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痔は予防できる!? 痔を防ぐための「食事・運動・トイレ習慣」を医師が解説

 公開日:2025/06/23
生活習慣を改善すれば痔になりにくくなる?

痔の原因はご存じですか? 原因を知って生活習慣を改善することで、痔のリスクを減らすことができるのかも気になるところです。今回は、痔の原因や予防法について、「平田肛門科医院」の平田先生に解説していただきました。

平田 悠悟

監修医師
平田 悠悟(平田肛門科医院)

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筑波大学医学群卒業。その後、東京山手メディカルセンター大腸・肛門外科(大腸肛門病センター)勤務、東京大学大学院医学系研究科修了。2022年より、東京都港区に位置する「平田肛門科医院」に勤務。医学博士。日本外科学会専門医、日本大腸肛門病学会指導医、日本消化器内視鏡学会専門医。

編集部編集部

痔を予防するためには、どうしたらいいでしょうか?

平田 悠悟先生平田先生

最大のポイントは、便秘にならないことです。また、下痢のときの水様便でも、通過するときの勢いが激しくて肛門粘膜に傷をつけ、そこから便がしみ込むので、炎症を起こしやすくなります。便秘でも下痢でも、腹圧がかかると良くないので、無理にいきまないことが大事です。

編集部編集部

具体的には、どのようなことに気をつけたらいいですか?

平田 悠悟先生平田先生

食物繊維や乳酸菌は腸内環境を整えてくれるため、便秘や下痢の予防になります。ビフィズス菌入りのヨーグルトなどの乳製品や、食物繊維がたくさん含まれている穀類、豆類、野菜、海藻類などを日常の食事で摂るのがおすすめです。漬物や納豆などの発酵食品も積極的に摂取していただくといいと思います。日本人の食物繊維の平均摂取量は約14gですが、1日20gの摂取を目指してほしいですね。

編集部編集部

ほかにも、気をつけたい生活習慣はありますか?

平田 悠悟先生平田先生

座りっぱなし、立ちっぱなしを避けるのもとても大事です。1時間座っていたら立つ習慣をつけてください。そこから10mでも歩くようにするとさらにいいですね。あとは、便意を感じたら我慢せず速やかにトイレに行くこと、特に朝の排便は我慢しないように心がけましょう。ほかには、体を冷やさない、疲労やストレスを溜めない、アルコールや香辛料は控えるなどを意識していただくとさらにいいと思います。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

平田 悠悟先生平田先生

痔の予防と聞くと「自分には関係ない」と思う人もいるかもしれませんが、実際は痔になる人はかなり多く、誰にでも起こり得る疾患です。痔の予防は決して特別なことが必要なわけではなく、ここ数年でよく耳にするようになった「腸活」「菌活」なども、本質は便秘の予防、痔の予防と同じです。自分の腸や肛門が長く健康でいられるよう、食事や生活習慣を少し意識してみてください。

※この記事はメディカルドックにて<「痔」の予防法はご存じですか? 原因や日常生活でできる対策も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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