妊娠初期は流産しやすいって本当? 原因や兆候、リスクについて医師が解説

「妊娠初期は流産しやすい」とよく聞きますが、本当なのでしょうか? 実は、妊娠10週まではまだ不安定な時期で、初期流産が起こる可能性は決して低くありません。流産の確率や兆候にはどのような特徴があるのでしょうか? 妊娠初期の流産について、「折野産婦人科」の折野先生に伺いました。
編集部
「妊娠初期は流産しやすい」というのは本当ですか?
折野先生
そうですね。そもそも、「妊娠初期」や「安定期」という言葉の定義は曖昧です。そのうえで「初期流産」という点では、妊娠10週まではまだ不安定で流産しやすいと言えます。
編集部
初期の流産の原因はなんですか?
折野先生
妊娠初期の流産の最も多い原因は、「胎児の染色体異常」です。実際に流産したとき、責任を感じてしまう妊婦さんも多いのですが、あまりご自身を責めないでいただきたいですね。
編集部
どのくらいの確率で流産になるのですか?
折野先生
ご自身で妊娠と気づく前に流産しているケースもあるので、正式なデータは不明ですが、全体の約15%と言われています。
編集部
初期に流産する場合、兆候はありますか?
折野先生
「性器から少量の出血」と「子宮収縮によって起こる腹痛」が流産の兆候として挙げられます。出血は鮮血の場合もあれば、暗赤色の場合もあります。腹痛はギューッと収縮するような、重い生理痛のような痛みであることが多いようです。その一方、兆候が全く感じられない場合もあります。

監修医師:
折野 一郎(折野産婦人科)
※この記事はメディカルドックにて<妊娠初期の流産の原因や兆候を産婦人科医が解説 早期流産の確率はどれくらい?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。