大腸がんの兆候! 鮮血便と暗赤色便の違いと見逃しがちな危険信号【医師解説】

食の欧米化などにより日本で大腸がんの患者数は増えており、早期発見が救命の鍵とされています。では一体、どのような症状があったら大腸がんを疑えば良いのでしょうか? 早期発見につながる自覚症状について、大阪内視鏡クリニックの小森先生に教えてもらいました。

監修医師:
小森 真人(大阪内視鏡クリニック)
編集部
大腸がんには自覚症状があるのですか?
小森先生
初期の場合にはほとんど自覚症状がありません。しかし、進行に伴ってさまざまな症状が出現します。
編集部
どのような自覚症状が現れるのですか?
小森先生
代表的な症状は血便です。大腸がんと一口に言っても腫瘍の位置によって直腸がんや結腸がんなどに分類されますが、特に直腸やS状結腸、下行結腸など肛門に近い位置にできた場合、血便の症状がよく見られます。
編集部
どのような血便が見られるのですか?
小森先生
大腸がんの血便は、腫瘍の位置によって異なります。直腸やS状結腸など、より肛門に近いところに腫瘍ができている場合は鮮血便が出ることがありますし、より盲腸に近いところ(大腸の奥のほう)に腫瘍ができている場合は暗赤色便が出ることがあります。
編集部
なぜ、大腸がんになると血便が出るのですか?
小森先生
大腸にがんができると、がん細胞は新しく血管を作って栄養を吸収しようとします。しかしこの血管は非常に脆いので、便が通過するときにこすれ、出血してしまうからです。
※この記事はMedical DOCにて<【女性のがん死因最多】大腸がんを疑った方がいい3つの症状をご存じですか?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。