自己判断は危険! 「椎間板ヘルニア」で絶対に見逃してはいけない3つの症状

「腰椎椎間板ヘルニア」は、椎間板の疾患ではありますが、神経の症状が出るために辛い思いをしている人が非常に多いと言われています。今回は、椎間板ヘルニアの原因や症状などについて、「日野まつ整形外科」の松林先生に解説していただきました。

監修医師:
松林 紘平(日野まつ整形外科)
編集部
腰椎椎間板ヘルニアを放置するとどうなりますか?
松林先生
自然経過で消失することもあるので、すぐに何かをしなければいけないことはありません。しかし、危険な症状があるときは早期に対応しないと治療の開始が遅れ、神経症状が残る可能性もあるので注意が必要です。
編集部
放置すると危険な症状とは、具体的にどのような症状ですか?
松林先生
例えば、軽度のしびれのみであれば、ある程度様子を見ても大丈夫かもしれません。しかし、一方で「足に力が入らない」「足が動かない」などの運動障害の症状は日常生活動作に明らかな支障が生じますし、排尿障害や膀胱直腸障害が起こっている場合などは放置すると危険です。
編集部
なぜ、排尿障害や膀胱直腸障害を放置してはいけないのでしょうか?
松林先生
神経圧迫が長期間続くと、元に戻せなくなるからです。特に、運動障害と排尿・膀胱直腸障害は、続いてしまうと治療をしても症状の回復ができなくなってしまうことが考えられます。しびれのみであっても、長期間続くと残る可能性もありますが、機能的な問題の方が日常生活動作に重要なので、この2つの症状がみられる場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
松林先生
現代は情報が溢れているので、色々なものを調べて「ヘルニアかも?」と心配・不安になる人も多いと思います。しかし、1人で悩んでいるよりも、早い段階で医療機関に受診して、診断をつけることが大切です。「こんなことで来院してもいいの?」と悩まず、できるだけ早く相談しましょう。
※この記事はメディカルドックにて<「腰椎椎間板ヘルニア」の原因はご存じですか? 放置すると危険な症状も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。