40代から急増中! 働き盛りの男性に忍び寄る「更年期障害」とは【医師解説】

近年では、男性更年期障害も注目を集めています。適切な治療を行えば症状の軽減が期待できますが、どのような症状があれば病院を受診した方が良いのか、戸惑う人もいるのでは? そこで病院を受診すべき、男性の更年期障害の症状について、みらいメディカルクリニックの松本先生に教えてもらいました。

監修医師:
松本 昌和(みらいメディカルクリニックグループ)
編集部
男性にも更年期障害があると聞きました。
松本先生
男性の更年期障害は、加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)とよばれ、男性ホルモンの分泌量が減少することで起こります。
編集部
どのような症状が起きるのですか?
松本先生
身体的な症状と精神的な症状に分類でき、身体的な症状ではほてりやのぼせ、倦怠感、筋肉や関節の痛み、筋力低下、EDなどが起こります。精神症状では、うつ、不眠、イライラなどが見られます。
編集部
病院を受診した方が良いのでしょうか?
松本先生
男性の更年期障害は女性の更年期障害のように、「閉経前後5年間」といった目安となる定まった期間がありません。そのため人によっては長引くこともあります。症状が長く続いて日常生活に支障が出る場合には、病院を受診することをお勧めします。
編集部
特にどのような人が気をつけたら良いのでしょうか?
松本先生
特に多いのは、40代以上の働き盛りの男性です。更年期障害を放置すると仕事のパフォーマンスが下がるなど、日常生活にも支障が生じます。身体的あるいは精神的な悩みがあれば、ぜひ受診することをお勧めします。
編集部
そのほか、どのような人が受診したら良いでしょうか?
松本先生
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、家族や社会のなかで認められたり、適度に競い合ったりすることで分泌量が増えるとされています。反対に、そうした機会がなくなるとテストステロンの減少が見られます。社交性がなくなったり、家に閉じこもりがちになったりした人は、受診することをお勧めします。また、運動に対する意欲がなくなった人も、念のため診察してもらっても良いでしょう。
※この記事はMedical DOCにて<働き盛りの40代に多い「男性更年期障害」 初診から治療までの流れを解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。