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血尿が出てしまったらどうしたらいい? 血尿から考えられる疾患や治療方法を医師が解説

 公開日:2025/02/23

血尿が出た場合、どのような治療が行われるのでしょうか?原因となる疾患によって治療法は異なり、感染症なら抗生剤、結石なら大きさに応じた対応、がんの場合は手術や抗がん剤治療が選択されます。特に、尿路系のがんは放射線が効きにくいため、早期発見が重要です。それぞれの治療方法について、速水先生にお聞きしました。

速水先生

監修医師
速水 悠太郎(ぐみょうじ泌尿器科 院長)

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関西医科大学医学部卒業。関西医科大学附属枚方病院(現・関西医科大学附属病院)、大阪府済生会野江病院などの勤務を経た2020年、神奈川県横浜市に「ぐみょうじ泌尿器科」開院。幅広い知識と経験から、最適な医療をおこなうよう心掛けている。日本泌尿器科学会認定専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医。日本排尿機能学会、日本泌尿器腫瘍学会、日本泌尿器内視鏡学会、日本腎泌尿器疾患予防医学研究会の各会員。

編集部編集部

血尿の治療方法について教えてください。

速水先生速水先生

感染症の原因は菌なので、抗生剤が有効です。血尿に結びつくウイルス性の感染症もありますが、レアケースですね。なお、尿道が短く、ぼうこう炎になりやすい女性の場合、性交渉を通じてパートナーから継続的に感染させられていると、治療しても治りづらいので注意しましょう。場合によっては、夫婦やカップルで一緒にご相談ください。

編集部編集部

結石は、衝撃波などで砕くんですよね?

速水先生速水先生

医師の判断にもよりますが、X線などの画像診断で、結石の直径が「5mm以下」とわかれば、自然な排出を待ちます。この場合、十分な水分摂取と運動による刺激が効果的です。直径が「1cm以上」なら、衝撃波での破壊を試みたり、内視鏡で摘出したりします。

編集部編集部

やはり怖いのはがんです。

速水先生速水先生

尿路系のがんは放射線療法が効きにくいことが多く、ほとんどの場合、手術で治療していきます。手術ができないほどの大きながんに対しては、抗がん剤を用います。前立腺がんに限っていうと、悪性度によっては、ただちに治療をしないケースもあります。増殖や転移を起こしにくい前立腺がんもあるからですね。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージがあれば。

速水先生速水先生

出血は「異常を知らせるサイン」です。とくに体内の出血は、なにが起きているのかわかりづらいですから、すぐにでも受診してください。その一歩が、重篤化を防ぎます。

※この記事はメディカルドックにて【血尿が出たらすぐに病院へ行くべき? 泌尿器科医が回答】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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