失明リスクも? 目のまぶしさが示す病気と市販薬では対処できない症状【医師解説】

まぶしさの陰には、白内障やぶどう膜炎、さらには脳や神経の異常といった重大な病気が潜んでいることもあります。放置すれば症状が進行し、手術が難しくなったり、最悪の場合は視力を失うリスクも。まぶしさを我慢することの危険性と、受診の大切さについて、「うえだ眼科クリニック」の上田先生に伺いました。

監修医師:
上田 至亮(うえだ眼科クリニック)
編集部
まぶしさを我慢していると、どのようなことが考えられますか?
上田先生
症状がさらに進行していくかもしれません。たとえば白内障の場合、レンズの濁りと水晶体の硬化が同時進行していきます。そのことにより、手術の難易度を上げてしまいかねませんので、早めに受診してください。ぶどう膜炎の放置も、失明に至る可能性があります。
編集部
まぶしさが一過性で、すぐに落ち着いた場合は?
上田先生
1回や2回程度は別として、まぶしさが繰り返されるようなら、やはり、何かしらの異常が考えられます。一過性でも、強い痛みや吐き気、頭痛などを伴った場合は、遠慮なくご相談いただきたいですね。
編集部
強い痛みが伴うって怖いです……。
上田先生
脳の神経や血管の異常である可能性が高いでしょう。眼圧が異常に高くなっていることも考えられます。失明へ至らないうちに、詳しく検査してみましょう。
編集部
目薬などの市販薬に頼るのはどうなのでしょう?
上田先生
市販の目薬で対応できるのは、ドライアイと疲れ目だと思われます。逆に言うと、目薬の効き目が感じられなかったら、それ以外の病気を疑うべきです。仮にドライアイや疲れ目が緩和されたとしても、根本原因は解決されていません。やはり、受診だけはしておいたほうがいいでしょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージがあれば。
上田先生
お子さんがたびたびまぶしさを感じる場合、先天的な疾患をお持ちかもしれません。小児対応が可能な眼科を受診するようにしてください。一般的な「3歳児検診」では、ご本人が主訴をうまく説明できず、漏れてしまうこともあります。お子さんのしぐさなどに注目してみましょう。
※この記事はメディカルドックにて【最近強いまぶしさを感じる…これって目の異常なの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。