「乳がん」のセルフチェック方法はご存じですか? “注意すべき感触”も医師が解説!

乳がんは初期のうちに発見して適切に治療を行えば、命が助かる疾患ですが、そのために重要なのは乳房のセルフチェックです。しかし「セルフチェックってどうやればいいの?」と疑問に感じる女性も多いはず。そこで今回は柏の葉ブレストクリニックの森島先生に、セルフチェックで気をつけるべきしこりの感触について教えていただきました。
編集部
具体的に、どのように乳がんのセルフチェックを行えば良いのでしょうか?
森島先生
入浴時や仰向けに寝た姿勢で乳房を触ってチェックします。3~4本の指をそろえ10円玉くらいのサイズで「の」の字を書くようにして、乳房全体をゆっくり触ります。皮膚をつまむとしこりがあるように誤解しやすいため、指の腹を使って触ります。乳房の外側上部や脇の下など、満遍なくチェックしてください。
編集部
しこりを見つけるためのコツはありますか?
森島先生
コツとして大事なことは、普段から乳房の状態を把握することです。日頃から自分の乳房に関心を持ち、状態を把握しておくことで、いつもと違う変化に気づきやすくなるのです。
編集部
日頃からチェックしておくことが必要なのですね。
森島先生
はい、「セルフチェックをするぞ」と構えて行うのではなく、日常生活の一部として乳房の状態を把握する習慣をつけるのがいいと思います。おすすめしたいのはお風呂に入っているとき、ボディソープを手につけ、指の腹で乳房を撫でるようにして、洗いながら感触を確かめるということです。指にボディソープなどをつけると滑りがよくなり、確認しやすくなります。もこもこやごつごつなどの感触を普段の状態として覚えておけば、違和感に気づきやすくなると思います。
編集部
ほかにチェックする方法はありますか?
森島先生
より詳しく確認するなら、仰向けに寝た姿勢のときに、調べる側の腕を頭の下に置き、背中の下に低めの枕や折り畳んだタオルなどを入れて高さを出すと、しこりがよりわかりやすくなると思います。
編集部
ほかにどのような方法がありますか?
森島先生
しこりの有無を調べた流れで、指で乳頭の根元を軽くつまんで、出血や異常な分泌物がないか確認する方法もあります。鏡の前に立ち、腕を上げ下げして乳房の状態を確認する方法もあります。ひきつれ、くぼみ、ただれなどがないか、見た目でチェックしてください。お風呂上がりなどに習慣化すると良いでしょう。

監修医師:
森島 勇(柏の葉ブレストクリニック)
※この記事はMedical DOCにて<【医師解説】乳がんの早期発見につながる『乳房のセルフチェック』具体的な方法や忘れないコツは?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。