目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「近視」はなぜ進む? 意外と知らない目の成長とピントの関係を医師が解説

「近視」はなぜ進む? 意外と知らない目の成長とピントの関係を医師が解説

 公開日:2025/07/02
近視とは?

眼鏡やコンタクトレンズを使用すると、激しいスポーツや水中でのアクティビティなどはどうしても制限されてしまいます。そうした悩みを抱えることになってしまう近視。 今回は近視とはどのような状態なのかについてなど、「CS眼科クリニック」の宇井先生に解説していただきました。

宇井 牧子

監修医師
宇井 牧子(CS眼科クリニック)

プロフィールをもっと見る
長崎大学医学部卒業。公立昭和病院にて研修後、国立成育医療研究センター眼科、関東中央病院眼科、国立成育医療研究センター眼科などで勤務、横浜労災病院眼科医長を務める。2019年には、東京都文京区に位置する「CS眼科クリニック」の院長就任。日本眼科学会認定眼科専門医。日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会、日本神経眼科学会、日本眼形成再建外科学会の各会員。

編集部編集部

近視とは、どんな状態ですか?

宇井 牧子先生宇井先生

近視とは、屈折異常の1つで、遠くがぼやけてしまい、よく見えない状態を指します。通常は、網膜の位置でピントが合うため、はっきり見えるのですが、網膜よりも手前でピントが合ってしまうことでぼやけてしまうのです。

編集部編集部

なぜ、網膜よりも手前でピントが合ってしまうのですか?

宇井 牧子先生宇井先生

目の奥行き(眼軸長)が長くなってしまうからです。生まれたときの眼球は短いですが、体の成長に伴って目の奥行きも長くなるため、一定の長さを超えると近視になり、裸眼視力が低下していきます。特に屋外活動の時間が少なかったり、近くを見ることが習慣化したりすると近視になりやすいです。そして一度、眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。眼軸長の伸びには個人差があり、伸びる人と伸びない人というのは遺伝による要素が大きいとされています。身長と同じで、ご両親が近視だとお子さんも近視になりやすいのです。

編集部編集部

近視になるのは避けられないということでしょうか?

宇井 牧子先生宇井先生

近視は一度なってしまうと戻らないので、眼軸長の伸びを抑えることが、近視の予防や進行抑制には重要となります。例えば当院では、近視の進行抑制治療として、自費診療にはなりますが「オルソケラトロジー」と「低濃度アトロピン点眼」をおこなっています。

※この記事はMedical DOCにて<“寝るときだけ”コンタクトレンズをつけて近視を治す!? 「オルソケラトロジー」の効果や向いている人の特徴を医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師

注目記事