鉄欠乏性貧血

・鉄欠乏性貧血は、ヘモグロビンの主成分である鉄分が不足することで起こり、日本で一番多い貧血です。鉄分が不足する原因としては、鉄の摂取量不足・必要量増加・吸収困難・喪失増加が挙げられ、それぞれの詳細は以下の通りです。
・鉄の摂取量不足:欠食や偏食などの食生活の乱れから鉄の摂取量が不足している場合など
・鉄の必要量増加:月経のある女性、妊娠・授乳中の女性など 
・鉄の吸収困難 :胃腸機能が弱っている場合など
・鉄の喪失増加 :過多月経のある女性、胃潰瘍、痔など慢性出血のある場合など

巨赤芽球性貧血

・巨赤芽球性貧血は、栄養不足によって赤血球を正常に作ることができずに、通常サイズが大きく不完全な赤血球が作られてしまいます。栄養不足は、ビタミンB12・葉酸などの摂取不足や胃粘膜萎縮による消化不良で吸収不足を起こすことで生じます。菜食主義や食物アレルギーなどで動物性食品を控えている人は、ビタミンB12が不足しがちです。また、抗がん剤や免疫抑制剤など、一部の薬物は葉酸の代謝に影響を与えることがあります。

溶血性貧血

・溶血性貧血は、赤血球が壊されて溶け出してしまう貧血です。
赤血球が壊される原因は、免疫異常・細菌感染・抗酸化物質の欠乏・活性酸素の増加等によって赤血球が傷ついたり、過度な衝撃のかかるスポーツで足裏の血管が衝撃を受けることが挙げられます。

貧血を予防する栄養素

貧血を予防する栄養素

貧血の主な原因として不足しがちになる栄養素です。食品に含まれる鉄分には、吸収されやすいヘム鉄と呼ばれるものと、吸収されにくい非ヘム鉄と呼ばれるものがあります。ヘム鉄は レバー、赤身の肉、青背魚 に多く含まれ、体に吸収されやすい(吸収率10~20%)鉄分です。
一方、非ヘム鉄は貝類、卵、大豆製品、海藻類、緑黄色野菜、豆類 などの植物性食品に多く含まれますが、吸収率は1~7%と低めです。
ただし、ビタミンCを多く含む野菜や果物(ブロッコリー、ピーマンなど) や、クエン酸、動物性たんぱく質と一緒に摂取すると、非ヘム鉄の吸収率を向上させることができます。

<ヘム鉄を多く含む食品〉レバー、牛もも肉、豚ヒレ肉、まぐろ、かつお

<非ヘム鉄を多く含む食品>
あさり、しじみ、牡蠣、卵、納豆、厚揚げ、ひじき、小松菜、ほうれん草、枝豆

たんぱく質

赤血球やヘモグロビンの材料となる栄養素です。良質なたんぱく質は良質な赤血球やヘモグロビンを作り出してくれます。毎食、必ず取り入れたい食品の一つです。
1日の目安量(1日1600Kcalの場合)=卵1個+魚1切れ+肉70g程度+豆腐1丁です。

〈たんぱく質を多く含む食品〉
牛肉、豚肉、鶏肉、ハム、魚、小魚、貝、卵、納豆、豆腐、牛乳、ヨーグルト、チーズ

ビタミンC

ビタミンCは非ヘム鉄を吸収しやすい形に変える助けになります。日々の食事に野菜、果物の摂取を取り入れましょう。

〈ビタミンCを多く含む食品〉
パプリカ、ピーマン、ブロッコリー、菜の花、ゴーヤ、さやえんどう、キャベツ、じゃがいも、ほうれん草、レモン、キウイフルーツ、いちご、みかん、パイナップル

ビタミンB12、葉酸

ビタミンB12と葉酸は、赤血球の生成に欠かせない栄養素 です。葉酸はビタミンB群の一種で、DNAの合成や細胞分裂に関与し、特に赤血球の形成を助ける 重要な役割を担います。
これらの栄養素は主に小腸で吸収されますが、胃の働きも重要な要素となります。特にビタミンB12は、胃で分泌される内因子と結合しなければ吸収されにくい特徴があります。そのため、胃がんなどで胃を切除した場合、内因子が不足し、ビタミンB12の吸収が大幅に低下 してしまいます。これにより、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を引き起こすリスク が高まります。

〈ビタミンB12、葉酸を多く含む食品〉
レバー、かき、枝豆、モロヘイヤ、アスパラガス、ブロッコリー、パセリ、いちご

貧血を予防・改善する可能性の高い食べ物

貧血を予防・改善する可能性の高い食べ物

牛肉、レバー、魚介類

・レバーは鉄分豊富な食品として知られています。それ以外にも牛肉の赤身肉、イワシやカツオ、アサリなどの動物性食品は、体内に取り込まれやすい「ヘム鉄」が豊富です。ただし、鉄を摂取しても全てが取り込まれるわけでは、ありません。ヘム鉄の場合は15~25%が取り込まれます。動物性タンパク質には、植物性食品由来の鉄分を体内に取り込みやすくする働きもあります。
豚レバーには100gあたり13.0mg、鶏レバーには9.0mgの鉄分が含まれており、小魚の代表格であるカタクチイワシには100gあたり18.0mgもの鉄分を含んでおり、動物性食品の中でもトップクラスの含有量を誇ります。
これらの食材をバランスよく取り入れることで、効果的に鉄分を補給することができます。

ほうれん草・小松菜

鉄分が豊富な野菜には小松菜やほうれん草に多く含まれ、その他の緑黄色野菜にも鉄が含まれますが、植物性食品に含まれる鉄分は「非ヘム鉄」です。非ヘム鉄は、上記で紹介した動物性食品に含まれているヘム鉄に比べると、体内に取り込まれる割合が、2~5%と低いので、注意が必要です。体内への吸収率は、食べ合わせを意識するだけでその割合を高めることができます。植物性食品で鉄分をとりたい場合は、摂る場合にはビタミンCが豊富な食品も取り入れることをおすすめします。

豆乳、納豆などの大豆製品

豆乳、納豆、枝豆、厚揚げなど大豆製品にも鉄分が豊富に含まれるので積極的に食べるようにしましょう。ただし、上記の野菜類と同様に「非ヘム鉄」が含まれる植物性食品なので、ビタミンCと一緒に食べるよう心がけましょう。

柑橘系などの果物

・植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」は体内に取り込まれる割合が低いため、一緒にビタミンCを豊富に含む食品を食べることで吸収の割合を高めることができます。オレンジやグレープフルーツの他にもキウイなども、ビタミンCを豊富に含みます。毎日は難しくても食後のデザートに、ビタミンCが豊富な果物を食べることもおすすめです。

海藻類や乾物類

・植物性食品の中では、海藻類や乾物類に鉄分が豊富に含まれています。
特に岩のりは100gあたり48.0mgと、非常に高い数値です。
乾燥きくらげも35.0mgと高い含有量を誇り、純ココアも14.0mgと優れた鉄分供給源となります。
これらの食材を上手に活用することで、動物性食品だけでなく植物性食品からも効率的に鉄分を摂取することができます。

「貧血の食べ物」についてよくある質問

「貧血の食べ物」についてよくある質問

ここまで貧血の食べ物などを紹介しました。ここでは「貧血の食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

貧血に一番効果的な食べ物について教えてください。

堀越 千聡堀越 千聡

貧血にいいといわれる食べ物はさまざまですが、医薬品のようには考えないでください。フラフラが気になる方は、毎日の食事で鉄や葉酸、ビタミンB12やたんぱく質などの栄養をしっかり補うように心がけておきましょう。外出先では炭水化物に偏った食事になりやすいので、主菜や副菜、汁物や果物を組み合わせて、貧血にいい食べ物を意識して取り入れてみてください。

チョコレートは貧血に効果的なのでしょうか?

堀越 千聡堀越 千聡

チョコレートには、鉄をはじめとする貧血の改善に役立つとされる栄養素(鉄・銅・亜鉛・ビタミンE・ビタミンB6・葉酸・たんぱく質など)が含まれています。そのことから、貧血の改善に繋がる可能性はあるが、貧血の時に食べると良いといわれる他の食べ物に比べて、チョコレートの方が即効性が期待できるとは考えにくいです。また、チョコレートは、貧血の改善に役立つ栄養素を含むと同時に、鉄の吸収を阻害するポリフェノールの一種であるタンニンも含むので注意が必要です。

編集部まとめ

貧血を予防するためには、血液をつくるのに必要な栄養素を十分に摂取する必要があります。血液をつくるのに必要な栄養素は、主に「鉄」や「たんぱく質」です。鉄の吸収を良くする「ビタミンC」などの栄養素も積極的な摂取を心がけましょう。
また、血液をつくるための栄養素が足りていても、全体のエネルギーが不足しているとエネルギーが代謝異常を起こし、正常に血が産生されません。十分なエネルギーを摂取できるよう、毎日欠かさず食べることが必要となります。
食による貧血予防は、長期間にわたって行う必要があります。一時的な取り組みと考えるのではなく、適切な食生活を定着させていきましょう。

「貧血」と関連する病気

「貧血」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器内科の病気

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「貧血」と関連する症状

「貧血」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

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