致死率50%超「くも膜下出血」の絶対に見逃してはいけない症状を医師が解説
公開日:2025/07/03

発症したら死亡率が高く、命を取り留めたとしても後遺症が残ることも多いくも膜下出血。そもそも、くも膜下出血とはどのような症状があるのでしょうか?上田クリニックの上田先生に教えてもらいました。

監修医師:
上田 啓太(上田クリニック)
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東邦大学医学部医学科卒業。その後、東邦大学医療センター 大森病院、東京蒲田医療センター、東邦大学医療センター佐倉病院などで脳神経外科医として勤務。2022年、神奈川県横浜市に位置する「上田クリニック」の院長に就任。難病指定医。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医。日本頭痛学会、日本老年脳神経外科学会の各会員。
編集部
くも膜下出血とはなんですか?
上田先生
脳卒中の一種であり、脳を覆う膜の一種である「くも膜」と脳の間で出血が起こることをいいます。脳卒中にはほかにも脳梗塞、脳出血がありますが、くも膜下出血は脳に栄養を運ぶ太い血管から出血するため、脳卒中のなかで最も危険であり、生命の危険が高いとされています。
編集部
くも膜下出血の死亡率はどれくらいですか?
上田先生
さまざまな研究報告がなされていますが、くも膜下出血全体での死亡率は50%近くと報告されています。くも膜下出血は24時間以内に再出血を起こすことも多く、その都度、死亡率が高くなります。
編集部
くも膜下出血が起こると、どのような症状が見られるのですか?
上田先生
代表的な症状は、これまで経験したことがないような頭痛です。人によっては「バットで殴られたような」と表現することもあります。ただし出血が少ない場合は頭痛の程度も軽く、吐き気やめまいなどを自覚する程度の場合もあります。反対に出血が多い場合はいきなり昏睡状態になることもあります。
※この記事はMedical DOCにて<くも膜下出血になったらどんな手術・治療をするかご存じですか? 死亡率は?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。