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「高血圧」は冬と夏で注意点が違う! 季節ごとの対策と家庭での管理法【医師解説】

 公開日:2025/06/27
高血圧の季節における注意点

「高血圧は万病の元」とも言われている通り、放置すると様々な疾患を引き起こすこともあるので、日常的に治療と対策をおこなうことが必要です。その中で、特に気をつけたいのは「季節」。高血圧対策をする際、夏と冬でどのような違いがあるのかについて、「いとう内科クリニック」の伊藤先生に解説していただきました。

伊藤 大輔

監修医師
伊藤 大輔(いとう内科クリニック)

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大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。その後、京都第一赤十字病院循環器内科医長を務める。2023年、京都府京都市に「いとう内科クリニック」を開院。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)専門医。日本心臓リハビリテーション学会、日本心臓核医学会の各会員。身体障害者指定医。

編集部編集部

高血圧の人が注意すべきことはありますか?

伊藤 大輔先生伊藤先生

寒さや外気温の急激な変化も血圧を上げる要因として考えられています。特に、冬は高血圧に要注意です。「屋外に出るときは防寒対策をする」「布団から出る前に暖房をかける」などの対策を怠らないようにしましょう。

編集部編集部

寒さ対策が必要なのですね。

伊藤 大輔先生伊藤先生

そうですね。中でも血圧が上がりやすいのは、「脱衣所」と「トイレ」です。脱衣所は浴室との温度差が大きいので、浴室から上がったときに急激な温度変化で血圧が上がりやすいです。また、トイレはほかの部屋と比べて気温が低くなるので、血圧が上昇しやすいとされています。そのため、入浴するときには脱衣所を温める、トイレの中や便座を温めるといった対策がおすすめです。

編集部編集部

一方で、夏に気をつけることがありますか?

伊藤 大輔先生伊藤先生

夏は暑さで汗をかくため、体内の水分が失われやすくなります。脱水になると血液の量も減少し、血圧が下がることがあります。そのため、夏は喉が渇いたら水分をしっかり摂りましょう。特に外での作業や運動などで発汗量が多い場合には、水分だけでなく、経口補水液などで塩分やミネラルを適切に補給することも大切です。

編集部編集部

水分は多めに摂った方がいいのですか?

伊藤 大輔先生伊藤先生

基本的にはそうなります。ただし、過度に摂りすぎると心臓腎臓に負担がかかることがあるので、喉の渇きにあわせた水分補給を心がけましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

伊藤 大輔先生伊藤先生

普段から「健康診断で血圧が高いと指摘されました」という相談をたくさん受けます。しかし、健康診断やクリニックで測定する数値よりも、家庭で測る数値に目を向けてほしいです。健康診断やクリニックだとどうしても高くなりがちなので、可能であれば家庭で毎日血圧を測定する習慣をつけましょう。最近は若者の高血圧も増えているので、年齢に関係なく、健康診断などで「血圧が高い」と指摘されたら、自宅で測定する習慣をつけることをおすすめします。

※この記事はメディカルドックにて<「高血圧」の季節ごとの対処法はご存じですか? 夏・冬それぞれの注意点も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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